2024/11/30
・札幌から離れた小さな町で、吸血鬼による多数の失踪や殺人事件が起き、住人たちが混乱する話。
・中心人物は大学で知り合って長く親友関係にある女性二人。演じるのは寺地ユイさんと山崎亜莉紗さん。
・以前、二人芝居を書いたことのある二人。久々にコンビで見られて懐かしい気持ちになる。
・複数のカラフルなボックスが並ぶ舞台美術がきれいで、特に十字架型の装置はモチーフに密接に結びつくだけでなく、自動車やベッドにもなる。汎用性が高い。
・ドラキュラという、たぶん世の中で最も有名な架空の存在が題材。
・本作のドラキュラ観は、どちらかというと悲劇的な存在として描かれているようにも見えるけど、そうでもない者、全然そうでもない者もいて、どう受け止めていいのか迷う。
・少なくとも三人の吸血鬼が出てくるけど、それぞれ全然ジャンルが違う。
・特に巨大なドラキュラは、人形で表現され、見た目がかなりデフォルメされている。
・北海道の田舎町で、あの大きさで、常にタキシードみたいなのを着ていたら、目立ってしょうがないと思うけど少しは周りに適応しようとかないんだろうか。
・たぶん山崎さんの演じている感じが一番自然で、実際にあの場所で吸血鬼が存在していたらああいう風にならざるを得ないような気がする。
・演出表現の手数が多い。人形やブルーシート、すだれ状の仕切りなど、一覧にして公開したら喜ぶ人が多いと思う。
・若いお母さん役の竹道光希さんの演技がとっちらかっててよかった。言葉の意味が繋がってないセリフが多いので覚えるのが大変そうだし、それをあの勢いで言うのは簡単じゃないと思う。
・おとぎ話のようでもあり、シスターフッドのようでもあり、風刺のようでもあり、日常系ファンタジーのようでもあり、そのどれでもないような、つかみどころのない話だった。
・自警団のところで急に生々しくなるのが怖い。
・白いふわふわに赤いチカチカしている物が何だったのか最後までわからなかった。
・今のところはアルビノの蝙蝠だと思っている。
(11/29 20時 シアターZOO)
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