観たかった『銀河の雫』が、なんとお寺で上映されると知って、
驚きながら行ってきました。
観るのはなんと無料!ネパール復興支援の募金を気持ちばかりさせていただきました。
札幌市西区にある浄国寺という曹洞宗のお寺です。
(浄国寺 HPより)
浄国寺のHpを見てさらにびっくり。
『ガイアシンフォニー』を上映したり龍村監督を招いたり、
森のイスキアの、故佐藤初女さんの講演やおむすびの会を開いたり、
(わぁ・・・行きたかったぁ・・・!)
(浄国寺 HPより)
いろんなコンサートも開かれているようです。
住職さんのアンテナの張り方がとっても素敵で、
檀家になりたいくらい
うちは浄土真宗なので、ちょっと残念。
そういえば、数年前に、夫が生徒を連れて坐禅や職場体験を、山の手にあるお寺でさせてもらった
と言っていたことがあったけれど、
とても良い住職さんだったと感謝していたので、
この浄国寺さんだった可能性大・・・。
(浄国寺 HP より 昨日の上映会)
この「銀河の雫」の制作者の山元加津子さんは、元 支援学校の先生で、定年前に退職されました。
おんなじ職業で、年齢も、少し早く退職したこともその年も、私と全く同じなので、
びっくりしましたが、
暢気に暮らしている私とは違って、
本当にさまざまな活動をしている、私が心から素敵だなぁと思える方。
宇宙とつながっているなぁということを、
ダイレクトにナチュラルに、そのお人柄や生き方から感じられる方です。
あ、ブログ左側のブックマーク「白雪姫プロジェクト」もその活動の一つです。
そして、山元加津子さんが初めて制作した映画『銀河の雫』・・・
映画の中で語られる、
山元加津子さんの中にあるもっとも古い「記憶」についてのナレーションは、
こんなふうです。
「私が二つにわかれたがっている。そして、わかれていく。
(略)・・・わかれたものは、
それぞれに光を持ち、それぞれの中心のところで輝いている。
どんなにわかれても、私はバラバラにならず、
みんなひとつで、大丈夫だということを、
私はその時に知っていて、幸せだった。」
「細胞一つ一つがその記憶を覚えているように、
言葉で言えない不思議な感覚に私はつつまれる。
そしてそのときに、必ず景色の中に、銀河の雫のようなキラキラした雪が舞う感じがする。
今になって、それは、私の始まりのときの記憶だろうか?
生物の始まりのときの記憶だろうか?
それとも、宇宙のはじまりの時の記憶だろうかと、そんな突拍子もないことを考えるのだ。」
山元加津子さんは双子さんです。だからふたつにわかれた記憶なのかな・・・
でも、生物のはじまりの記憶、でもあるかもしれない・・・
と思わせてくれる、そんな方です。
映画『銀河の雫』は、
山元加津子さんが11年前に出会ったネパール人のギータさんと、
2015年におきたネパール巨大地震後に再会し、
そのとき過ごしたネパールでのことを描いたものです。
映画に映し出されたネパールの風景は、
地震の傷跡が痛々しく残っていること以外は、
17年前に私も見てきた風景と変わらない。
(その時の写真を載せた記事、去年の春に載せてます。)←クリックしてね。
映画のなかの風景は自分がそこにいた過去の記憶と重なり、
そのころの私自身の、苦しかった状況のことも思い出し・・・
今の私が、いつも思っていることと重なることもたくさん出てきて、
何度も心が揺れました。
ネパールの地に降り立った時の、不思議ななつかしさ、の理由が、
映画を見たらわかるかな、とふと思いましたが、
ほんの少し、わかったようにも思いました。
映画の中のギータさんが言いました。
「何もかもがひとつから始まり、すべてが大丈夫なように作られている。
・・・私たちの体の中には、ひとつにつながる方法が用意されている。
私たちはつながりながら、与えられた場所で、与えられた自分を生きていけばいいのだ。」
はじまりはひとつ。
そして、わたしたちが、それぞれに様々な人生を生きて、行き着こうとする目指す場所も、
ひとつ。
宗教も、人生に起きる様々なことも、
皆いろいろ違うけれど、
「それは行くべき場所へ行く「乗り物」であって、
到着する場所はみな 同じ、ひとつなのだ」という
ギータさんの言葉も、
あらためて心にしみました。
だから、どんなことがあっても、やっぱり大丈夫なのです。
やっぱり、どんなことも、「これでいいのだ~!」
『銀河の雫』予告動画です。
ginga yokokuhen 1
浄国寺の住職様、ありがとうございます!
