・ペクチンPectin ぺくちん
果実類、野菜類に含まれ植物の細胞膜にあってその組織をささえる役目をしコロイド性の多糖類の食物繊維として存在する。
未熟時は、不溶性プロトペクチン Protopectins(主にペクチンとセルロースとが結合)であるが成熟するにつれてペクチン分解酵素(ペクチナーゼPectinase)により水溶性ペクチンのペクチ二ン酸Pectinic acidに、さらに分解によりペクチン酸Pectic acidに、そして過熟し軟化してきた段階で糖と二酸化炭素に分解していく。
プロトペクチン Protopectins(未熟果)、ペクチン酸(過熟果)ではゼリー形成力を持たない。ペクチンが加水分解すると少量のガラクトース、アラビノースを生じるが主にDーガラクツロン酸D-Galacturonic acid とメチルエステルMethyl esterが得られる。
酸(pH2.3~3.6)と砂糖の存在でゲル化しやすくゼリー状になってジャムができる。
ペクチンは、柑橘類のわた、果皮りんごの絞り粕より工業的に酸又は、アルカリ、酵素で処理し水溶性ペクチンとしてアルコール、アルミを加えぺクチンを沈澱させ取り出せる。
ジャムのゲル化には、一般にペクチンが0.7~1.5%、糖度60~65%、 有機酸(PHでは3.2~3.5)が0.4~0.6%が必要。 粉末(高メトキシルペクチンHigh methoxyl pectin:一般に市販の高糖度ジャムに利用)として、アルコールを除いた低メトキシルペクチンLow methoxyl pectin(チルドジャム:低糖度ジャムに利用)がある。
梅、ゆず、リンゴ、プラム イチジク に多く、柑橘類でペクチン量は、じょうのう膜(子袋)、綿、果皮で4~6%あり、果肉では、2~3%を含む。
エネルギー源とはならず整腸作用があり、胃腸調整薬としても用いる。便秘症の改善、脂肪の吸収を抑制、中性脂肪を減らす脂肪分解作用がある。皮下脂肪より内臓脂肪を減らすといわれる。
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