・小麦粉Wheat flour こむぎこ
小麦を粉砕し振るいにかけるが、小麦の外皮は、堅く粒で消化が悪く、溝があり、胚乳部が軟らかで米のように外皮をそのままで取り除くのが困難で精白しにくい。
小麦の粒の表皮に水を吸わせ全体をローラで砕き振るいフスマを取り除き粉を得ている。メリケン粉は、石臼で引いた内地のうどん粉の小麦粉に比べ品質のよいロール製粉である皮部の少ないAmerican flour(アメリカの小麦粉)という意味で使われたという。
小麦の中心部は、たん白質が少なく、外皮の方になるにつれ灰分(かいぶん)等多くなり等級が下がる。3等粉は、灰分が多く味、色がよくないので主に工業用とし澱粉(グルテンを取り除いた副産物とし得られる)、グルタミン酸、糊の原料にする。
用途別には小麦粉の種類により強力粉、中力粉、薄力粉に分けられる。
小麦粉中力粉2等100g中でエネルギー369kcal、水分14.0g、たんぱく質9.7g、脂質2.1g、炭水化物73.7g、灰分0.5g、ビタミンA:(0)μg、ビタミンD:(0)、ビタミンE:1.0mg、ビタミンK:(0)μg、ビタミンB1:0.26mg、ビタミンB2:0.05mg、ナイアシン1.4mg、ビタミンB6:0.07mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸12μg、パントテン酸0.66mg、ビタミンC(0)mg、食物繊維2.9gを含む。
アミノ酸スコアは44(リジン44,スレオニン64,バリン81,イソロイシン88,ロイシン98の不足)としている。リジンは、動物性たんぱく質に多く豚肉180mg、若鶏肉(むね、皮なし、生)2100 mg、カツオなま2100mg、鶏卵480mg/100g を含む。
パン、麺類、餃子の皮、パイ、ドーナツ、ケーキ、揚げ衣、スープのとろみづけ、打ち粉等に利用する。
小麦粉のフラボノイドは、アルカリで黄変し中華麺では、かん水(炭酸ナトリウム+炭酸カリ:天然水としてもある)で色がつく。小麦粉、粉類(米粉、ライ麦粉など)は、水で練っただけで油で揚げる菓子を作るときに破裂してやけどをする危険性があり、ドーナツ、アメリカンドッグなど水で練った生地の場合は、小麦粉100gに対しベーキングパウダー3g以上と砂糖10g以上の両方を必ず入れることなどを必要としている。
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