あちこち不調の今日この頃。
私の体は動き回っていないと不調になるように、できている気がする ・・・
家の周囲には、歩くことそのものを目的にしたくなるような場所がなく、
片道45分ほどのところにある本屋さんを目指すことにして、てくてく
さて、その本屋さんで、
私の生涯ナンバーワンの愛読書『エイラ ー 地上の旅人』の完結編が並んでいるのを発見・・・
もうずっと前に買って、2回目を読み終わってもいるのだけれど、
なぜか本屋さんに行くと(置いてるかなぁ)と、探してしまうのだ。
そして、危惧していた(?)通り、エイラは・・・
児童書の棚にあった。
う~
日本では、今と別の出版社から、
かなり内容を省略して児童書として出版された。
十数年前、初めて出会って以来、私はこの素晴らしい物語にすっかり夢中になり、
同時に、(これは子どもの本じゃない!)と心の中で叫びつづけていた。
12年ほど前に、ようやく、待ちに待った完訳版が、集英社から「大人向け」に出版された。
でも、そのときもこの本屋さんでは「児童書コーナー」に並んでいたのだった
1巻目の扉には、原作者自らのこんな言葉が載せられている。
「このEARTH'S CHILDRENシリーズは、もともと大人の読者のために書かれたものでした。
本当は私のため、そして、現代人にきわめて近い人類が地球上に初めて登場した時代に生きていた、
普通の大人の、複雑で洗練された生活を、私と同じように理解できる人たちのために書いたのです。
この度日本で、原作に忠実に翻訳し直され、皆様にオリジナル作品を読んでいただくことができるのを、
とても嬉しく思います。 2004年9月 ジーン・M・アウル」
原作者の思いとは裏腹に、児童書コーナーに並んでいるエイラ・・・
この次行ったとき、お店の方に、文句を言ってしまいそうな私・・・
今我が家には、貸していたのが10巻戻ってきている。
完結までの残り6巻は、大好きな苫小牧の叔母のところに。
昨年の手術後、完治が難しいことを悟っている叔母は、
覚悟 を感じさせられる暮らしを している・・・
エイラを読んでもらおう と思いついて、数ヶ月前から数冊ずつ送り、
先日は苫小牧まで最後の6巻を直接届け、エイラ談義にも話が弾んだ。
私が大好きな物語を、大好きな叔母に読んでもらうことが、
私にできる数少ないこと・・・。
エイラがきっと何かをもたらしてくれると信じて・・・。
【おまけ】
全巻買いそろえると高額になるので、本当に読みたい方にはお貸ししてもよいと思っています。
お届けできる場所ならばですが・・・
関心がある方はぜひ、こちらのサイトへ・・・『エイラ~地上の旅人』 集英社のサイト
・・・ごめんなさい・・・Adobe Flash Playerとかいうソフトが入っていないと見られないようです。
しかも完結編まではアップされていないようです。
で、こちらには載ってました。ホーム社のサイト(集英社の子会社のようです。)
土日温泉旅の帰り道に、
上映時間のタイミングがよかったので、友人と映画を観てきました。
昨日封切りになったばかりの山田洋次監督の『母と暮らせば』。
長崎に落とされた原爆によって、一瞬で命を奪われた医学生の息子が、
3年後に、悲しみを抱えて一人生きるお母さんのところに現れて・・・
あら、これって「ネタバレ」っていうのかしらん・・・やめておきましょうかね。
原爆が落とされた瞬間の場面は、胸が痛くなる衝撃を感じたけれど、
中盤は、比較的淡々とした展開。
でも、吉永小百合、二宮和也、黒木華などの俳優さんたち名演もあり、
戦後70年の今、改めて、戦争によって強引に変えられた個々の人生を思い、
悲しみの中で細やかに心をやり取りする(日本)人の優しさをしみじみ味わい、
山田監督が描いた結末と、その美しい映像に救われ、
涙涙で観終わりました。坂本龍一さんの音楽も 素敵でした。
さて、涙でお化粧の落ちた顔で、帰り道にレストランを発見!
