・黄茅渟Yellowfin seabream きぢぬ
タイ科、本州千葉県以南の沿岸、河口、浜名湖に分布する体長30~50cm、ときどき河川を遡上することもあり川鯛とも呼ぶ。クロダイは茅渟(ちぬ)の海(大阪湾)でたくさんとれたので、関西では茅渟ともいい、そのクロダイに似て鰭などが黄色いことによる。東シナ海で大正時代には大量に漁獲していたが近年では急激に漁獲量は減っている。
黒鯛に似て体色は、背鰭付近が少し青みががり茶褐色を呈し、腹部の淡い赤色をはっきり見ることができ、尾びれ近くが黄色っぽいことからキビレ(黄鰭)、キチヌともいう。黄茅渟の茅渟は茅渟の海(大阪湾)、和泉と淡路との間の海の古称から、英名でSeabream(シーブリーム)はタイのことからの語源という。
鱗は取りやすいく皮はしっかりしている。最初は総てが雄で、15cmを超える頃に両性期となり、その後は、雌になり産卵期は秋になる。
クロダイよりも内湾、河口域を好む傾向でクロダイが寒い時期から初夏までの旬であるのに対して、黄茅渟は一月ほど送れ旬を迎える。
夏から秋、8~10月が旬で釣りの対象魚ともなり美味で、透明感のある白身がさえ活け締めの血合いは赤くきれいになる。
活け締め活魚がよく刺身、洗い、塩焼き、みそ汁、あら汁、煮つけ、鍋物、ポワレ、ムニエルにしている。
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