2024/8/9
・四人の俳優がそれぞれ自分の経験を題材に脚本を書いて自分たちで上演する短編オムニバス。
・ご縁あって招待していただく。
・北八劇場は初めて。駐輪場が分散して設置されている。
・納谷真大『恵比寿駅発札幌、仕方なき弁』。
・出張先で便意とウンコに翻弄される話。
・どんな創作でも自分を晒す要素が含まれているものけど、そこまで晒さなきゃダメなのかとしみじみする。
・誰にでもわかる極めて敷居の低い話であり、企画趣旨をよく体現している、導入に最適な話だった。
・こんなノリかと油断していたら、次の滝沢めぐみ『クローゼットのほとけさま』は、宗教三世の経験談。
・西沢さんの演技は朗らかで屈託ない表情が魅力的なんだけど、自身の経験をもとにしている以上、安心できるような着地があるとは限らない。それが怖い。
・新興宗教は必ずしも悪しきものではない。なので、お札の買い替えにいくらかかったのかが気になる。
・足立信彦さん『僕の夢、社長からハト』。上京直後に、悪徳プロダクションの演劇公演にかかわった話。
・今の感覚では明らかに悪徳でも、ネットがそこまで充実していない時期ならありうる範囲だと思われる。
・それこそ演劇現場の苦労話なんて珍しくないけど、それでも本作は頭ひとつ抜けている。
・ガラクタを引き連れて登場してくる社長の姿は、事実だからこその絶望感と悲哀、わずかなおかしみがある。
・退所後の社長との距離感から、単に騙されただけではない、ノンフィクションらしい生々しさを感じた。
・南雲大輔『アメリカで起業したら大変だった件』。
・タイトル通り、アメリカで起業して色々あったのち、今舞台に立つに至るまでをそのまま作品にした話。
・パンフのプロフィールを読むと、たしかに南雲さんだけ演劇との接点が感じられない。
・小劇場系の脚本家が書かなさそうな題材を、小劇場らしい距離の近さで見せる。新鮮だった。特に人事のくだり。
・規模は全然違うけど、自分も辛いときにやりたいことを書き出したりするので、親近感がわく。
・「自分で演じる」という企画なので、本来は俳優以外の人生を見ることができないはず。そんな中で異彩を放つ作品だった。
(ジョブキタ北八劇場 8/9 19時の回 )
※せっかくご招待いただいたのでアフタートークで良い質問のひとつしなきゃと思っていたと思っていたが、何も思いつかず申し訳ない。お札の張替え費と、過去の同企画で俳優以外の方の作品はどのくらいあったのか聞けばよかった。
※身体接触は自分も気になったんだけど、あとで小道具受け渡しのための緊急措置だとわかって腑に落ちた。
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