遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

北海道舞台塾『前田司郎 劇作ワークショップ』

2016-01-17 19:35:12 | レポート

2016/1/17

1/10と1/173時間ずつの講義。

「うまくなること」や「作者が作品世界を支配すること」への注意と、「あえて拙速に書くこと」という打開案の話。

実践は以下のとおり。

・最初に時間を決めて思いつく限り「○○は××」という言葉を紙に書き出す。

・書き出した言葉を選んで「◎◎は△△」という言葉を作る。

・その中から、面白いと思ったものをホワイトボードに発表する。

ここまで「作品を作って発表する」ことの単純化。

・ホワイトボード上の言葉をさらにシャッフルして、戯曲のタイトルを作る。

・そのタイトルで10分程度の戯曲を書いて、一週間後に発表。前田さんの講評。

自分は『みたらしだんご先輩』というタイトルを作って書く。

一気に書いたら自分が思っていたより書けたというのが一番の収穫。

 

※こういう感じで紙に書く。

 

どうしてもこういう形式だとタイトルに即した大喜利っぽい気分になるので、つい悪ふざけしてしまう。

でも、せっかく書いたのでさらしておく。

『みたらしだんご先輩』(A)(B)

 

【追記】提出したのは(A)のほう。

《前田さんの講評》

・状況を言葉で説明しすぎ。

・女が状況を理解するのが早すぎる。

 10分で足りないなら女が先輩がだんごであることを理解しているところから始めてはどうか。

だそうです。そんなこと言われてもなあ。

 

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前田司郎『生きてるものはいないのか』 石井岳龍監督『生きてるものはいないのか』(2013年)

2016-01-16 00:22:37 | レポート

 

生きてるものはいないのか [DVD]
クリエーター情報なし
アミューズソフトエンタテインメント
生きてるものはいないのか
クリエーター情報なし
白水社

2016/1/15

・まず戯曲を読んで、そのあと映画(DVD)を見る。

・大学病院が舞台。出てくる人がなぜかみんな死ぬ話。

・主人公的な人は現れず、全員問題解決に動くどころか、原因を探る間もなく、みんな死ぬ。

・『そして誰もいなくなった』みたいなミステリー要素も全くない。

・物語として見れば「不条理」だけど、現実の事故だったらこんなものかもしれない。

・序盤の人間関係が複雑でなかなか頭に入ってこない。

・映画版が戯曲に忠実に作られていて助かる。

・作中の時間は一切事件解決には使われない。

・だんだん「味のある死に方」大喜利みたいになる。

・ハライチの漫才のテンポに似ている。

・戯曲の単行本についていた岸田國士戯曲賞の選考。〈選考会で「騙されるな」という声が聞こえた時にはもう遅かった〉という永井愛評が作品の雰囲気と合致している。

・浮気が婚約者にバレて、しかも浮気相手に妊娠までさせていた男がとぼけていて味わい深い。

・女「どうするの」男「どうしよう」女「へっ(小ばかにして笑う)」のときの彼女の蔑みぶりがいい。(映画)

