2021/12/25
学級委員長不在のクラスでの高校生活を描いた話。
しょうもないオープニングで声出して笑った。
学校生活のスケッチと群唱を並べた構成で、面倒見のいい学級委員長の不在が全体の軸になっている。映画「桐島、部活やめるってよ」の見せ方に近い。
実際のところはわからないけど、いわゆる進学校でもないし、部活の強豪校という感じでもない平凡な学生という立場を逆手にとって、うまく見る人をリラックスさせてくれる。
本作でもコロナ禍の学校生活を描いていて、全員、厳格にマスクを着用している。
しかし、今まで見てきた作品と比べて語り口に苛立ちや諦めのような暗さがなく、全体的に「今さら自分たちが世の中を憂いてもしょうがない」という開き直りのような明るさを感じる。
肩の力が抜けている。正直な『銀河鉄道の夜』のくだりも笑った。
今できることとできないことを見極めた、地に足の着いた作品だった。
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