サンダンス映画祭観客賞受賞。
世界中の映画祭で観客賞を総なめ。
しかもこれ、デンマークの映画なんです。
これがアメリカだったらこんな展開しないと思うし、日本でも然り。
観客賞受賞の意味、いやあ、わかります!
おもしろい!
物語の進行は音で、観る者が想像していく映画。
こんな映画観たことがない!
舞台劇のような、いえ、舞台でも表現が難しいかもしれない。
主役は、緊急通報司令室のオペレーターのアスガー・ホルム(ヤコム・セーダーグレン)。
狭い緊急通報司令室の中でのみ展開する。
出演は、オペレーターのアスガーのみといっていいほど。
司令室には人は何人かいるのだが、アスガーの電話での反応と
電話から聞こえる人の声と音だけで物語は進む。
だからスクリーンに映し出されるのは、ほぼアスガーの顔のみ。
なのに退屈しない。
どんどん物語に引きずり込まれる‥
誘拐された女性からの電話。
助ける術は電話しかない。
女性の鳴き声、犯人の息遣い、車の音‥
女性を誘拐したのは?
取り残された子どもの元で起こったのは‥
物語は意外な方向へ展開し、警察官だったアスガーが一線を退いた理由が
物語の進行とともに紐解かれていく。
たった一人のメインの出演者と電話に出てくる数人の出演者の声や様子、そして音。
それだけで、こんなに気持ちを鷲掴みにする作品があっただろうか!?
アスガーとともにハラハラドキドキ、そしてアスガーに本音をしゃべらせてしまうどんでん返し。
いやあ、これ以上しゃべるとネタバレになってしまうので、やめておこう。
ぜひぜひ観てほしい異色な映画なので。