過ぎてしまえば早いものです。
水が押し寄せてきたときは、正直言って吐きそうでした。
あの日は、日曜日。
その週の木曜日に退院したばかりでした。
私がいない間は、両親を時差で施設のショートステイにお願いし、
前日の土曜日に両親も帰って来ました。
私が入院・手術したのを両親はあまり理解していませんでしたが、
とにかく土曜日の夜は、2週間ぶりくらいに一家4人が揃ったのでした。
大きな台風18号が来ると結構大騒ぎでしたが、黙って行き過ぎるのを待つつもりでした。
17日の午前中は、思ったほどではありませんでした。
意外に大したことがないのかも…と思いつつ、警報や避難勧告は出ていました。
母は認知症で要介護3、父も歩き方がおぼつかないし、
高齢の両親を連れて避難所に行く方が困難に思われました。
それで、大丈夫だ!今まで、水が来ても玄関前で止まっていた
今度も大雨でも大丈夫だ!と自分に言い聞かせ、
退院して間もないため、きつくて横になっていたら眠っていました。
気づいたのは、スマホの警報や外のサイレンの音などのうるささでした。
2階の自分の部屋から外を見たときには、既に家の前の道が冠水していました。
ヤバイ!
いつになく、ヤバイ!と思いました。
退院するときに、便秘になったら飲みなさいと下剤をもらっていました。
実は退院してから、その日まで1度も便通がなく、そんなときに下剤を飲んでしまっていました。
もちろんトイレに行きたいとは思いませんでしたが、ヤバイという気持ちが
吐き気に変わっていました。
1階に降りると、床下から台所の床下収納に流れ込んだ水が
上に置いてあったカウンターを持ち上げ、ひっくり返しました。
それはすごい音で、ヤバさが増しました。
それからすごい吐き気に見舞われました。
自分の身に起きるはずもないと思っていたことが起きている怖さ。
いや、怖くはないんだけど、ヤバイ!ヤバイ!と頭の中を駆け巡っているんです。
しかしある意味、両親には危機感がなく、怖さを感じずにいたのが救いで
警察に救助の電話をしながら2階に避難しました。
水が玄関から入ってきたらあっという間に増えていきます。
静かなのに不気味でした。
今までのブログは、
こちらです。
このことは、これから死ぬまで忘れられない出来事だと思います。
もしかしたら、また何事か起こるかもしれない…
そんな世の中になってしまいました。
住まいを探すのも、川のそばは嫌だ、山のそばは嫌だ、
そんなことを考えていたら、住む場所がなくなってしまうかもしれません。
今は、ペット可の住まいを探して、海辺まで来てしまいました。
津波が来たら、ヤバイ場所です。
でも今のところ、ここしかありません。
ここに暮らしながら、イザというときのこと、
そして、最終的に落ち着くところを考えながら生活していくしかありません。
書いているうちに、18日になってしまいました。
18日は18日で、途方にくれた日です。
大好きなX-トレイルも見事に水没しちゃいましたしね。
何とか乗り越えて、ここまで来ましたが、まだまだ課題はいっぱいあります。