たったいま観た、戦後の食糧不足の生活に思いを馳せつつ・・・
素敵なランチをして・・・しまいました・・・
きめのこまか~い ふわもちのフォカッチャと、とても鮮度の良いベビーリーフのシーザーサラダ。
大好きなマツカワガレイのカルパッチョ。下には茄子、上にはオレンジとウニ~。
香りの良~い ハーブやレッドペッパーや ゴルゴンゾーラまで乗っていました
パスタは、アサリと青海苔のアーリオ・オーリオ・ぺペロンチーノ
デザート・・・記憶は定かではありませんが・・・
マスカルポーネとココナッツミルクのジェラート?やクリーム?の下にあんぽ柿。
香りがよくって、風味の良い甘さで、素晴らしかった!
これに自分で選べる飲み物が付いて、1600円。
ジャズの流れる地下のお部屋もオシャレでした。
再訪したい、素敵なお店でした。
愉しく幸福な休日・・・それができる時代と状況に、
今日も 心から・・・感謝感謝・・・
Amazonのサイトを覗いたら、
角川文庫の売れ筋ランキング1位が、水木しげるさんの『水木サンの幸福論』になっていました。
面白そうなので調べてみたら、
「幸福の七カ条」というのを載せていらっしゃる。
まだ本は読んでいないのですけれど
こういう内容です
う~ん今の私には、いちいち納得できるお言葉です
「なまけ者になりなさい」には、裏に深い意味が隠されている・・・?
『ゲゲゲの女房』にも描かれていたように、
若いときは漫画ではなかなか収入が得られずご苦労なさったけれど、
好きな漫画をあきらめることなく、描く努力をし続けたからこその、後年があった・・・。
水木さんの言う「なまけ者」とは、
何にもしないでごろごろしてることでは、ないですね・・・。
目に見えない世界・・・
「本当のこと」は そこに隠れているのですよね・・・
読んでみようかな・・・この本・・・
ずっと 観たいなぁと思っていた映画。
昨日の朝急に、行こう!と思い立ち、朝刊を見ると
ファクトリーの映画館で、1時から吹き替えの3Dが上映されると分かりました。
普通の映画館で3D映画を観たことはありません。
目が疲れそうだし料金も余分にかかるし、と迷いました。
いつも行く美容室でその話をしたら、
強く背中を押してくれたので
迷いが消えました
ファクトリーの駐車場は、3時間まで無料でした
映画の料金は、木曜日はレディースデイなので、3Dでも1400円(普段は2200円らしい)
4番スクリーンへ入ると、お客さんは6人だけ 真ん中の席でゆったりと観られました
さて肝心の3Dは、
前にどこかで見たような、手を伸ばして触れられそうなのとか、
こちらへ向かってきて きゃぁと 避けたくなるような私の苦手なのとかはなくて、
「穏やかな」立体映像でした
映画そのものは・・・
原作の『星の王子様』が大好きで、書かれた深いことばたちを読むと 涙が出る私には、
感動度はちょっぴり不足ではありました。
『チョコレートドーナツ』のときみたいに2回3回とは、観なくてもいいかな・・・
でも、おじいさんと女の子の 暖かなつながりに胸がいっぱいになり、
ほのぼの楽しむことができ、
2時間があっという間に過ぎていました
映画館を出ると ファクトリーはクリスマスムードでしたが、
「駐車料金3時間無料」を越えないよう、
ツリーとサンタさんだけ見て、帰ってきたのでした
ねぇ、この薔薇は、蕾のまま庭で雪をかぶっていたから、もうだめかと思ったよ。
でもお部屋に連れてきたら、ちゃんと咲いてくれんだ~
凍りそうな心も、誰かさんのあたたかさで、甦るよね。
ほんとうのことは 心で みなくちゃね
畑起しをして土に触れたせいか、今日はとても体調も気分も良いので・・・
