フクは、案外小心者で、幼い頃から今迄、散歩でお初のワンコさんでも、お初の赤ちゃんでも、じっと耐えて?顔をクンクンナメラレテも、赤ちゃんに耳やら毛やら引っ張られても「じっと我慢の子」であった。
それが、最近どうも、挨拶をしない「悪い子」になってしまった。
それは、今迄獰猛犬(と言っても、チワワとかシュナ)と会うと、顔見知りなのに、フクは尻尾を振って待っているのに、近づいてきたら、喉や鼻先をガブリ!とやられて、「キャン!」と泣いてしまう事が増えたからかもしれない。
ああ、ボクチンも、嫌いだな、この子はお初だなと思ったら、噛んでもええんやと悟ったのか。
昨日もお初のキャバリヤにあった。相手は中型犬で優雅にゆっくり歩いて来られる。
フクは止まって待っている。
「綺麗にお手入れされているのですねえ。お顔も可愛いです~」と私が座り、おべんちゃらを言うてる隙に、フクが「ガルルルr」と唸る。
「フク、だめでしょ」と言って、リードを私の側へよせるのと、キャバリア君が鼻をぬっとフクの方へ付き出したのと同時に、フクがわんっ!と言って、相手の鼻を噛もうとした。
それは、キャバリア君のバツグンの運動神経で、さっと後ずさりしたので、実害は無かったんだけど。
キャバリア君の飼い主さんはいい気持ちはしなかっただろう。
「すみません、大丈夫ですか。ごめんね~(はワンコさんに)うちのフクちゃん、元々こんな性格じゃないの。段々揉まれている内に、こうなってしまったの。ごめんなさいね」と謝ると、飼い主さんが、
「もっとしっかり躾けせえへんとアカンで!」と一言吠えて行ってしまった。
「はい、気をつけます。ありがとうございました」と言ったものの、お散歩行く気「エンプチー」になっちゃった。
なので、いつもは、一時間強歩くんだけど、そのまま数分で帰宅。
フクは「あれ?ボクチンお散歩こんだけ?誰にも会わなかったよ、もっともっと行きたいです」みたいな顔をしているとけど、私がマイッテしまって
「だめ!あんな悪い子ちゃんとお散歩する気なくなったもん、もう行かない」と2階に上がる。
ああ、どうしたものか、どこの犬でも相性があって、何度会ってもダメな子っているけど、フクに関しては、今迄それは全くなかった。誰にも(ニンにもワンにも)フレンドリーで、噛まれる事はあれど噛む事なぞ一切なかったのに。
この態度の豹変は?? お兄ちゃんになった(4歳)からかなあ。
散歩が憂鬱になってきちゃった。