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★蕎麦の花★日本蕎麦

2012年09月24日 | ★花シリーズ★
ソバ(蕎麦)は、タデ科ソバ属の一年草。実の粉末(蕎麦粉)や、それを用いた麺(蕎麦)が食用にされる。

特徴
草丈は60-130cmで、茎の先端に総状花序を出し、6mmほどの花を多数つける。花の色は白、淡紅、赤、茎の色は緑、淡紅、濃紅であり、果実の果皮色は黒、茶褐色、銀色である。主に実を食用にする。土壌が痩せていて、かつ、寒冷地でも容易に生育することから、救荒作物として5世紀頃から栽培されていた。原産地は、ド・カンドルが中国北部からシベリアという説を提出し、これが信じられてきたが、1992年に京都大学のグループが中国南部で野生祖先種 F. esculentum ssp. ancestrale を発見したことから、中国南部説が有力となっている。

日長反応の違いから、感光性が弱い夏型、強い秋型、両者の中間タイプの中間型があり、中間タイプはさらに夏型に近い中間型、秋型に近い中間型に分れる。さらに、栽培形態として、播種期の違いにより春播きの夏蕎麦と夏播きの秋蕎麦がある。しかし、主産地北海道では年一作で、夏蕎麦、秋蕎麦の区別はない。つまり、北海道のソバは夏型であるが夏蕎麦ではない。東北以南では、いわゆる夏蕎麦、秋蕎麦に別れ、地域により年に2?3回収穫できる。例えば、北海道の夏型の牡丹そばを本州で夏播きした場合には秋蕎麦になる。北海道産品種は夏蕎麦にも秋蕎麦にも利用できる品種群である。そのため、北海道の新蕎麦も秋の味覚の走りとして最近は「秋新」と呼ばれる。また、最近、4~5月播種の春播きソバを春蕎麦と呼ぶ事例があるが、夏蕎麦の低質のイメージを回避した呼称であり、従来通り夏蕎麦と呼ばれるべき作型である。

休耕田などを利用した栽培が増えているので、日本での生産量は増加傾向ではあるが、消費量の80%は輸入品であり、その84%の中華人民共和国、12%のアメリカ合衆国と続き、カナダからの輸入はわずか1.2%に過ぎない。日本での主要産地は北海道、茨城県、長野県である。世界の主産国として中国、ロシア、ウクライナ、スロベニアが挙げられる。



























食品衛生法によるアレルゲンの特定原材料5品目の一つとして表示が義務付けられている。

植物としては珍しくAB型の血液型を持つ(糖タンパク質が血液に反応するため)。

語源
古代日本語ではソバのことを「そばむぎ」、「くろむぎ」と呼んだ。「そばむぎ」は稜角(物のかど)を意味する古語「そば」と「むぎ(麦)」が複合した語で、角のある麦という意味である。後世には「そばむぎ」が略されて「ソバ」と呼ばれるようになった。ちなみに、「ブナ(?)」の古名を「そばのき」、ブナの実を「そばぐり」というのは、その実の形状が一般のドングリと異なり稜角を持っていることに由来する。

同様に英語名の「buckwheat」、ドイツ語名の「Buchweizen」もまた、ブナと似た形の実を付ける小麦のような作物という意味を含む(英名「buckwheat」=「beech(ブナ、転じて『buck』の形)」+「wheat(小麦)」)。

また、ソバの異称の「くろむぎ(黒麦)」は平安時代以降は使われなくなり、後にライムギの異称として使われた。

利用
麺類・蕎麦料理などについては蕎麦を参照

実は殻を除き(丸抜き)、種子の胚乳の部分を粉(蕎麦粉)にし、さらに加工、加熱して食用にする。

殻を剥いたそば米は、カーシャ、そば茶に利用される他、焼酎原料にもなる。

幼い茎や葉は、スプラウト(新芽野菜)としてサラダの材料などにして食用とする。

殻は蕎麦殻として、枕の中身として使用されるが、近年は蕎麦アレルギーのため、蕎麦殻枕の需要は伸びていない。そのため、多くが産廃として処分され、その有効利用が課題となっている。例えば、蕎麦殻燻炭として土壌改良材として利用されたり、菌床の添加剤としてキノコの菌床栽培に用いられる。

蜂蜜の蜜源植物としても知られている。ソバの花から取れた蜂蜜は黒色で鉄分が多く、独特の香りを持つ。

成分と健康

ファゴピリンの構造式ビタミンB群、ルチンなどを多く含むとされ、健康食としてのイメージが強い。しかし、実や茎にファゴピリン( fagopyrin )という物質を含む為、食後に日焼けを伴う程度の日光に当たった場合、光線過敏症を起こす。また、実やハチミツを含む食品の摂取や接触、粉末の吸引により、アナフィラキシーショック等を伴う急性アレルギー症状を起こすことがある。


★巨峰狩り★葡萄

2012年09月24日 | ★食べ物・果物★
巨峰(きょほう)は、ブドウの種類の一種であり、他の種類のブドウと比べて、実が大きいことから、「ブドウの王様」とも広く賞賛されている。大井上理農学研究所の大井上康が、1937年より石原早生♀(ヨーロッパブドウ ヴィニフェラ種 Vitis vinifera x アメリカブドウ ラブルスカ種 Vitis labrusca)とセンテニアル♂(ヨーロッパブドウ ヴィニフェラ種 Vitis vinifera)を交配させて作出させた日本原産の果実である。1945年に発表され、1955年に商標登録を受けている。

