うちの両親は、とても仲が良かったと子どもながらに思います。
周囲の人からもよく言われました。
今、入所している施設でも言われます。
一昨年の台風で被災して、大きな家には住めなかったので、
両親は施設に入所しました。
仲が良い2人が一緒なので、私たち娘も安心でした。
母は認知症です。
数秒前のこともすぐ忘れます。
でも、いつも一緒にいる父のことは忘れません。
母の方が入院することが多かったので、母がいないと父が探していました。
今回は、父が急に入院したために、母が
父がいないと探し回っていたそうです。
両親の部屋は、1人部屋の仕切りをはずして2人で使っていました。
最初の頃、母が父を探し回るので、父のベッドが見えないように一人仕様にしてくれました。
それからでしょうか。母が父を探さなくなったというのです。
しかも父のことを一言も言わないのです。
ただ、寂しいという思いはあるらしく、しょっ中、みんなのいるところに出てくるのだそうです。
「寂しいから来た…」と言って。
父がいないから寂しいのでしょうが、父がいないというのは
どうも頭の中から消去しているのです。
父が入院している時、母を3回ほどお見舞いに連れて行きました。
娘2人とのドライブが嬉しくて
「嬉しいなあ」「楽しいなあ」「久しぶりやなあ」を連発します。
今から、お父さんのお見舞いに行こうな
というと、
「お父さんって誰?」
というのです。
エッ?お父さんやん。
というと、
「名前言って」というのです。
名前を言うと
「エッ?入院してるの?どこが悪いの?」
という返事が返ってきます。
そして、病室に連れて行くと
「お父さん。私よ。わかる?」
と声をかけるのです。
何かもう最初にお見舞いに行ったときに、長くないということを悟ったのでしょうか。
長年連れ添った夫婦の勘というか…
だから普段は、自分の中から消去してしまったというか…
何かすごく不思議なんです。
お葬式に参列させるのも考えました。
でも夫婦の最期の別れだから、顔は見せてあげたい。
父もそれを望んでいたと思うのです。
施設の看護師さんは心配していました。
それが傷となって残らなければいいけど…って。
でも大丈夫でした。
父の顔を見て「きれいな顔してるね」って。
お経の間もずっと静かにお参りしていました。
お骨も一緒に拾いました。
施設に帰っても大丈夫だそうです。
母は強い!
認知症だけど、自分の中で知らず知らずちゃんと整理しているのです。
悲しい思いをしないために、残りの人生を楽しく生きるために…
以前よりも頻繁に顔を出したり、連れ出してあげないといけないなと思っています。
周囲の人からもよく言われました。
今、入所している施設でも言われます。
一昨年の台風で被災して、大きな家には住めなかったので、
両親は施設に入所しました。
仲が良い2人が一緒なので、私たち娘も安心でした。
母は認知症です。
数秒前のこともすぐ忘れます。
でも、いつも一緒にいる父のことは忘れません。
母の方が入院することが多かったので、母がいないと父が探していました。
今回は、父が急に入院したために、母が
父がいないと探し回っていたそうです。
両親の部屋は、1人部屋の仕切りをはずして2人で使っていました。
最初の頃、母が父を探し回るので、父のベッドが見えないように一人仕様にしてくれました。
それからでしょうか。母が父を探さなくなったというのです。
しかも父のことを一言も言わないのです。
ただ、寂しいという思いはあるらしく、しょっ中、みんなのいるところに出てくるのだそうです。
「寂しいから来た…」と言って。
父がいないから寂しいのでしょうが、父がいないというのは
どうも頭の中から消去しているのです。
父が入院している時、母を3回ほどお見舞いに連れて行きました。
娘2人とのドライブが嬉しくて
「嬉しいなあ」「楽しいなあ」「久しぶりやなあ」を連発します。
今から、お父さんのお見舞いに行こうな
というと、
「お父さんって誰?」
というのです。
エッ?お父さんやん。
というと、
「名前言って」というのです。
名前を言うと
「エッ?入院してるの?どこが悪いの?」
という返事が返ってきます。
そして、病室に連れて行くと
「お父さん。私よ。わかる?」
と声をかけるのです。
何かもう最初にお見舞いに行ったときに、長くないということを悟ったのでしょうか。
長年連れ添った夫婦の勘というか…
だから普段は、自分の中から消去してしまったというか…
何かすごく不思議なんです。
お葬式に参列させるのも考えました。
でも夫婦の最期の別れだから、顔は見せてあげたい。
父もそれを望んでいたと思うのです。
施設の看護師さんは心配していました。
それが傷となって残らなければいいけど…って。
でも大丈夫でした。
父の顔を見て「きれいな顔してるね」って。
お経の間もずっと静かにお参りしていました。
お骨も一緒に拾いました。
施設に帰っても大丈夫だそうです。
母は強い!
認知症だけど、自分の中で知らず知らずちゃんと整理しているのです。
悲しい思いをしないために、残りの人生を楽しく生きるために…
以前よりも頻繁に顔を出したり、連れ出してあげないといけないなと思っています。