
ある辺鄙な峠
軽井沢高原文庫で開催中の『辻邦生展』を観てきた。 書棚には生前の六巻全集が並び、しかも、その展示を観るためだけに小諸まで車を走らせる程だから、作家を嫌いなはずがない。し...

神様を待ちながら
トルーマン・カボーティの、あるエッセイに『預けられた叔母さんの家の近所の、野原や小...

夏の葬列
この時期が来ると決まって読む話がある。山川方夫・作『夏の葬列』。 舞台は東京近郊の海辺の町。時は昭和二十年八月十四日の真昼。 分散疎開でその町に来た小学三年の『弱むし...

ぼく達は知っているから....
「今年も、めいっぱい遊んじゃったね」ときみ。 「うん....」とファインダーを覗きながら、僕。 そうしてお互い、訪れるわずかな沈黙と共にこの夏を惜しむのだ。 ...

夏空高く
すでに、点火時期や燃料ポンプの調整どころの話ではなかった。 「排気タービンに必要...

言い出しかねて....
九月。新学期を前に学生も大分戻ってきたウエストウッドのブレンターノ書店。 「エリック・ホッファーの『大衆運動』ありますか?」私服も若々しい、店員の老婦人に尋ねた。 「あるわ...

ということで
ということで、事の顛末は未だ詳細を究めないが、坊主頭にも関わらず、左の耳の穴から短...

手本
詩人の松下育男さんの一昨日のブログに興味ある事が書いてあった。タイトルは『脇道ばか...

不覚にも....
最近、不覚にもハマッタのが、アメリカの禁酒法時代の密造バーボンを再現したモノ。蒸溜...

ミセス・ブラウンのお嬢さん
あー、懐かしいッ! 日本でシングル盤が発売された時の邦題は『ミセス・ブラウンのお嬢さん』。世界的ヒットだったから、映画も製作されたよね、ピーター。ピーターというのは、この歌...