2023/12/25
病弱な母親を笑顔にするために、落語家になって死神を演じ続ける女の半生を描いた話。
86分の一人芝居。長尺。視聴環境の加減でだいぶん聞き逃し、見落としがある感じになってしまった。
劇中に落語パートあり。
ほぼ一人の登場人物が空気人間と演技する形式だが、後半一人二役以上を演じるパートもある。
母親のためとはいえ、芸事に対してどこまで人生をささげられるかという話でもあって、少し前に見たオパンポン創造社の『幸演会』のテーマと少し重なる。
作中人物に脚本家や演者を重ねる見方はありきたりだけど、そうとしか言いようのない仕掛け。
表現を続けていると、自分の望まぬ形でも、自身の作品が誰かの生きる指標になることもある。
死後評価される画家も珍しくないくらいだから、作中の彼女はそれでも幸運なほうだったのかもしれない。
もう一回→もういいかい(希望?)→もういいかい(諦め)→まあだだよ…になる流れがとてもきれいだった。
(有料チケットを購入し仮想劇場ウイングフィールドにて視聴)
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