27日の「土用丑の日」を前に、流通大手各社が相次いで国産品を中心にウナギの値下げに踏み切る。養殖に使う稚魚のシラスウナギが3年連続の不漁で品薄感から価格が大幅に高騰。さらに最近の天候不順あり、「豚の蒲焼」などの代替品登場で、売れ行き低迷が続く会社もあり、値下げで巻き返しを図る。
西友は8月1日まで、プライベートブランド(PB=自主企画)の「鹿児島県産うなぎのかば焼き」を280円値下げし、1尾1390円で販売。26日から29日の4日間は「国産うな重」(1人前弁当)を現在より300円安い990円と緊急値下げで売り出す。百貨店の新宿高島屋(東京都渋谷区)では1680円の「国産うなぎ蒲焼」を、25日から27日までは1100円で数量限定販売する。
イオンは27日まで、電子マネー「WAON(ワオン)」でウナギ商品を購入した客には、商品価格の5-10%分をポイントで還元。またプライベートブランド(PB=自主企画)の「鹿児島県産うなぎ」のうち、125グラムの白しょうゆ焼きを昨年と同じ1580円で販売。いずれも実質的な値下げに当たる。
価格高騰で各社とも5-6月のウナギ販売は大きく低迷した。それでも例年「丑の日」前後の売り上げは、「通常の約20倍に拡大する」(西友)稼ぎどき。イオンは24日から27日までウナギ商品の売り場を約5倍に拡大、白焼きやうな重、すしなど約20品目のウナギ商品を展開する構えだ。
産経新聞から。
土用の丑の日は、土用の間のうち十二支が丑の日である(2012年は7月27日)。
夏の土用の丑の日のことを言うことが多い。夏の土用には丑の日が年に1日か2日(平均1.57日)あり、2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑という。
厳密には土用は春夏秋冬の年4回あり、土用の丑の日は年に平均6.09日ある。しかし以下では、夏の土用の丑の日のことを単に土用の丑の日と呼ぶこととする。
平気法では土用の定義が異なる(ただし丑の定義は同じ)ため土用の丑の日が異なる年もあるが、ここでは天保暦以来普及している定気法での土用を使う。
土用の丑の日の鰻
日本では土用の丑の日に、暑い時期を乗り切る栄養をつけるために鰻を食べる習慣がある。
由来
通説(平賀源内説)
鰻を食べる習慣についての由来には諸説あり、讃岐国出身の平賀源内が発案したという説が最もよく知られている。これは文政5年(1822年–1823年)の、当時の話題を集めた『明和誌』(青山白峰著)に収められている。
それによると、商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行った。源内は、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、物知りとして有名な源内の言うことならということで、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したという。実際に鰻以外には、梅干や瓜などを食する習慣もあったようだが、今日においては殆ど見られない。
実際にも鰻にはビタミンA・B群が豊富に含まれているため、夏バテ、食欲減退防止の効果が期待できる。ただ、鰻の旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、秋から春に比べても夏のものは味がおちる。
その他の説
春木屋善兵衛説 - 同じ文政年間(1818年–1831年)の『江戸買物独案内』によると、土用に大量の蒲焼の注文を受けた鰻屋、春木屋善兵衛が、子の日、丑の日、寅の日の3日間で作って土甕に入れて保存しておいたところ、丑の日に作った物だけが悪くなっていなかったからという説。
蜀山人説 - やや時代が下がった天保10年(1839年–1840年)の『天保佳話』(劉会山大辺甫篇)では、やはり鰻屋に相談をもちかけられた蜀山人こと大田南畝が、「丑の日に鰻を食べると薬になる」という内容の狂歌をキャッチコピーとして考え出したという話が載せられている。
丑=鰻二匹説 - 平仮名で墨汁を使って毛筆で書いた「うし」と言う文字が、まるで2匹の鰻のように見えたからと言う説。
最近の動き
鰻の養殖業者らが中心となって、夏以外の土用の丑の日にも鰻を食べる習慣を普及させようという動きがある。スーパーやコンビニでもこの動きが見られる。土用は季節の変わり目でもあるため、栄養価の高いウナギを食べて精を付けようという趣旨に一応の妥当性はある。
