遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第10話「押し工養成装置」』

2017-08-11 17:50:25 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第10話「押し工養成装置」』

2017/8/10

田々南徹が、阪急電鉄の専務取締役から才能を見出され、「押し」の特訓を受ける話。

作中時間よりさらに昔の思い出話をする中川専務。登場人物が増え、さらに描かれる時間軸も増え、世界が広がっている。

かつてプラットホームスタッフは「押し工」と呼ばれる職人だったらしい。

大きな倉庫に連れてこられた田々南は列車を模したシュミレーション装置に迎えられる。

各列車には、乗車率ごとに「疾風」「雷電」「月光」などと名前がついている。

乗車率ごとならダミー人形の数だけ調整すればいいような気もするけど、列車をレベルごとに用意してしまう非効率さが、かえって本物っぽくてよい。

ドアに刃物がついていて、「訓練で腕や指を失うようでは押し工は務まらない」という鬼のような中川専務の言葉。

押し工とは言え、どこにでもいる普通の高校生から、主人公という特殊な存在になる橋渡し回なのかもしれない。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第9話「取締役専務 中川恵一」』

2017-08-10 00:16:14 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第9話「取締役専務 中川恵一」』

2017/8/9

バイトに遅刻した田々南徹が、阪急淡路駅の駅長、助役、そしてたまたま査察に来ていた専務に迎えられる話。13分。

登場人物が四人になって演じ分けが大変そう。

しかも、駅長や助役が専務のふりをしている演技もあるのでややこしい。

そんな演じ分けのせいか、キャラのせいなのか、台詞を噛んだり、言い間違いが多かったり、ここまでの安定感が嘘のようにボロボロ。

まだシリーズの序盤なので、これから修正していくのか、やっぱり週一のペースはしんどいのか、今後を見守りたい。

「襟元がお歪みに」というイラっとする表現。

腰巾着という言葉を久しぶりに聞いたような気がする。

中川専務の発声の仕方が高田延彦っぽい。

検索してみたら、上演時の2007年は、ハッスルで高田総統が大暴れしていた時期。

大きくのけぞる仕草もあったし、意識してキャラ付けしていたのかも。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第8話「押し初体験」』

2017-08-07 00:13:26 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第8話「押し初体験」』

2017/8/5

田々南徹が、湖に落ちたマサエちゃんを引っ張り上げて逃げる話と、プラットホームスタッフの重要な仕事「押し」を初体験する話。

オープニングの三点視点の「ドーン」が楽しい。9分の話の冒頭に、隙なくこういう小技を入れてくる。抜け目ない。

ぬれたブラウスから透けて見えるブラジャーの描写がなんだか生々しい。

興奮するのはわかるけど、写真を撮るのはやりすぎ。

後半は初めての押し体験。

前半との整合性については、かなり飲み込みづらいけど、そういうもんだと言われたら納得するしかない。

今後、この設定が活かされるのかもしれない。

スポーツ中継のリプレイのようにスローモーションで何度もその瞬間を繰り返す。

大げさに見せるギャグでもあるんだけど、プラットホームスタッフにとって、「押し」は必殺技なんだということがよく伝わる。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第7話「エキスポキッス」』

2017-08-02 19:36:08 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第7話「エキスポキッス」』

2017/8/1

田々南徹が、男女二人ずつで万博公園に行く話。12分。

最初は荷物係で得意の妄想に耽る田々南だったが、後半は憧れのマサエちゃんとボートに乗ることになる。

タイトルがフリになっているので、田々南はほんとにキスできるのかというところが本編の最大の見所。

それにしても、一人芝居の約束事はいろいろあるけど、一人芝居のキスシーンほど不毛なことはないような気がする。

真面目にやればやるほど、我に返ったときの反動がすごい。見てるほうも。

荷物持ち係で、いろいろ妄想に耽っている時の彼のほうが、ボートで一触即発になっている時よりも、はるかに人生楽しそうに見えるので、切ない気持ちになる。

客席からも思わず「えー?」という声が上がる展開に、めんどくさいけど悪い奴じゃない田々南のキャラクターがより深まっていた。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第6話「放送部の村田先輩」』

2017-08-01 02:12:58 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第6話「放送部の村田先輩」』

2017/8/1

田々南徹が阪急淡路駅のアナウンスの練習をしていると、村田先輩から一緒に万博へ行くよう誘われる話。12分。

これまでの仕事への適応ぶりを見ているので、彼がまだ高1だったという、おそらく既出の情報に驚く。

「ホーム」と「電車」のどちらを先に言うべきかという、傍から見ると心底どうでもいいことに神経を使うところが、玄人っぽい。

そして、エロい妄想に発展するところは、思春期の暴走というより、無機物萌えBLの資質の片鱗を見せているように感じる。

そんな序盤の煩悶と、後半の村田先輩からのお誘いの二部構成になっている。

見せ方も内容も別の話になっているようだけど、前半のフリが後半に生きているので、きちんと主従関係になっている。手堅い。

田々南と村田先輩の会話を一人二役で演じるパートは切り替えが大変そう。

二択で恋愛をとった田々南がかわいい。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第5話「シルバーフォックス」』

