遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

わが町

2011-01-25 22:53:15 | レポート
2011/1/24

札幌演劇大学の近代戯曲講座で、「わが町」の舞台映像を見せてもらう。
1987年公演。セリフはすべて英語。字幕なし。
英語はほとんどわからない。でも、英会話の勉強してるわけじゃないので、リラックスして見る。あらすじはなんとなくわかってたし。
で、これがまた身震いするほどおもしろい。
そりゃ言葉の意味がわかったほうが良いに決まってるんだけど、ふしぎなもんで言葉がわからないからこそ見えてくるものもある。
その役が何を感じているのかはわかるし、どんなシーンを見せたいのかもわかる。皮膚を取っ払って筋肉の動きをじかに見ている感じ。これが「意識の流れ」というやつなんだろうか。
そして、なぜか戯曲の凄みも感じる。これは構成力だと思うんだけど、よくわからない。
初演は70年以上も前の戯曲なのに、何度見ても斬新だと思ってしまうから困る。
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からだが変わる体幹ウォーキング

2011-01-17 00:31:25 | レポート
からだが変わる体幹ウォーキング (平凡社新書 466)
金 哲彦
平凡社


2011/1/16

最近、ウォーキングばかりしている。
単に徒歩通勤なだけなんだけど、せっかくなので少し意識しながら歩きたいなと思う。
「正しく立つことの難しさ」から始まるわけだけど、一応役者もかじったことがあるのでそれはよくわかる。
ついでに元陸上部でもあるので「走るのは歩くことの延長上にある」というのもわかる。
意識するポイントはそんなに変わらない。新しく知ったのは背中(肩甲骨)が重要だということくらい。
個人的にそんな根本的な発見はなかったけど、書き方がわかりやすいし、歩き方の細かいチェックポイントや故障時の対応、ウォーミングアップの方法など、ウォーキングやジョギングビギナーが手元においておくと、役に立ちそうな内容。
以下はメモ。それぞれに分かりやすい説明がついている。
「正しい歩き方は得られる効果も高いし、辛くない」
「トップランナーもウォーキングを取り入れている」
「背中(肩甲骨)で歩け」
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アルベール・カーン コレクション よみがえる100年前の世界

2011-01-06 21:54:56 | レポート
アルベール・カーン コレクション よみがえる100年前の世界
デイヴィッド オクエフナ
日本放送出版協会


2011/1/6

昔にも「色」があったということは、案外わすれがち。
たしかに写真や映像を見ると、ほとんどが白黒。でも、当時の世界が白黒だったわけではないし、セピア色でもないし、色あせてもいないはず。
ただ、たまに映画で一昔前の時代の映像をつくると、今度は妙に安っぽく見えてしまう。塩梅が難しい。
そんなことを思いつつ見る。
20世紀はじめ、主に大正時代。この時代に日本を訪れたフランス人が当時の最高の撮影技術を使って撮ったカラー写真がふんだんに登場する。
出てくる人たちは有名人だけでなくて、普通の農村の人とかがしぜーんな顔してうつっている。失礼ながらなんだかかわいらしい。
当たり前なんだけど、色がついただけでこんなに「昔」の印象が変わるんだという新鮮な驚きがあって有意義だった。

※書籍の画像しかなかった。見たのはDVD第10巻「カーンが見た“ニッポン”」
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ひとりたび1年生

2010-12-25 20:46:03 | レポート
ひとりたび1年生
たかぎ なおこ
メディアファクトリー


ほんとは「マラソン1年生」を読みたかった。
図書館の予約が40件以上はいってて断念。
しょうがないので、同じ著者の他の作品から「ひとりたび1年生」を選ぶ。
走るようになってだいぶん変わったけど、これまで自分が経験した旅は大体一人旅で、不完全燃焼になることが多かった。世の一人旅モノはどうしているのか気になったわけだ。
「ひとりたび1年生」はそのまんま一人旅の旅行記。
ひとつの表現としてアリなのかしらと思うほど等身大な姿勢で、あちこちの観光地へ一人旅している様子をレポートする。
それでも、見ず知らずの人のなんでもない旅行記って案外おもしろかったりするから困る。
なんか表現上のテクニックとかコツのようなものもあるんだろうか。等身大に見せかけて。イラストが大きいんだろうけど…。考え込んでしまう。
行き先には長野の善光寺もあった。長野に1年住んでたのに、結構知らないこともあって愕然。
観光って奥が深い。
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恋愛戯曲