巨峰の形質濃度はヨーロッパ種が3/4、アメリカ種が1/4である。

ただし、「巨峰」は商標名、商品名であり、品種名ではない。正式な品種名は「石原センテニアル」である。

「巨峰」という名は、大井上理農学研究所から見える富士山の雄大な景観にちなんで大井上康によって命名された。

重さ

1粒の重量は10gから12g程度で、房の重量(粒数)と糖度には関連性があり、数が増えすぎると糖度は低下し色は薄くなる。一方、粒数を少なくすると色は濃くなり糖度は高くなるが生産者の手間が増え、単位面積当たりの収穫量は低下してしまうので、収量と味のバランスを考慮した条件で栽培が行われる。

果樹園では、一房を30粒から35粒程度に調整し重さが400gから450gになるように作られる。粒の数が多すぎた場合には約800gになる場合もある。35粒400gで作ると、糖度が上がり色も濃い紫色になるが、大房(800g)になると赤みがかかり品質的に等級が落ちてしまう。1950年代(昭和30年頃)に栽培価値が無いとされたのは、房の粒数を制限する栽培方法が開発されておらず、開花したままの房で生育させたため、糖度は上がらず色も薄く粒もまばらな果実(房)しか収穫出来なかった事が原因である。



粒が出来上がってから成熟するまでに、黄緑色 - 赤紫色 - 黒紫色 と変化する。成熟した房であっても、中には赤紫色の粒や黄緑色の粒が混ざっていることがある。

商標

「巨峰」は商標名であり、品種名ではない。

商標:「巨峰」 ・称呼:キョホウ,キョホー ・登録番号:第472182号 ・指定商品:第29類(干しぶどう) ・指定商品:第31類(葡萄,葡萄の種子)

商標:「巨峰 KYOHO」 ・称呼:キョホー ・登録番号:第1965276号 書換2007-508007 ・指定商品:第30類(茶、コーヒー及びココア、氷) ・指定商品:第32類(清涼飲料、果実飲料)

商標:「巨峰」 ・称呼:キョホー ・登録番号:第5137698号 ・指定商品:第30類(食品香料(精油のものを除く。)、巨峰種を使用した菓子及びパン、巨峰種を使用したアイスクリームのもと、巨峰種を使用したシャーベットのもと、巨峰種を使用した即席菓子のもとぶどうの缶詰及び瓶詰、干しぶどう、ぶどうのジャム)

































巨峰誕生に関わる歴史

1919年(大正8年) 「大井上理農学研究所」を設立(現、東京都港区麻布)。同年、研究所を静岡県田方郡下大見村(現伊豆市)に移転し、ブドウの研究を本格的に開始する。

1937年(昭和12年)、農学者大井上康が、静岡県田方郡下大見村にある大井上理農学研究所で、豪州品種「センテニアル」×岡山県産の日本品種「石原早生」という2種のブドウの交配を着手する。第二次世界大戦中のため、育種株の栽培や育種交配などは密かに行うものの、本格的な研究開発は一時、断念する。

1942年(昭和17年)、試行錯誤の結果、日本の高温多雨多湿の気候に適した、4倍体品種である、ブドウの新品種、品種名「石原センテニアル」商品名(商標名)「巨峰」が誕生。

1948年(昭和23年) 研究開発を本格的に再開する。
1952年(昭和27年)9月23日 大井上康が逝去、享年60。
1952年(昭和27年)、大井上理農学研究所の代表に大井上康の長男、大井上静一が就任する。
1953年(昭和28年)6月1日、「巨峰」を種苗名称に登録を申請する。

「農産種苗法」に定められている、新品種を創出した育苗家の功績をたたえ、販売の権利と利益を確保するために、農林省に種苗登録を行った。(「農産種苗法」は昭和22年に施行された(法律第115号)法律で、現行法令には「農産種苗法」という名称の法律はなく、「種苗法」に改正された)
1954年(昭和29年)10月25日 「巨峰」を特許庁に商標出願(ブドウ果実と種苗)する。
1955年(昭和30年)10月13日 特許庁より「巨峰」の商標許可が下りる。(商標番号第472182号)
1956年(昭和31年)2月15日 「日本巨峰会」が設立。(東京都渋谷区→現在は東京都杉並区高井戸東4-11-29)
1957年(昭和32年)3月6日 「巨峰」種苗名称の登録が拒絶される。当時の農林省(現、農林水産省)から届いた公式文書には「花振るい(ブドウの)や単為結果、脱粒(ブドウなどの)がひどい巨峰は栽培価値がない」と記されていた。

栽培発祥地

福岡県久留米市田主丸町

産地

山梨県山梨市が生産量日本一である。※ 農林水産省「果樹生産出荷統計」より(平成16年度)
山梨県山梨市5,480t(牧丘町含む)
長野県中野市5,390t
長野県須坂市4,280t
長野県長野市
長野県東御市
山梨県山梨市牧丘町3,320t
山梨県笛吹市一宮町2,160t

※ 農林水産省「果樹生産出荷統計」より(平成16年度)

海外ではカリフォルニア州のセントラルバレーやチリ、及び台湾の彰化県大村郷等 。

現状

近年では栽培技術が向上し、全国各地で栽培されるようになってきているが、栽培する農家の技術レベルの違いによって品質の優劣は著しい。栽培面積的には長野県が多く、山梨県ではより高く売れる様々な品種のぶどうへの転作が進んでいる。

株式会社日本巨峰会では、全国各地の巨峰生産者が会員が集い、「巨峰」の栽培技術の研究開発と、「巨峰」に関する商標の管理を行い、「巨峰」の品質向上に切磋琢磨している。