ソバ(蕎麦)は、タデ科ソバ属の一年草。実の粉末(蕎麦粉)や、それを用いた麺(蕎麦)が食用にされる。
特徴
草丈は60-130cmで、茎の先端に総状花序を出し、6mmほどの花を多数つける。花の色は白、淡紅、赤、茎の色は緑、淡紅、濃紅であり、果実の果皮色は黒、茶褐色、銀色である。主に実を食用にする。土壌が痩せていて、かつ、寒冷地でも容易に生育することから、救荒作物として5世紀頃から栽培されていた。原産地は、ド・カンドルが中国北部からシベリアという説を提出し、これが信じられてきたが、1992年に京都大学のグループが中国南部で野生祖先種 F. esculentum ssp. ancestrale を発見したことから、中国南部説が有力となっている。
日長反応の違いから、感光性が弱い夏型、強い秋型、両者の中間タイプの中間型があり、中間タイプはさらに夏型に近い中間型、秋型に近い中間型に分れる。さらに、栽培形態として、播種期の違いにより春播きの夏蕎麦と夏播きの秋蕎麦がある。しかし、主産地北海道では年一作で、夏蕎麦、秋蕎麦の区別はない。つまり、北海道のソバは夏型であるが夏蕎麦ではない。東北以南では、いわゆる夏蕎麦、秋蕎麦に別れ、地域により年に2?3回収穫できる。例えば、北海道の夏型の牡丹そばを本州で夏播きした場合には秋蕎麦になる。北海道産品種は夏蕎麦にも秋蕎麦にも利用できる品種群である。そのため、北海道の新蕎麦も秋の味覚の走りとして最近は「秋新」と呼ばれる。また、最近、4~5月播種の春播きソバを春蕎麦と呼ぶ事例があるが、夏蕎麦の低質のイメージを回避した呼称であり、従来通り夏蕎麦と呼ばれるべき作型である。
休耕田などを利用した栽培が増えているので、日本での生産量は増加傾向ではあるが、消費量の80%は輸入品であり、その84%の中華人民共和国、12%のアメリカ合衆国と続き、カナダからの輸入はわずか1.2%に過ぎない。日本での主要産地は北海道、茨城県、長野県である。世界の主産国として中国、ロシア、ウクライナ、スロベニアが挙げられる。
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食品衛生法によるアレルゲンの特定原材料5品目の一つとして表示が義務付けられている。
植物としては珍しくAB型の血液型を持つ(糖タンパク質が血液に反応するため)。
語源
古代日本語ではソバのことを「そばむぎ」、「くろむぎ」と呼んだ。「そばむぎ」は稜角(物のかど)を意味する古語「そば」と「むぎ(麦)」が複合した語で、角のある麦という意味である。後世には「そばむぎ」が略されて「ソバ」と呼ばれるようになった。ちなみに、「ブナ(?)」の古名を「そばのき」、ブナの実を「そばぐり」というのは、その実の形状が一般のドングリと異なり稜角を持っていることに由来する。
同様に英語名の「buckwheat」、ドイツ語名の「Buchweizen」もまた、ブナと似た形の実を付ける小麦のような作物という意味を含む(英名「buckwheat」=「beech(ブナ、転じて『buck』の形)」+「wheat(小麦)」)。
また、ソバの異称の「くろむぎ(黒麦)」は平安時代以降は使われなくなり、後にライムギの異称として使われた。
利用
麺類・蕎麦料理などについては蕎麦を参照
実は殻を除き(丸抜き)、種子の胚乳の部分を粉(蕎麦粉)にし、さらに加工、加熱して食用にする。
殻を剥いたそば米は、カーシャ、そば茶に利用される他、焼酎原料にもなる。
幼い茎や葉は、スプラウト(新芽野菜)としてサラダの材料などにして食用とする。
殻は蕎麦殻として、枕の中身として使用されるが、近年は蕎麦アレルギーのため、蕎麦殻枕の需要は伸びていない。そのため、多くが産廃として処分され、その有効利用が課題となっている。例えば、蕎麦殻燻炭として土壌改良材として利用されたり、菌床の添加剤としてキノコの菌床栽培に用いられる。
蜂蜜の蜜源植物としても知られている。ソバの花から取れた蜂蜜は黒色で鉄分が多く、独特の香りを持つ。
成分と健康
ファゴピリンの構造式ビタミンB群、ルチンなどを多く含むとされ、健康食としてのイメージが強い。しかし、実や茎にファゴピリン( fagopyrin )という物質を含む為、食後に日焼けを伴う程度の日光に当たった場合、光線過敏症を起こす。また、実やハチミツを含む食品の摂取や接触、粉末の吸引により、アナフィラキシーショック等を伴う急性アレルギー症状を起こすことがある。
