戴氏心意と陰陽五行の関連について話を進めたいと思っていますが、日ごろ指導していて、陰陽五行について の誤解があるというのはよく感じることですので、そこのところは、誤解を解きながら話を進めたいなと思っています。 まず、一つめは、「陰陽」についてです。日本人の感覚の中には、陽が良くて、陰が悪いというイメージが強いようです。例えば、性格が陽気であることは良いが、陰気であることは良くないとか、光は良いが、影は良くないイメージが有る。 しかし、「陰陽互根」といい、一方があるから一方が成り立つ。一方がなければ、一方もない。また、価値としてもどちらがよいということはない。戴氏の講習をしていても「あなたは体が虚している」「あなたは体が実している」というと虚していると言われた人は、劣等感を感じたり、実していると言われた人は優越感を抱いたりする傾向があるが、実はどちらも良い点もあり、悪い点もある。その体質にあった練拳をしていかなければならない。虚から実になることが大切なことではなく、虚も実もバランスを取るようにしていく必要がある。 剛柔相斎が必要なわけです。静は陰、動は陽、展身は陰で、束身は陽です。どちらも互いがないと成り立たない。
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