鰻の産地である長野県岡谷市の岡谷商工会議所が冬の土用の丑の日を寒の土用の丑の日として商標登録(出願番号:商願平11-39161号、登録番号:登録商標第4525842号)したほか、1998年には「うなぎのまち岡谷の会」が日本記念日協会に記念日として登録した。
西友は8月1日まで、プライベートブランド(PB=自主企画)の「鹿児島県産うなぎのかば焼き」を280円値下げし、1尾1390円で販売。26日から29日の4日間は「国産うな重」(1人前弁当)を現在より300円安い990円と緊急値下げで売り出す。百貨店の新宿高島屋(東京都渋谷区)では1680円の「国産うなぎ蒲焼」を、25日から27日までは1100円で数量限定販売する。
イオンは27日まで、電子マネー「WAON(ワオン)」でウナギ商品を購入した客には、商品価格の5-10%分をポイントで還元。またプライベートブランド(PB=自主企画)の「鹿児島県産うなぎ」のうち、125グラムの白しょうゆ焼きを昨年と同じ1580円で販売。いずれも実質的な値下げに当たる。
価格高騰で各社とも5-6月のウナギ販売は大きく低迷した。それでも例年「丑の日」前後の売り上げは、「通常の約20倍に拡大する」(西友)稼ぎどき。イオンは24日から27日までウナギ商品の売り場を約5倍に拡大、白焼きやうな重、すしなど約20品目のウナギ商品を展開する構えだ。
産経新聞から。
土用の丑の日は、土用の間のうち十二支が丑の日である(2012年は7月27日)。
夏の土用の丑の日のことを言うことが多い。夏の土用には丑の日が年に1日か2日(平均1.57日)あり、2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑という。
厳密には土用は春夏秋冬の年4回あり、土用の丑の日は年に平均6.09日ある。しかし以下では、夏の土用の丑の日のことを単に土用の丑の日と呼ぶこととする。
平気法では土用の定義が異なる(ただし丑の定義は同じ)ため土用の丑の日が異なる年もあるが、ここでは天保暦以来普及している定気法での土用を使う。
土用の丑の日の鰻
日本では土用の丑の日に、暑い時期を乗り切る栄養をつけるために鰻を食べる習慣がある。
由来
通説(平賀源内説)
鰻を食べる習慣についての由来には諸説あり、讃岐国出身の平賀源内が発案したという説が最もよく知られている。これは文政5年(1822年–1823年)の、当時の話題を集めた『明和誌』(青山白峰著)に収められている。
それによると、商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行った。源内は、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、物知りとして有名な源内の言うことならということで、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したという。実際に鰻以外には、梅干や瓜などを食する習慣もあったようだが、今日においては殆ど見られない。
実際にも鰻にはビタミンA・B群が豊富に含まれているため、夏バテ、食欲減退防止の効果が期待できる。ただ、鰻の旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、秋から春に比べても夏のものは味がおちる。
その他の説
春木屋善兵衛説 - 同じ文政年間(1818年–1831年)の『江戸買物独案内』によると、土用に大量の蒲焼の注文を受けた鰻屋、春木屋善兵衛が、子の日、丑の日、寅の日の3日間で作って土甕に入れて保存しておいたところ、丑の日に作った物だけが悪くなっていなかったからという説。
蜀山人説 - やや時代が下がった天保10年(1839年–1840年)の『天保佳話』(劉会山大辺甫篇)では、やはり鰻屋に相談をもちかけられた蜀山人こと大田南畝が、「丑の日に鰻を食べると薬になる」という内容の狂歌をキャッチコピーとして考え出したという話が載せられている。
丑=鰻二匹説 - 平仮名で墨汁を使って毛筆で書いた「うし」と言う文字が、まるで2匹の鰻のように見えたからと言う説。
最近の動き
鰻の養殖業者らが中心となって、夏以外の土用の丑の日にも鰻を食べる習慣を普及させようという動きがある。スーパーやコンビニでもこの動きが見られる。土用は季節の変わり目でもあるため、栄養価の高いウナギを食べて精を付けようという趣旨に一応の妥当性はある。
鰻の産地である長野県岡谷市の岡谷商工会議所が冬の土用の丑の日を寒の土用の丑の日として商標登録(出願番号:商願平11-39161号、登録番号:登録商標第4525842号)したほか、1998年には「うなぎのまち岡谷の会」が日本記念日協会に記念日として登録した。