こんなときは、美味しいワインを飲みたくなる私・・・
オチガビワイナリーは、
新潟の「カーブドッチ」というワイナリー、スパ、宿泊施設、レストラン、ジェラート、パン工房、ハム工房等々を併せ持った、
ワイン好きには天国のような施設を創った落さんが、
余市に移住して創ったワイナリーです。
写真はおととしカーブドッチに宿泊した時のもの。
お部屋の窓の外に、ワイン用のぶどう畑が広がって、日本じゃないみたいでした。
オチガビも、今は素敵なレストランができていますが、
後々はカーブドッチのような広がりを見せることと楽しみです。
そのオチガビのワインも2年目に入り、
昨年の好天も味方して、2014年ものは深み旨みを増したようです。
さて、美味しくなったオチガビの「バッカス」2014を飲みながら観たのは、
大好きな音楽映画 ・・・『コーラス』
挫折した音楽教師クレマン・マチュウが、
孤児や問題児の更生施設の寄宿舎の舎官となるところから始まります。
家庭的に不幸な境遇で荒んだ少年たちを、
分け隔てない、大人の愛情と、音楽の指導で、
合唱に向かわせ、自然に更生させてゆくマシュウ・・・
彼の手で、「顔は天使、心は悪魔」と言われる少年モランジュが、
奇跡のような美しい歌声と音楽へ向かう力を花開かせてゆくストーリー。
少年たちの歌声は、とてもとても美しく、
それだけでワインも美味しく進み、
酔いの効果で?胸がいっぱいになり涙が溢れます。
モランジュが大人になり、世界的な指揮者となって最初と最後に登場するのですが、
その役を演じているのはなんと、「ニューシネマパラダイス」の主人公トトが、
大人になったときを演じているジャック・ペランという俳優さん。この方、とても素敵なのです
モランジュ少年が、歌う喜びと感謝に目覚めて歌う美しい表情も、
心にしみます。
ワインと素敵な映画への 心地よい酔いが
心を満たしてくれて・・・今日一日が終わります・・・
感謝感謝・・・
よほど気の合う人からじゃないと、
人に薦められた本は読もうとしない・・・にもかかわらず、
人には「これ面白いよ~」と、薦めたくなる・・・という困った癖があった。
仕事を辞めた今はその被害に遭う人はほとんどいない・・・
いまもし、誰かに、面白い本ない~?と聞かれたら、
私はこれを薦めるだろうなぁ~
『猟師の肉は腐らない』
小泉武夫著
新潮社 1、512円
私のヘタな説明より、こちらを読むほうが、
うまく伝わると思うので、引用~
[ エッセイスト平松洋子さんの書評より引用]
自然と一体に生きる
凄腕(すごうで)の猪(いのしし)撃ち、義(よ)っしゃんが住んでいるのは福島、茨城、栃木三県にまたがる八溝(やみぞ)山系の山奥。ひとり暮らしの小屋には電気も水道もない。得意料理は猪の燻製(くんせい)、兎(うさぎ)の灰燻(いぶ)し、蝉(せみ)の串焼き、地蜂の炊き込みご飯、どじょうの蒲(かば)焼き、薬草茶……自給自足という言葉がナマぬるく思われる、スケールのでかい暮らしぶりだ。
飄々(ひょうひょう)と野生に生きる義っしゃん。夏と冬、二度にわたって八溝を訪ねた「俺」。そして、義っしゃんの飼い犬クマ。三者が山奥で繰り広げる数日間の物語はあまりにも密度高く、血湧き肉躍る面白さ。わたしは、読むにつれ、ページが減ってゆくのが惜しくて困るほどだった。
「俺」の目を通して語られる山の出来事すべてに、激しく惹(ひ)きつけられる。義っしゃんは野兎の臓物を枝一本で巧みに抜き出し、頭脳プレーでどじょうをおびき寄せ、雑木林に入れば一本の木に目星をつけて自在に「虫を涌(わ)かす」。かと思えば、赤蛙(がえる)の肉片を白い絹糸につけて宙に放ち、地蜂に運ばせて巣を発見する秘技を披露する。手負いの猪に瀕死(ひんし)の重傷を負わされたクマには、現場でたちどころに手術――生きるための知恵と技術が無限に繰り出される。また、撃ち取った猪に戒名をつけて供養し、食料から経済手段まで利用し尽くす様子には、命の重さにたいする尊敬と感謝が宿る。