2010-12-24 21:24:56 | レポート
恋愛戯曲 [DVD]
クリエーター情報なし
よしもとアール・アンド・シー


入れ子構造は芝居をわかりにくくして、さも高度なことをやっているように見せかけるには便利な手法だと思う。
それはともかく、わかりやすいとは言わないけれど、それなりに楽しく見ることができた。
まわりくどい書き方をしたけど、鴻上尚史作品としてはもの足りない。鴻上脚本は鴻上演出じゃないと難しいのかしら。
「美人の女流脚本家」という物語の典型を入れてきたのはワザとだと思うんだけど、予想以上に広がらない。
たぶん入れ子構造の深度が高い方がより理知的であったり人間的であったりするほうが、逆転現象が起きておもしろいんだろうけど、そういう風には見えなかった。
そう書いていたのに役者・演出が答えられなかったか、そもそも脚本レベルでそうなっていなかったのか、判断が付かない。
もう一度見ればわかるんだろうけど…たぶんこのDVDではもう見ない。
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ひとりごと

2010-12-02 22:02:03 | レポート
R-1ぐらんぷり2009[DVD]
クリエーター情報なし
よしもとアール・アンド・シー


2010/12/2

「R-1ぐらんぷり」を2006~2009まで見て思ったのは、「コント形式」は不利じゃないかということ。(質の良し悪しとは別に)
漫談やフリップなんかは笑いどころがはっきりしているので、ある程度笑いを作れる。
その分、コントはストーリィをきちんとやる分、話としては面白いが、笑いの量は減る。時間制限のあるR-1では、結構なハンデになるんじゃないか。友近とか。鳥居みゆきも2009年にコントをやっていたが、2008年の時より笑いの量が減ったと思う。
2007年のなだぎ武だけ例外。シチュエーションのズレを利用するのはコントでの笑いの常道。その手法をあの短期間で活かしたのは相当すごいことなんじゃないだろうか。(2008年の作品をコントというにはあまりにも「設定」が雑だったような)
M-1でサンキュータツオ師匠がやっていた「手数論」の手法がR-1でもある程度使えるのかもしれない。今度調べてみよう。
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グラハム・クラーク展

2010-11-27 21:38:39 | レポート
2010/11/27

現実逃避しに大丸の8階へ。
グラハム・クラーク展を観る。
グラハムというとキックボクサーのピーター・グラハムくらいしか思い浮かばない。
クラークの方は名前を知らなかったけど、どっかで一度は見たことがありそうな絵柄。懐かしい感じ。
ホテルやサファリパークに色んな人や動物がゴチャゴチャ描かれている。その一人一人の誰からでも物語が始められそう。
その分、展示でまとめて作品を見ようとするとずいぶん時間がかかる。
大き目の作品を一枚購入して家に飾っておくとよさそう。
飽きないだろうし、こういうところに展示されている割に高くない。
だからといってすぐ買えるわけではない。そこそこのサイズで15万くらい。
人生の目標にしたい。
それにしても、ピーター・グラハムが邪魔で名前覚えにくい。

※11/30まで。
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現代アートを歩こう 500m美術館

2010-11-10 23:33:34 | レポート
2010/11/10

ツイッター上で話題になっていた「500m美術館」を見てくる。地下鉄大通駅とバスセンター前駅の間のコンコースに期間限定で沢山の作品が展示されている。自分は北電のところから地下に入ったので、ちょうど中間点から見ることになってしまった。
面白かったのは河野健さんの作品。家族をモチーフにしながら、微妙な匙加減で「非現実感」を出しているところが好み。
あとは「500m美術館通年化プレ企画」の映像。未来のことを想像してわくわくする。作品じゃないけど。
それにしても、ただの地下鉄の通路なので、ふつうに鑑賞するには環境が悪い。微妙に暗いし。寒いし。
そんなこともあってか、全体的に作品が場所に負けていたような気がした。
各々がバラバラに展示しているので、風景に埋もれて印象に残りにくい。
一人の作家の作品で埋め尽くすとか、コンセプトを統一するとかしたほうが、鑑賞しやすいんじゃないかしら。

