・海老/蝦類Shrimp えびるい
甲殻類(えび、かに、しゃこ、あみ)のうち長尾類〈ちょうびるい〉に属し、えびは、歩行類(伊勢海老・ロブスターLobster・ざりがに・うちわえびなど)と、遊泳類(車蝦・プローンPrawn・タラバエビ・手長エビなど)に分けられる。およそ3000種ほどが知られるが食用としているのは約30種ほどという。
遊泳類のエビの種類は、クルマエビ科、サクラエビ科、タラバエビ科、テナガエビ科がある。
欧米では、大型の歩行類のものをロブスターLobster、遊泳類をプローンPrawn、小型のものをシュリンプShrimp(サクラエビ・芝エビなど)と呼ぶ。
日本では、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海の深海(しんかい)に生息するものが多く網で捕獲され年間を通して市場に出回っており世界的にも高級食材とし利用している。輸入物が多くを占め1998年で国内消費31万トンで28万トンが東南アジア(インド、インドネシア)からで養殖され輸入される。養殖池が環境破壊(56年の使用で海老の排出物による細菌の繁殖)につながり問題視される。
銅を含む血青素(ヘモシアニン)がグロブリン様色素たんぱく質(複合タンパク質)で脊椎動物のグロブリンと同様に酸素の運搬をしている。ヘモシアニンは、無色透明で中にチロシナーゼTyrosinaseという酵素が存在し空気触れ酸化するとメラニンが精製され青みを帯び鮮度の判定に利用している。
フライ、鬼殻焼き、刺身、茹でてサラダ、酢のものとする。
旨みの成分は、ベタイン、アルギニン(準必須アミノ酸)とされる。アミノ酸のタウリン(肝機能強化、コレステロールを上昇させない)、グリシン(コレステロールを上昇させない)を含み、色素タンパクの加熱によりアスタキサンチン〈カロチノイド:抗酸化作用、粘膜の強化、皮膚炎の予防)の赤色を生じアスタシンAstacinに分解するためといわれる。
えびの殻に含まれるキチン類(不溶性食物繊維)は、関節炎、抗菌、免疫力、代謝促進などの作用に有効であることが確かめられ医療の分野でも使われている。えびからの水産物の今まで廃棄していたものから取り出すことができ有効利用できる。
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