「俺はない、この八溝の空気、山、川、谷、木、花、土、水、生き物、ぜんぶ好きなんだあ。だがらよ、そいつらと毎日いられっからよ、一人で居るなんて気はまったぐしね」
自然と一体になって生きる義っしゃんの軽やかさ、情の篤(あつ)さ。人間は、これほどまでに生命の連鎖を輝かしく体現できるものなのか。わたしの内部に潜む、なけなしの野生にも火がつき、奮い立つ。現代社会に向けた辛辣(しんらつ)な批評の矢でありながら、ランプの灯の下、囲炉裏を囲んで呵々(かか)大笑、底抜けの明るさにとっぷりと酔わされる冒険譚(たん)。小泉武夫、入魂の物語である。
著者 小泉武夫=1943年、福島県生まれ。東京農大名誉教授。食文化論、発酵学、醸造学に関する著書多数。
フィクションなのか、ノンフィクションなのか・・・おそらく半々? そんなことはどうでもよい。
生きる知恵と技、そして男の友情・・・猟犬クマの逞しさと健気さ愛らしさ・・・
とにかく文句なしに面白かった!面白くて泣けた・・・
そしてもう一冊・・・じゃなくもう16冊!シリーズものの物語。
3万年以上前の、クロマニョン人の少女が主人公のこの物語は、
一人の女性の壮大な人生の物語であり、
考古学的な研究に基づいた人類の祖先の記録であり、
人間の社会への鋭い考察に満ちた社会小説であり、
宗教、芸術、医学、植物・動物、食品・料理、社会、旅行、精神世界、そして愛・・・
とにかく「すべて」がある、といっても過言ではない。
いや、とにかく面白くて面白くて面白くてたまらない。
20年近く前、職場(病弱養護学校)の図書室で見つけたのが、
この物語との最初の出会い。
この評論社版は、青少年向けとして出版されたらしく、
書店でも「児童図書コーナー」に置かれていた。
読み始めた私は、そのことに驚愕した。
「子どもの読むもんじゃな~い!!!!!!!!」
かなり原文から削除されていたとは言っても、
ネアンデルタール人に拾われた主人公エイラがたどるのは、
今でいえばDV。女性が男性に隷属する社会での苦難の日々。
それでも人類の進化上、上位にあるクロマニョン人の少女エイラは、
愛情ある義理の家族の中で、多くのことを学び、そして越えていく。
ついに一族から追放されたエイラは、たった一人で、
過酷な大自然の中で、智恵と生命力を駆使し、
ペットの原点と思われる、オオカミや馬やライオンたちと心通わせながら 生き抜き、
ついに、同じクロマニョン人の男性と衝撃的で感動的な出会いを果たし、
ネアンデルタール人の暴夫から受けたトラウマを解消し・・・
物語は豊かに続いてゆく・・・。
評論社版を読み終えた後、何年か後の今から10年ほど前、
集英社から大人向けの完訳版が出版された。
私は狂喜乱舞して、分厚い、高いそのシリーズを買って夢中になって読み、
ついに昨年・・・全16巻のエイラの物語完訳の、完結版が出版され、
私はエイラの人生と、ようやくお別れした。
エイラシリーズは、当然何人かに薦め、無理やり貸したりもし・・・
でも16巻 最後まで読み切った人は・・・・??
そういえば母のコーラス仲間の方も、母を通して借りて下さり楽しんでくださった。
まぁ、最後の数巻は最初ほどの魅力がないので、16巻すべて読むことにそんなに価値は感じないけれど、
最初の10巻くらいまでは、いや、7巻目まででも、損はさせません!