・男「最悪アメリカ人が助けてくれる」女「アメリカ人もみんな死んでる」男「アメリカ人何人いると思ってるんだ」

・男「アメリカもダメなの。うそぉー」の人が面白い。

・特典映像の未公開シーンが、明らかにNG大賞の空気になっている。

・登場人物に感情移入させないようにしているので、どうしても作者の意図を考えてしまう。

・ただ、不条理を解釈しようとしてもしょうがない気がするけどどうなんだろう。

・あと、映画版だと最後のシーンになるまで地域の終わりと世界の終わりがシンクロしにくい感じがする。

・かといってテレビやネットで「全世界がパニック」とか言われても興ざめだし難しそう。舞台だとそんなに気にならないんだろうけど。

・わりとシリアスなシーンでト書きにわざわざ「正常位」とか書いているところに作者の悪意を感じる。

・染谷将太のなんでもない風情で注意をひく人となりがすごい。

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札幌オーギリング『ウィニング クエスチョン』

2015-12-27 00:20:36 | レポート

2015/12/26

大喜利をプロレス的な演出で大河ドラマ化したイベント。

前回大量の離脱者が出たので、心配しながら駆けつける。

告知で見たイタリア軍団に続いて、ダークマッチでロシア人が出てくる。

今度はレッドブル軍団か。節操なくてよい。

aWo同士のメインマッチが神がかっていた。

ストイックでシビアな大喜利と言葉で言われてもよくわからないけど、実際に見ると納得。

ああいうの、訓練でなんとかなるもんなのか。

後攻はかなりプレッシャーかかっていたのに、よくあんなに柔軟に考えられるもんだ。

あれだけやってるのに勝てなかったら、そりゃ泣くわ。

メインはあれくらいボリュームがあったほうがいい。名勝負だった。

コンカリは間口広いし照明もはえるし、すごく見やすい。手間もすごそうだけど。

音はもっと大きいほうが好み。手拍子なかなかおきない。

せっかくだから、入場、もうちょっとかっこよくならないもんかな。

 

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『フェルメール 光の王国展』

2015-12-12 00:22:58 | レポート

 

2015/12/11

現存するフェルメールの全作品を展示。

もちろん原画ではなく、「リ・クリエイト」という手法で再現されたもの。

描かれておおよそ350年もたったオリジナルより、当時の状況を研究し一から再現したほうがオリジナルに近いという考え方が面白い。

実際に見てみてると凹凸なしのフラットな絵なので、色合いはよくても雰囲気は大分違うんじゃないかなという印象。

原画ほどガードが厳重ではないので、絵を間近で見られたり、写真撮影が自由ということがうれしい(フラッシュは禁止)。

各絵画のひざ掛けやカーテン、ターバンの柄がおもしろいので、それぞれスマートフォンの待受などに使いたい。

絵画の知識はないので、クラシック音楽同様「浴びに行く」感覚で眺める。

体調がよくなかったからか、解説ビデオや結構しっかりした解説文があるのに、うまく頭に入ってこなかった。残念。

※やっぱり「真珠の耳飾りの少女」が目を引いている。

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TGR札幌劇場祭2015大賞公開審査会・授賞式

2015-12-02 23:46:12 | レポート

2015/12/2

演劇の批評の仕方に興味があって立ち寄ってみる。

自分の団体とは全く関係ないし、参加作品もほとんど見てなかったけど、案外退屈せず、見ていない作品でも「おそらくこんな感じなのかな」と想像できる。

食べていないものを反芻して租借するという高度な捻れ状態を楽しむ。

ライターの岩崎真紀さんの評がキレキレ。

特にチェーホフ劇場の作品と対峙して語る様がかっこいい。

演劇の批評は成立しないんじゃないかと思っていたけど、うまくやれば芸になりそう。

大賞はそのチェーホフ劇場。

審査員に「ちゃんと理解して評価しているのか」が問われる腹の据わった選出(たぶん)。

あと、yhsの櫻井君のあいさつが100点。

さっぽろアートステージ実行委員長かつ、オーギリングのヤギハツマ選手のお父さんによる最後のあいさつがとんだボーナストラックだった。笑った。

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札幌オーギリング『Dream Go Round(正夢・二部)』

2015-11-29 23:47:01 | レポート

2015/11/29

大喜利をプロレス風演出で見せるイベント。

ちょっと見ない間に、元練習生のすえひろ選手が飛躍的に面白くなっていることが面白い。

アキト選手の卒業試合でリングアナや実況がガチ泣きしている。

ロボット軍団の徹底宣言で、イタリアンコネクションの日本人宣言を思い出したのは、自分だけではないはず。

序盤のイタリアネタは伏線だったのか。

回答の面白さだけでなく、ある程度、長く見続けたぶんだけの感慨もある。

三浦セピア選手が不在で、アキト選手にロボット軍団が卒業。

離脱者が多く終わりがしんみりしてしまう。

オーギリングは演劇ではないと思っているけど、ジャンルにとらわれて評価しないのはもったいない。

もっと続けてほしいので、TGRアンケートに5点つけて出してきた。

慣れないことをしたので、客席にスマホを忘れてきてしまった。失態。

 

※パンフがまた凝ってるんだわ。

 

