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[ハムの種類]食生活について語ろう

2023年02月05日 | 美容ダイエット

・ハムの種類Type of hamはむのしゅるい
  ハムは、古代チュートン語(ゲルマン系)で膝の後の部分を意味し、やがて食用とする蓄肉類の腿(もも)の意味に使われるようになったといわれます。さらに豚・猪の腿肉(ももにく)の塩漬け、スモークし乾燥させたものをいうようになったようです。
BC1000年も前にすでに原型ができあがっていたとする一方で、中国で紀元前4900年に火腿(ホートイ)が起源であるとの説もあります。日本には、明治5年(1872年)に長崎の片岡伊右衛門がアメリカ人のペンスンからハムの原点となる骨付きハムの製法を教わり、ハムの製造を始めた記録があるようです。
元来は、豚のもも肉を防腐とピンク色を保つ亜硝酸を含む岩塩で塩漬け燻製にしたものをさしていました。中国で塩漬けを「鹹(ハン)」、塩漬け肉を「鹹肉(ハンロウ)」といったところから、この「ハン」が転じて「ハム」になったという説もあります。
今日では、ロースハム、ショルダーハム、ボンレスハム、生ハム、プレスハムなどさまざまの種類があります。オードブル、サラダ、ハムエッグ、サンドイッチ、チャーハンなどで用いています。
主に原料肉を整形したあと食塩砂糖香辛料、発色剤などの溶液(ピックルPickle)に漬けこむ塩漬(えんせき)を一定期間おこないます。その後、乾燥、燻煙を殺菌のためにボイルしますが旨みを損なわない為に75℃以下の65℃で30分程度であるので完全な殺菌温度ではありません。
製造後は芽胞が発芽しないように10℃以下の低温を保っておく必要があります。
密封してある状態で半月から1ヶ月半の冷蔵庫での保存可能日数といいますが、開封後は1週間程度です。最近は、食品添加物として結着性、保水性を高めるのに重合燐酸塩が使われています。その他に発色剤(亜硝酸Na)、保存料(ソルビン酸K)、乳化剤を用いているものもあります。
ハムは豚のもも肉の呼び名であるため、もも肉以外を用いたハムと称しているのは厳密にはハムではないといえます。日本では、部位に関係なく塊を加工したものを全てハムと呼び、ハムの中でも最も人気や知名度が高いのは「ロースハム」です。

そこで日本式に、よく知られるハムについて
◇ロースハムLoin ham(背中の肉)、ショルダーハムShoulder ham(肩肉)は呼び名で使用する部位でロース(背肉)、ショルダー(肩肉)です。本来のハム(もも肉)ではなくハム同様にして作られた塩漬け・乾燥・燻煙・ボイルの加工肉ともいえます。
日本ではロースハムを最も多く消費しています。日本独自に開発の最も一般的なハムです。サンドイッチやハムエッグによく使われているキメの細かい薄いピンク色をして、適度に旨みのある脂肪を含んだ円形のハムで基本的にローストハムです。

◇ボンレスハムBoneless ham(豚モモ肉)は、そのまま直訳で骨を外した豚もも肉を塩せきし、ケーシング等で包装後に燻煙・湯煮又は蒸煮した食肉加工品(ハム)です。ロースハム主流の日本ですが、世界的には、日本のロースハムは余り見かけないようです。脂肪が少なく赤身が多いので肉感があります。