特徴
草丈は60-130cmで、茎の先端に総状花序を出し、6mmほどの花を多数つける。花の色は白、淡紅、赤、茎の色は緑、淡紅、濃紅であり、果実の果皮色は黒、茶褐色、銀色である。主に実を食用にする。土壌が痩せていて、かつ、寒冷地でも容易に生育することから、救荒作物として5世紀頃から栽培されていた。原産地は、ド・カンドルが中国北部からシベリアという説を提出し、これが信じられてきたが、1992年に京都大学のグループが中国南部で野生祖先種 F. esculentum ssp. ancestrale を発見したことから、中国南部説が有力となっている。
日長反応の違いから、感光性が弱い夏型、強い秋型、両者の中間タイプの中間型があり、中間タイプはさらに夏型に近い中間型、秋型に近い中間型に分れる。さらに、栽培形態として、播種期の違いにより春播きの夏蕎麦と夏播きの秋蕎麦がある。しかし、主産地北海道では年一作で、夏蕎麦、秋蕎麦の区別はない。つまり、北海道のソバは夏型であるが夏蕎麦ではない。東北以南では、いわゆる夏蕎麦、秋蕎麦に別れ、地域により年に2?3回収穫できる。例えば、北海道の夏型の牡丹そばを本州で夏播きした場合には秋蕎麦になる。北海道産品種は夏蕎麦にも秋蕎麦にも利用できる品種群である。そのため、北海道の新蕎麦も秋の味覚の走りとして最近は「秋新」と呼ばれる。また、最近、4~5月播種の春播きソバを春蕎麦と呼ぶ事例があるが、夏蕎麦の低質のイメージを回避した呼称であり、従来通り夏蕎麦と呼ばれるべき作型である。
休耕田などを利用した栽培が増えているので、日本での生産量は増加傾向ではあるが、消費量の80%は輸入品であり、その84%の中華人民共和国、12%のアメリカ合衆国と続き、カナダからの輸入はわずか1.2%に過ぎない。日本での主要産地は北海道、茨城県、長野県である。世界の主産国として中国、ロシア、ウクライナ、スロベニアが挙げられる。
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食品衛生法によるアレルゲンの特定原材料5品目の一つとして表示が義務付けられている。
植物としては珍しくAB型の血液型を持つ(糖タンパク質が血液に反応するため)。
語源
古代日本語ではソバのことを「そばむぎ」、「くろむぎ」と呼んだ。「そばむぎ」は稜角(物のかど)を意味する古語「そば」と「むぎ(麦)」が複合した語で、角のある麦という意味である。後世には「そばむぎ」が略されて「ソバ」と呼ばれるようになった。ちなみに、「ブナ(?)」の古名を「そばのき」、ブナの実を「そばぐり」というのは、その実の形状が一般のドングリと異なり稜角を持っていることに由来する。
同様に英語名の「buckwheat」、ドイツ語名の「Buchweizen」もまた、ブナと似た形の実を付ける小麦のような作物という意味を含む(英名「buckwheat」=「beech(ブナ、転じて『buck』の形)」+「wheat(小麦)」)。
また、ソバの異称の「くろむぎ(黒麦)」は平安時代以降は使われなくなり、後にライムギの異称として使われた。
利用
麺類・蕎麦料理などについては蕎麦を参照
実は殻を除き(丸抜き)、種子の胚乳の部分を粉(蕎麦粉)にし、さらに加工、加熱して食用にする。
殻を剥いたそば米は、カーシャ、そば茶に利用される他、焼酎原料にもなる。
幼い茎や葉は、スプラウト(新芽野菜)としてサラダの材料などにして食用とする。
殻は蕎麦殻として、枕の中身として使用されるが、近年は蕎麦アレルギーのため、蕎麦殻枕の需要は伸びていない。そのため、多くが産廃として処分され、その有効利用が課題となっている。例えば、蕎麦殻燻炭として土壌改良材として利用されたり、菌床の添加剤としてキノコの菌床栽培に用いられる。
蜂蜜の蜜源植物としても知られている。ソバの花から取れた蜂蜜は黒色で鉄分が多く、独特の香りを持つ。
成分と健康
ファゴピリンの構造式ビタミンB群、ルチンなどを多く含むとされ、健康食としてのイメージが強い。しかし、実や茎にファゴピリン( fagopyrin )という物質を含む為、食後に日焼けを伴う程度の日光に当たった場合、光線過敏症を起こす。また、実やハチミツを含む食品の摂取や接触、粉末の吸引により、アナフィラキシーショック等を伴う急性アレルギー症状を起こすことがある。