今まで読んだ物語の中で、ダントツ一番の面白さで、
あれ以来このレベルの物語にお目にかかったことはない。
集英社版『エイラー地上の旅人』全16巻
著者 ジーン・アウル (アメリカの小説家)
今も私は、
エイラが作っていた鶏のお肉に詰め物をしたお料理とか、
体調の悪い時に入れるハーブのお茶とか、
ベリーの実を口を赤くして頬張る幸せとか、
ことあるごとに思い出す
あんな面白い物語・・・やっぱりお薦めせずには、いられま・・・せん
どうしても「ルディ」に会いたくなって・・・
また『チョコレートドーナツ』を一人観に行った。
3度目~。
長男が朝食を済ませて出かけ、
ふと気付くと8時30分
こんなことしていたら9時40分の上映には間に合わないかも・・・
と頭のどこかで思っていながらも、
たいしたことのないブログをアップし、
畑に水をまき、
寄せ植えの花を手入れし、
車をやめて、バスにし・・・。
どうして私は急げないんだろう・・・???
我ながらあきれるし不思議でもある。
でも、なんとか上映5分前には映画館の座席に収まっていた。
さて・・・『チョコレートドーナツ』(Any Day Now)
マルコ役の俳優、アイザック・レイヴァ。
笑顔がとってもいい!
声も・・・なんだか懐かしくなる響き
彼のお母さんは、
俳優志望の息子のために、
障害のある人の演劇学校を作り、彼の道を切り開いた。
いますね~札幌にも、
社会の中に我が子の居場所を作るため
逞しく果敢に活動するお母さん
ストーリーに関しては、素晴らしい感想や批評がネット上にたくさん載っているから、
浅はかな私の感想は やめときましょう
ただただ、「ルディ」に魅了される私・・・。
特に好きなのは、そのまなざし
パートナーのポールへ向けるのも、
マルコに向けるのも、
とにかく愛に溢れている。
そして、この衣装を着ているルディが私は一番好き。
ルディは・・・ひたすら与える。
貧しくとも、どんな目に遭おうとも、
見返りなしに、マルコを守り、育て、幸せにしたいと願う。
濁りなく純粋で、崇高な母性愛のよう・・・
この真っ白な衣装が、それを象徴しているように思う。
そして素晴らしい歌「I Shall Be Released」!
作ったボブ・デュランのも聞いてみたけど、
感じられるものが全く違う。
この歌をアラン・カミングがレコーディングしている時、
マルコ役のアイザック・レイヴァがセットに来ていて、
聴き終わった後に、とにかく泣いて泣いて、声を上げて泣いていたそう・・・
それだけ思いがこもった歌を、アランカミングはルディになりきって歌い上げ、
アイザック・レイヴァはそれを感受したのだなぁ・・・
サウンドトラック・・・Ituneでのみ購入できるらしい・・・
仕方がよくわからないけど・・・ほしいよ~
映画の中の人や歌に こんなに惹かれたことが、いまだかつて ないので…なんだかうろたえてしまう。
とにかく、アラン・カミングの歌う「Come to me」や「I shall be released」を聴いていたい、見ていたい…
ん~ちがう~
俳優のアラン・カミングじゃなく、彼が演じる「ルディ」の歌を聴き、「ルディ」の姿を観ていたいのだ…。
これは恋???
ゲイの人が特に好きなわけでもないけれど、とにかく映画の中の彼と彼の歌に 惹かれてやまぬ自分がいる…
DVDがほしい~!
シアターキノで上映中の映画『チョコレートドーナツ』を観てきた。
先週友人と。そして今日一人で。
映画やコンサートは、
後で「よかったね~」と感動を共有するのが好きなので、
わざわざ一人で、しかも2回目を観に行くことをしたのは、
生まれて初めて。
マルコと同じで、私が好きなのはハッピーエンドの物語。
この映画は、そうじゃなく、
先週、観終わった後しばらく、ショックから抜け出られなかったけれど、
心に深く入り込んで忘れられず、
ついに今日また行ってしまった。
恋をしたみたいに。
何がそんなに私の心を捕えたのか・・・
それは・・・
主人公のルディの、「無償の愛」と、
「その思いを込めた歌声」だと思う。
1970年代の、まだマイノリティへの偏見と差別と憎しみに満ちたアメリカ社会で
ゲイで貧しいルディが、
薬物依存でネグレクトの母親をもつダウン症のマルコに注ぐ
愛に満ちたまなざし・・・
なにものも恐れない愛に根差した強さ・・・
思い出すだけで泣けてきちゃう・・・
というわけで、しばらくは毎日
ルディ役のアランカミングが歌う歌を、
繰り返し聴くことになると思う・・・
まさか、3回は観に行かないと・・・思うけど・・・
映画館を出ると
街の上には抜けるような青空が広がっていて、
そのまま帰りたくなくなった私が向かった先は・・・
なぜか北海道神宮でした・・・
私らしい・・・?