◇骨付きハムBone-in hamは、原点といえる製品で豚のもも肉を骨付きのまま整形して、塩漬け・乾燥・燻製、加熱したハムです。

◇生ハムProsciutto/Dry-cured hamでは一般的には、豚もも肉を整形・塩漬けした後に20度以下の低温でじっくりとスモーク(冷燻法)しています。燻煙後は乾燥・熟成期間を繰り返して作られています。
生ハムは非加熱で生食出来るのは、カンピロバクター菌は乾燥に弱いという特徴を利用している事によります。塩分高め・水分量少なめにして微生物が増殖しないようにに作られます。高熱で処理していないので透明感のある色になり、熟成で独特の風味が生まれています。
ラックスハムLuxhamは、ドイツ系の生ハムでかた肉・ロース肉・もも肉を加熱しないため生ハムのうちでも、燻製はしますが加熱しないものをラックスハムといいます。鮭の肉のような色から、ドイツ語のLachs(鮭)の名がついています。
プロシュット(皮つきで作る)、ハモン・セラーノ(皮の一部をはぎとって作る)などでは塩漬け・乾燥のみで燻製しないものに分かれます。
世界三大生ハムといえば、1)イタリアの 「プロシュート・ディ・パルマ」で生ハムで、控えめな塩気とまろやかな味わいが、多くの人に愛されています。2)スペインで作られる熟成期間の長い「ハモン・セラーノ」生ハムのことです。3)中国の「金華ハム」です。 
金華火腿(きんか かたい)とは、中国・浙江省の金華地区で主に生産するハムで冬季に天然塩で約2ヶ月間塩漬けの後、天日でさらに数週間ほど乾燥後は、風通しをよくしておよそ1年ぐらいの期間熟成を行います。
表面にラードが塗られ塩味・旨味が濃厚なので、高級スープの素材として欠かせないもので、他に炒め物、蒸し物などあらゆる料理に用いています。
中国以外では、現在では西欧の生ハムのように、オードブルや添え物として生食することも多くなっています。

◇パストラミPastramiは、本来のパストラミは牛肉の赤身のブリスケットを塩漬けにしてから乾燥後に燻煙しさまざまの香辛料を表面にまぶし付け保存性を高めるために作られたものです。スパイシーな味が特徴的です。日本ではハムの一種としてサンドイッチによく使います。
現在は牛・豚・鳥など様々な肉のパストラミが流通しています。基本的にはハム(豚のモモ肉)ではないのですが、製法から日本はロースハムというように一般に「パストラミハム」といわれています。

◇プレスハム類Pressed hamは、プレスハムと呼ばれているものは豚肉に他の獣肉や繋ぎなどを加えて練り合わせて作られたハムです。かつて寄せハムと呼ばれ使用する肉は豚・牛・鶏肉をはじめ馬・羊・ヤギ・ウサギ・魚肉まで様々にありケーシングに詰めたものです。
肉の端切れを使用しての製造なので安価で、日本で最も一般的なハムとして昭和初期から1970年頃まで全盛でした。

ハムとは言いませんが、製法が似ている、ベーコンとソーセージについて
◇ベーコンBaconとは、本来の名前の由来は豚肉の部位名で、わき腹肉(三枚肉、ばら肉)のことです。主に豚のバラ肉の背・腹肉を整形して、数日塩漬して後に長時間燻製をしています。ハムは燻製のあとにボイルやスチームで加熱していますが、ベーコンは燻製のみで、良い風味を付けます。
他にロースベーコン、ショルダーベーコン、胴肉のミドルベーコンなどがあります。

◇ソーセージ Sausageとは、腸詰めのことです。豚肉や牛肉、鶏肉をミンチにして調味・腸詰し、燻製・加熱して作られています。太さによって、JAS規格でウインナーソーセージ20mm未満のケーシングに、フランクフルトソーセージ20mm~36mm未満で、ボロニアソーセージは36mm以上とに分類しています。

原材料・形態の違いから分けてみると、ハム・ベーコン類では塊肉(にくかい・にっかい)の状態から、ソーセージでは挽肉からつくられます。さらに原材料で、どこの部位を使っているか、加熱の可否・程度といった製造過程の違いによって名称が異なっていることもあります。
現在日本で品質表示基準は「プレスハム類」と「ハム類」とは別だと分かるような表示です。とはいえ1980年頃からは、プレスハムの小売はほとんど見られず業務用にはあるのみのようです。


近年では大豆や豆腐を使った「ソイハム」などは世界中のベジタリアン・ビーガンや健康志向を求める人々の間で広まっています。挽肉の豚肉のみならず、馬肉、羊肉、兎肉、七面鳥、魚肉等さまざまな種類の肉の小片と大豆蛋白等の副原料を加えて成形調味しハムに似せた製品もあるようです。
アメリカの謎の製品「ポークロールPork roll 」「テイラーハムTaylor Ham」ともいうのがあります。

よく見かける「無塩せき」のハムは、その工程で発色剤や着色料を使用していないことのようです。古くに塩漬は亜硝酸塩を含む岩塩でした。分かりにくいですが平仮名と漢字で区別していることのようです。高額な岩塩を使えば発色剤・着色料の不使用との表記になるのでしょうか。
一概に食品添加物は悪い物と決めつけられないような気がしています。使用基準が重要なのではないでしょうか。
ハムは保存食・非常食として豊かな食生活に一躍を担っています。特に食塩・添加物量に注意して食事に取り入れていくのもいいのではないでしょうか。


ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 


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