2017-07-27 00:03:55 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第5話「シルバーフォックス」』

2017/7/23

田々南徹が、プラットフォームスタッフとしてのライバル「シルバーフォックス」との出会いと思い出を語る話。

あいかわらず、動きがきれい。

雨に滑って転ぶ動きを、コミカルで危なっかしくなく、スローモーションで見せるのは、かなりむずかしいことだと思う。

さんざんテニスシューズを礼賛しているのに、ゴミを捨てる時にはバスケットボールっぽい動き。フェイダウェイ。

ウィルソンがシューズメーカーとして盲点だという着眼点。着信の動きが大げさ。

一人二役で会話をしっかり見せるのははじめてかも。

熱血キャラの田々南とクールなシルバーフォックスとの対比で見やすくしている。

何気に噛み合わない会話がうまい。

観劇三昧には、坂口さんの二人芝居も提供されているので、そちらにも興味を引かれる。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第4話「レインカバーソール」』

2017-07-25 01:56:36 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第4話「レインカバーソール」』

2017/7/21

引き続き、阪急淡路駅のプラットフォームスタッフに従事する田々南徹が、仕事のこだわりを語る話。9分弱。

電車のドアが閉まるときに右足を差し込むテクニックがこだわりとのこと。

足を差し込むことで、お客さんがより安全になる理屈がよくわからず。

万が一、誰かがドアに挟まれたら危ないから自分の足を差し込むということなんだろうか。

でも、直前で抜いたら一緒だと思う。

また、テニスシューズが仕事に適しているという話。確かに動きやすそうで納得する。

ただ、屋外スポーツなのに、雨の日にそんなに滑りやすくていいんだろうか。

そして、あのラバーソールは激しい動きをすると引っかかりそうだけど、どうなんだろう。

わりと真面目に、テンポよく繰り出される薀蓄に聞き入ってしまう。

ライバル登場に繋がる繋ぎ回という感じだった。

あと、背中のロゴがちょっとかっこよくなっている。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第3話「プロフェッショナルステージ」』

2017-07-21 01:04:18 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第3話「プロフェッショナルステージ」』

2017/7/17

阪急淡路駅のプラットフォームスタッフとして働き始めた田々南徹が、スキルアップを目指す話。

今回も短く12分。衣裳が思い切っている。

ただのスキルアップではなく「ステージ4 プロフェッショナルステージ」への道と言い換えることで、しんどい仕事にやりがいをもたらすのかもしれないし、もたらさないのかもしれない。

また、「ステージ」という言い方が深刻な病状または新興宗教っぽい感じがする。

前回のエンディングでの言葉「いままでのステージはお遊びに過ぎなかった」というフリはしっかり回収。

おそらく乗客整理のマイムやアナウンスの再現度は高いんだろうけど、なにぶん阪急線に乗ったことがないのでどのくらい巧くできているのかわからない。

それでもラップ部分以外は役者さんのスキルが高いので安心して見てられる。

客席は笑ってるのに一緒に笑えないのがちょっと残念。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第2話「万博ディズニーランド」』

2017-07-19 10:38:04 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第2話「万博ディズニーランド」』

2017/7/17

1話目に出てきの中華料理店の親父の息子、「田々南徹」が自己紹介する話。11

独立した話としても見れないことは無いけど、親父のことを知っていると悲哀が強まるので、やっぱり順番に見たほうがよさそう。

ついでに、彼が今のオリックスや楽天とか観るとつらそう。

手のひらフェスで見た話は、このエピソードとまったく関係なさそうなので、どこかで方針転換をするのか、続いているけど見落とししているのか。

1話目から一転して動きはほとんどない。

半分過ぎても座ったままだし、途中からフリップ芸みたいになってハラハラするが、何故自己紹介しているのかという情報を一番後ろに持ってくることで、きれいに話をまとめている。

構成上手。

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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第1話「誕生」』

2017-07-18 00:49:36 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第1話「誕生」』

2017/7/17

中華料理店の親父が、妻の出産の知らせを聞いて、病院へ急ぐ話。わずか12分の一人芝居。

とにかく病院へ自転車を走らせる様子が話の主軸。

そこに熱狂的な阪急ファン要素が加わって、優勝を決める試合の様子と、病院に向かう様子が平行して語られる工夫。

動きと語りのリズムが高いところで拮抗していて、そのまま話の緊張感にも繋がっている。

料理を作ったり自転車を乗りこなしたりする各種パントマイムやスローモーション演技が巧みで、妻の出産と阪急の応援の間で苦悩する様とか、喜びながら痛がるところなんかも人情話として楽しい。

役者としての基本性能が相当高いと思う。

個人的には、自転車を止めて、スタンドを足で立てる動きが好き。

チャーハンこぼすところ、声出して笑った。

手のひらフェスでは一話完結だったけど、話続きそうな終わり方だったので追っかけてみたい。

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