※ 美術品かと思った。
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「黒田悦子 油彩画展」「ユトリロとエコール・ド・パリ絵画展」

2010-11-08 00:41:47 | レポート
靴でも文房具でも何でもそうだけど新品というものはワクワクする。自分はそのピカピカした感じが苦手なので、わざとすぐに汚したりする。照れくさいのだ。
それはともかく、なんだか常識はずれに「高価なもの」が見られるので、特にお目当てがないときでも大丸の八階にはよく行く。
今日は、「黒田悦子 油彩画展」だった。ここで感じたのがその新品のワクワク感。
モチーフは花と文楽人形。それだけ。地味。
ただ、よく見ると妙に「花器」や「文楽人形の着ている衣装」がクッキリしている。
新品っぽいピカピカした感じなので、地味な題材なのに妙に目をひきつけられる。逆に本来主役であるはずの「花」や「文楽人形」はモヤッとしている。
係の人の話だと、和風の題材が西洋画の手法で描かれているとのこと。言われてみれば「実際にそこに新品があるかのような」花器の表現は西洋画だ。描かれている花器は実際に存在する超高価なものなんだそうだ。演劇でいうと劇中劇みたいなものか?
それから、七階におりると「ユトリロとエコール・ド・パリ絵画展」。これがすごい。下世話な話だけど、ウン千万円単位の絵画がたくさん展示されている。
まず七千万円のピカソのリトグラフと五千万円のシャガールの絵画がお出迎え。金額がそのまま絵画の価値になるわけじゃないんだろうけど、それにしても圧倒される。
ぞくぞくしながら奥へ入ると、ユトリロはもちろん、ルオーだローランサンだミロだマチスだと西洋画オンチの自分でも知ってる作家の絵画がズラリ。
ローランサンの婦人画も素敵だったし、ルオーのゴリゴリした感じの絵も面白い。それにしても、気に入った絵画のよさを文章で伝えるのは無理があるな。
もっと美術の知識があったほうが楽しめるんだろうけど、感性だけでもそれなりにすごさが伝わる。
圧巻は藤田嗣治の「猫を抱く少女」。
比較的小さな軽いタッチの絵。これについていた値札が「99,750,000円」。ほぼ1億円の絵を鼻先30㎝の距離で見られたんだから、大変貴重な体験をさせてもらった。
結局値段かよという話だけど。
「黒田悦子」は九日、「ユトリロ~」のほうは、明日の18時まで。
平日なんで難しい人も多いだろうけど、見られる人は見ておいたほうが良いよ。
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小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」

2010-11-05 20:03:04 | レポート
2010/11/5

小林賢太郎の舞台を見るのは2回目。
前回見たのがソロライブだったので、今回もそうだと思っていたら、いきなり登場人物が4人も出てきて混乱。
そして、その4人の中で誰が小林賢太郎なのかしばらくわからず、さらに混乱。
ついでに、かなり「熱いファン」と思われるお客さんたちが、最初っからそんなにおもしろくないところで笑いっぱなし。広いかでるの客席でさびしくなる。
4~5周くらい周回遅れした客として2時間以上の芝居を観る。客として完全敗北。もう面白いところでも笑えない。
ただ、「大砲」の造形がかっこよくてウットリ。
お話の展開はちょっとユルい感じ。曲芸っぽいことやコントっぽいことをしたり、装置・小道具でうまく遊んでいたり、なんだか現代風にアレンジしたドリフを見ている感じ。
ファンに怒られるかな。怖い。でも最盛期のドリフだってすごかったし。
コメント (4)
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