風の強い夜に

風が強い夜。
もうすぐ九月が終わります。

濃い九月でした。一週間前のことが、遠い昔のことのように感じます。

素晴らしい出会いが、たくさんありました。
出会った方々に、人って 何て素敵なんだろうと思わされました。

何事も、常に本気で挑み続けたい。
私の力は本気を出したところでたかが知れているが、
本気で応えて下さった皆さんに、どれだけ支えられているか！

いつか 皆さんに恩返しができるよう 精進せねば。


嬉しい再会もありました。
一年ぶりに一緒に演奏できた ボーカリストのRimikoさん、
一年前に聴いたときよりさらに魅力的な歌、鳥肌が立ちました。

数年ぶりに一緒にバンドで演奏することになった、
“ソウルマスター"と呼ばれるドラマー。
やはりこの方は、音楽のソウルマスター、
そして、心のソウルマスターでした。
どうか いつまでも 変わらずいてください！


ある青年は、この九月、二十歳になりました。
彼は、永遠に十代でいたかったと言いました。
二十歳の誕生日を迎える時、何とか現実から逃れようと、
時計の針を狂わせたりしたのだそう。
逃れられない現実に、ただ涙が止まらなかったそう。

この葛藤を歌ったという自作曲を聴かせてもらいました。
とても良い曲。
大人になることへの抵抗が名曲を生むのなら、
彼はいつまでも少年の気持ちでいるべきか。

彼は、きっと いろんなことを考えるはず。
また 新たな名曲を生み出してくれるはず。


そして、悲しい知らせ。

素晴らしい演奏家が、世を去りました。

私が週に一度バイトしている合羽橋の店に出演していて、
変わった人達の中の、優しい人でした。

シンガーソングライターの中村翔くんCDのレコーディングで、
その方と 間接的に共演することができました。
私がキーボードを録音するときには既にその方の演奏は録音されていて、
彼のソロプレイを聴きながら、
ドキドキしながら演奏しました。

最後にライブをみたのは、5月末のこと。

あなたは、私のことを知っているでしょうか

Knuttel Houseで、お話ししたことがあるのですよ、
同じレコーディングに参加できて、本当に嬉しかったのですよ、

私はあなたの演奏に いつも感動していたのですよ

どうやっても、
届くことがない声。

けれど、
音は耳から離れません。

また お目にかかりたかった。
悲しいです。