折々の紀

折々に飲む酒の話をメインに日々の備忘録・メモ。

正倉院四弦琵琶の復元 日本琵琶楽協会主催研究会

2015年03月17日 19時50分42秒 | 音楽
螺鈿楓琵琶(銘「東大寺」騎象鼓楽捍撥)は五面の遺品中最も美しく最も完全に近い物で、もと東大寺蔵物であったことを明示するものであるとのこと。

後世に残すべく今上天皇に献上するため、製作されたというこの琵琶

その美しさに息をのみ、またその調べのなんとオリエンタルな雰囲気に琵琶の起源を見る思い

忠実にそれを再現しようと試みる中にも、演奏できる楽器としての贅をつくしたもの

今はもう手に入らないだろう一本物の桑の木 (三宅島産 噴火前に仕入、十数年乾燥して置いた物)

現物は楓といわれるなか、音の響きにこだわり桑の素材を選択したのは、現実に演奏のための楽器を作りつづけている石田氏の強い思いを感じる。

復元は 全国で唯一の琵琶の専門店として多くの琵琶愛好家の信頼を集めている「石田琵琶店」。130年の歴史を持つ虎ノ門の老舗(平成18年度文化庁選定保存技術認定)。
   四代目石田不識(いしだふしき)さん。匠の技で、琵琶の製作と修理をすべて作りでこなす。薩摩(さつま)琵琶のほかに平家・筑前・雅楽の琵琶全般を手がける。
   現在、琵琶奏者でもある息子の克佳さんが、五代目として店を支える。

この日の研究会では息子さんの克佳さんが多く解説をされたが、製作の要所では、お父様のお言葉を頂いておりました。

宮内庁に収められたら、もう一般の目に触れることも、その音を聞くことも出来ないだろう品物



なんとも感慨深い。

その価値は計り知れない!!

ただ、ただ、またその音色を聞きたいもの!!

これは、飾り物ではないことは明らか!!

きっとしまわれてしまったら、この琵琶がなくでしょう・・・

みなさんが興味深そうに、また慈しみ深くご覧になっていました。

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