・山葵Japanese horseradish わさび
アブラナ科、多年生草本で日本原産といわれる。葉が、葵(あおい)のご紋でおなじみ、葵の葉の形と似ているところから名づけられたといわれる。
深い山間の清流に自生する水生植物として水温が13℃前後のきれいな水の豊富な寒冷の水温の温度差の少ないところで主に、伊豆、信州での栽培が多い。2~4月には清楚な白い花を咲かせる花ワサビ、葉ワサビが4月には、出回り春の旬の野菜としてうれしい。花ワサビ、葉ワサビとも同様にして扱って良く、いったん汚れを落として水洗いしたものを熱湯をくぐらせ、塩もみして適当な長さに切ってタッパーに入れふたをして冷蔵庫で2、3時間入れて置くと辛味が増し醤油で合えて食べると美味しい。
2、3年がかりで成長した長さ5~20cmくらいの根茎は、辛味が強く、すりおろして薬味として用いられるが茎を切り落とした上部のほうが辛味が強く、大根は葉に近い上部より先端に近いほうがより辛さが強いといわれる。ワサビは年中収穫しているが、冬場に辛味が強くなる。揮発性で保存性に乏しいため、加工品としては使いにくく加工品には、ワサビの茎や葉が使われることが多い。
薬味は、刺身、そばつゆ、寿司、茶漬け、加工して、わさび漬け、粉わさびにしている。
辛味は、シニグリンSinigrinとして配糖体で存在し、すり卸しすることによって酵素ミロシナーゼMyrosinaseによって分解を受け辛味(目の細かい鮫の皮を使うのは、緻密な細胞の破壊をし辛味を増す)を生じている。辛味の成分(イオウ化合物を含む:アリルイソチオシアネート)をそのまま常温に放置しておくと3時間で1/8に激減するといわれる。
レモン汁(V.C)、クエン酸をいれることによって辛味を復活させたり、砂糖を一つまみ加えてかき混ぜ辛味を際立たせることも行われる。クロロフィルを含み緑色をしている。消化酵素のβーアミラーゼ、酸化酵素のオキシダーゼOxidaseを含む。
わさびの粕漬けはアルコールで辛味を包み込んでいるので成分が保たれている。粕漬けは江戸時代に静岡で作られたのが始まりという。アリルイソチオシアネートが新陳代謝を高め、殺菌、抗酸化作用を有する。わさびにはカルシュウム、ビタミンB1の吸収をよくする作用があるともいわれる。
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