現在エーテルとして良く知られているのは18-19世紀に光の波動説が有力になったときに光波の"媒質"と考えられた仮想的物質の方でしょう。単純なストーリイとしてはマイケルソン・モーリーの実験(Michelson–Morley experiment)として知られる実験の結果から"エーテルの風が吹かない"ことが判明してエーテルの存在が否定されたとされています。しかし、そう単純化すると少し本質を見誤るかも知れません。 . . . 本文を読む
ニュートンは万有引力の法則を確立したましたが、なぜ万有引力が働くのかというメカニズムは明らかにできず、「私は仮説を作らない」という有名な言葉を残しました。この言葉は負け惜しみのように聞こえますが、現代ではむしろ観測にかからないような仮想的なものなど必要ないという経験主義の原則を表明したものと受け取られているだろうと思います。 . . . 本文を読む
「実在とは何か?」などというと形而上学的な話に思えますが、実は科学的に結構切実な話です。つまりは「直接見えないような現代科学上の概念である"分子"や"原子"や"素粒子"などは本当にあるのだろうか? それとも人間が考え出しただけの都合のよいモデルに過ぎないのか?」という問いなのです。 . . . 本文を読む