Alan Cumming / I Shall Be Released
75歳のダスティン・ホフマンが初監督した映画。 素晴らしかった!!私的には98点!
イギリスの老人ホームで暮らす元音楽家たちが、ホームの存続をかけたコンサートに挑む姿を、笑いや涙を交えて描くヒューマンドラマ。
音楽と老人・・・やっぱり、今私が借りたいと思う映画には、共通点があるかも
それにしてもこの「老人ホーム」は、なんて美しいのでしょう!
建物はヨーロピアン(イギリスだから当然ですね)
入居者はみなとってもおしゃれ。
おじい様たちは、素敵なジャケット姿で、ポケットにはチーフを覗かせ、
おばあ様たちは、ワンピースにカーデガン、宝石の入ったアクセサリーやストールを身につけている。
お食事はレストラン。敷地はまるで公園のように自然にあふれて、広々。
健康体操なんかじゃない、ノリノリのラテン音楽?に合わせて踊ったり、
ホームの中で、若者に音楽の講義をしたり。
常に音楽に溢れ、
若き日に磨いた音楽家としての技術を、
今は日々の楽しみとして、明るく暮らしている。
このホームにはモデルがちゃんとあるらしい。
(ミラノにある、人生を全うするための「音楽家憩いの家」。
100年前に!作曲家ヴェルディが私財を投じて作り、
現在も、年老いた音楽家が共同で生活しているらしい)
もちろん老いの「暗」の部分も出てはくる。
仲間が倒れて病院に運ばれたり、
認知症の症状が出て、取り乱したり、
前立腺が悪くて、我慢できずに木陰で立小便したり・・・。
でも、この映画の中ではそれも彩りの範囲。
ストーリーは、最初から読めちゃうのだけど、
そんなの全然問題じゃなく・・・
老いの悲しみは随所にあるけれど、
いくつになっても、人生をあきらめず、
明るく今に生きよう という思いにあふれているので、
最初から最後まで、ず~っと楽しめた。
最高でした!!
そして、さらに、エンディングロールでも感動!
主役4人以外の70歳代の「元音楽家の役」の方たち・・・
本当に元オペラ歌手やバイオリニストやピアニストなどで、
出演当時の老いた写真の横に、
輝いていた若き日の演奏中の写真が静かに映し出されるのです・・・・
もう、そこでも涙が・・・
いやぁ~映画って、ほんとにいいですね~
ボルタレン 朝7時いつものように2錠
少し危うくなった午後13時半に 初めて1錠
完全に痛くなる前に1錠飲んだら、
どれだけ効くか、お試し。
あとは、夜に・・・1錠にするか2錠にするか。
昨夜は、息子に作ったナムルを、少し食べてみた。3分の1食べた。
コトコト煮込んだスープカレーも、そのまま食べてみた。ハムは無理だった。
今日のお昼は、まほろばの 豆乳クリームパンを、ちぎってそのまま。半分食べた。
というわけで、術後初めて、固形の食べ物にも、挑戦してみる気持ちになれた。
さて、今日の映画は『ニューヨーク・ニューヨーク』
第二次世界大戦後のニューヨーク。
才能ある歌手と ジャズサックス奏者の ラブストーリー?