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味処 富士屋「カツ丼」

2015-11-16 22:59:42 | レポート

2015/11/16

・今日でこのブログが開設して3650日。

・ほぼ10周年だけど、何も書くことがない。

・仕方ないので富士屋のカツ丼について書く。

・北大前通りの雑居ビルの二階にある。

・席に着くと、おじいさんがゆっくり近づいてくる。

・「カツ丼」と言ったら、ごく小声で「大盛り?」と返してくる。

・気おされてしまい「普通で」と答える。

・年季の入った店内と、それ以上に年を重ねていそうな御夫婦(だと思う)が、ゆっくりカツ丼を作っている。この人たちは、これまでどんだけたくさんのカツ丼を作ってきたんだろう。

・カツ丼なんて「かつや」と「セイコマ」で十分だと思ってたのに、食べたらうまい。

・肉に程よい歯ごたえがあってサクサク食えるし、他で食べるより香ばしい感じもする。何が違うんだろう。

・たしか580円。

・毎日食べても1ヶ月17400円くらい。

・毎日カツ丼が食べられると思えば安いが、毎日カツ丼ばかりだと思うと高い。

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ブリュッセル弦楽四重奏団『東日本大震災復興支援チャリティーコンサート』

2015-11-05 22:20:44 | レポート

2015/10/31

・無料につられて観に行く。
・全部で1時間ちょっとの弦楽四重奏。
・演奏される四人は、世界的に活躍しているすごい人たちとのこと。
・知識はないのでググってもパンフ読んでも「かなりすごい」以上に具体的なすごさがよくわからず。
・見た感じはヨーロッパ系の大男三人と小柄な日本人のおばちゃん一人の組み合わせ。
・曲が終わった時に、決めポーズのように四人が弦を振り上げる感じがかわいいと思ってしまう。
・曲は「モーツァルトの弦楽四重奏曲第4番~」など、申し訳ないくらい知らない、というか想像できない曲名ばかり。
・あれこれ考えてもしょうがないので、「聴く」というよりも、「浴びる」感覚で対峙する。
・マイナスイオン的なものは出ていたと思う。(これが精一杯)

※大谷大学の記念ホールが立派すぎて少し怖気付く。



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札幌オーギリング『ホワイトスターズ自主興行』

2015-09-12 21:42:26 | レポート

2015/9/12

・大喜利をプロレス的演出で見せる「オーギリング」の番外編的なイベント。

・今回はクロスワードパズルの要領で、次々と出される大喜利の回答を埋めていく形式。採用された文字数を競う。

・サイズは25×25マス。50問を超えるお題に7人の出演者が挑む。長丁場。

・結果、レギュラーメンバーであるユニット「ホワイトスターズ」の3人が1,2,3フィニッシュ。

・「真の実力派集団」というキャッチコピーを裏切らない実力派ぶり。

・きっちり2時間弱でまとめるレフリー氏次のタイムコントロールが神がかっている。

・「むかつく後輩」など、お題をシリーズ化することで、飽きさせないようにする工夫。

・お題が多すぎて面白い回答があったのに思い出せない。

・スライドさえ設置できれば、どんな会場でも開催できるフットワークの軽さ。

・でも、年1回おっきい小屋借りてドーム興行みたいなのができたら面白そう。

※優勝は楽太郎。130文字。

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『日本の近代戯曲研修セミナーin北海道 <三好十郎と菊池寛の描いた世界と現代社会のつながりを探る!>』

2015-09-07 22:18:58 | レポート

2015/9/7

・はるか昔に大学の卒論で菊池寛をやったので懐かしくなる。

・ここでは「入れ札」のリーディング。

・ただの読み合わせにとどまらず、きちんと想像させるような配慮がたくさんあってよかった。

 ・国定忠治が子分たちに入れ札(選挙のようなこと)をさせる話。

・時代的には普通選挙が始まった頃なので、「国定忠治に選挙」というのは、例えば「お侍さんに携帯電話を持たせる」ようなギャップによるおかしみを狙ったものだったのかも。

・作家論的には、弱い人に「それもアリ」と言う『三浦右衛門の最期』や『身投げ救助業』『頸縊り上人』のような作品の系譜。

・文字通り人生における「劇的」な瞬間を切り取るのは、いかにもこの頃の演劇っぽい。

・実際に入れ札をするシーンの各者の思惑のねじりあい。このあたり現代劇でも通用しそう。

・しかし小説のほうがおもしろかった。

・こういうときに限ってスマホが圏外で残念。調べながらお話を伺えず。

※三好十郎は『殺意(ストリップショウ)』くらいしか読んでおらず、まったくついていけず。

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