いまがいちばん、あしたもいちばん

まいにちたのしい日々でありますように。。。

躾けられなかった子

2009年02月23日 | ご地域
先日、満員電車の中で、私は
ベビーカーに乗った2歳くらいのかわいらしい男の子の前に
吊皮を握って立っていた。

ご機嫌なその男の子は、ぴんこぴんこと足をばたつかせていた。
あるとき、その足先が私の足に当たった。
私は、反応してその子を見下ろした。
男の子は、一瞬びくっとしたようだったので、
私は愛想よく、にっこりしてやった。

すると、その男の子、愛想よくされたのがうれしかったのか、
また足をぴんこぴんこさせて、足先を私の足に当て始めた。

男の子(2歳くらい)は結構イケメンで、
そんなふうにされても別に腹が立つわけでもなかったんだけど、
でも、ここでまたにっこりしてやると
「前に立っている人に足を当てても問題ない」
という間違った価値観を彼の脳みそにインプットしかねない。
間違った価値観をインプットされた彼が、
のちに社会に出て、そのルックスのよさゆえ
勘違いが勘違いを増幅させ
ひいては、この世の不幸を導かないとは限らない。

そこで、私は、彼に
「ちょっと、アンタ。ちょっとにっこりされたからって
いい気になるんじゃないよ。アンタの足、アタシに当たってんじゃん。
やめろよな。」
と、テレパシーを送った。
要するに、睨みつけたんですな。

しかし、なかなか彼はテレパシーを受信してくれない。
私はあきらめて、今度は彼の横に座っている彼の母親にテレパシーを
送り始めた。「アンタの息子の足、私に当たってるで。」

しばらくして何かを感じてくれたのか、その母親は息子の足もとに目をやった。
息子の足は、ぴんこぴんこ私に当たっている。
そして、にっこりと私を見ている彼。

母よ、さあ、叱るのだ。
「こら、やめなさい。電車では足をバタつかせないの。」
そう言って、息子の足に手を置いてやるのだ。

ところが、母親は、そんなふうに周りに愛想をふりまいている(?)
息子を見てにっこりほほえむだけであった。

こら!坊主、やめんかい!
人に足当てたらあかんやろ!
母親!あんたがちゃんと気ィついて叱ったらなあかんやんか!
電車の中は大切な社会勉強のチャンスや。
しっかり見といたらんかい!

言いたくて言いたくて言いたくて言いたくて…
しかし、そうこうしているうちに、駅に着いたので、
私は、すごすご降りてゆきました。

いまがいちばん あしたもいちばん!