遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

北星学園女子高等学校『ホット・チョコレート』

2024-10-16 20:58:13 | 演劇を見てきた

2024/10/15

・自分の詩に曲をつけてくれたバンド仲間の親友が転校することになり、引っ越しの荷造りを手伝っているうちに、自身の環境の変化を受け入れていく話。

・今の生活が充実しているほど、その時間を失うことが怖くなってしまうことはある。

・特に大人と比べるとタイトな時間制限のある高校生(or高校生経験者)は共感しやすい題材だと思う。

・平凡と言えば平凡な題材でもあるので、どうやって表現するかが腕の見せどころ。

・本作では、直接的な表現や大袈裟な事件などは採用せずに、親友の引っ越しだったり、幼馴染に彼女ができること、進路とジェンダーギャップ、昔のままではいられない環境を丁寧に表現していた。

・ほとんど「時間が過ぎゆくのが寂しい」だけで説得力のある一本の話ができている。強い。

・微細な心理表現が必要な主役の二人。演技として不自然なところが少なく、ストレスなく観ることができた。好演。

・ホットチョコレートのくだりはとてもよかった。あそこで牛乳とチョコを買ってくるセンス。

・本作では、別時空の人と思われる大人っぽい女性が一人、登場人物の女子高生たちの中に紛れ込んでいる。

・素直に見ればミオの将来の姿になるんだけど、今回のお話のなかでの役割がいまいち飲み込めず。

・あそこで自暴自棄にならず、ミルクとチョコレート買ってきたから今の自分があるみたいな感じなのかな。もうちょっと情報がほしい。

・主演の二人だけでなく、全体的に演技が見やすい。

・演技経験の少なそうな人もいるにはいたけど、うまく配役されていて気になりにくい。

・舞台袖からすでにわちゃわちゃしている感じがかわいい。

・彼女がいるのに幼馴染女子からノートを借りる男の無神経さ。彼女は彼女なりに抱えているものもありそう。

・引っ越しの準備で舞台上が少しずつ空っぽになっていくアイディアもおもしろかった。

(10/14 17:00 教育文化会館小ホール)


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