結婚生活は破たんするが、二人とも音楽の世界では成功するというお話。
ライザ・ミネリののびやかでパワフルな歌が素晴らしい。
でも、ロバート・デニーロ扮する主人公ジミーには
全く魅力を感じない~。
だって、強引なナンパの仕方が軽薄極まりないし・・・
常に「俺の言うとおりにしろ!」で、嫉妬深くて、横暴。
まぁ、二人が破たんするためには必要な 設定でしょうけれど・・・
「オレ様」的態度が貫かれていて、
最後まで魅力を感じることができなかった~
借りたDVDはあと『任侠ヘルパー』。
アニメは軽く流して見ちゃったし・・・明日また借りに行こう~
ボルタレンの効いている時間だけ 正気になれる私・・・
さしづめボルタレンは 魔法使いの魔法だ。
かかっている間だけ、生活の楽しさを味わえるが、
きれてしまうと、痛み 痛み 痛み・・・他には何もなくなってしまう。
治っていく過程だとわかるから耐えられる。
見通しの持てない病だったら・・・私は自分を保てるか・・・
これは長男のお産の時にも、アキレス腱手術の時にも思ったこと。
ボルタレン様 今日は朝7時と先ほど16時20分に2回。
この時間だと、一日2回ですむかも
本日のDVDは『路上のソリスト』
あらすじは引用~
「バイオリンを演奏する路上生活者のナサニエル(ジェイミー・フォックス)に出会ったロサンゼルス・タイムズの記者ロペス(ロバート・ダウニー・Jr)。かつてジュリアード音楽院に在籍し、チェロを演奏していたというナサニエルに興味を抱いたロペスは、ナサニエルの人生について調べ始め、連載コラムの題材にしようとする。」シネマトゥデイ
この後ロペスは・・・ナサニエルを路上生活から救いちゃんとした生活をして
音楽家としてやっていけるように、手助けしようとする。
でも統合失調症のナサニエルは、ロペスが思い描くようには救われたりせず、
二人はさまざまに葛藤する・・・。
というような内容。
「助けているつもりだったのに裏目に出て嫌われた・・・
何の成果も価値も見出せない、もうすべてから身を引く。」
と絶望するロペスに、元奥さんが言う。
「ロスアンゼルスを正すのも、彼を治すのも 所詮無理よ・・・。
・・・ただ・・・、そばにいる 友達で いてあげたら?」
このセリフがいい~!
ロペスがその後ナサニエルに、「対等な人と人として」という態度で
「あなたの友達で光栄です」
というところもいい!
これは、実話の映画化だそう。
涙は出ないけど、静かに心温まる、後味の良い映画でありました
あ~チェロの音色、好きだなぁ。楽器の中で一番かも。
これでDVD3本連続 ☆☆☆☆☆!
大当たり~
さて、ボルタレンもがっちり効いているし
さっき冷やしたほうれんそうのムース、固まっているかな~
あぁ・・・早くワインが飲みたい・・・!
ボルタレン様のご加護により 復活~!
ウッディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』を、昨日観た。
アメリカから、婚約者とその両親と一緒に、
愛してやまないパリ旅行に来た脚本家ギルが、
1920年代の夜のパリにタイムスリップして、
ヘミングウェイやピカソやダリなど芸術家たちと過ごし、
美しいアドリアナと恋をする数日間の物語。
タイムスリップの物語は、みんなロマンティックで大好きだけど、
これはストーリーだけじゃなく 映像自体がロマンに溢れてる
しかも主人公は、タイムスリップを自然~に受け止め楽しんで、
その上憧れ続けた「過去」よりも、「現在」の中で生きていくことの大切さに気づいていく、
っていう・・・とてもまっとうな?ストーリー。
一番の魅力は、パリの街やアドリアナの美しさだなぁ・・・
アドリアナ役のマリオン・コティヤール
ほれちゃいました
それにしても・・・DVDのケースに書いていたジャンルが「ラブコメディ」になっていた
・・・コメディなのか~
「ラブ」も、ギルが一番愛したのは、人間より「パリの街」そのものという気がした。
映画に疎い私には、ジャンル分けは、ちょっとピンとこないなぁ・・・
今日、まだお薬効いてる午前中に観たのは『オーケストラ!』あらすじは
面倒なので引用・・・
「かつてボリショイ交響楽団の天才指揮者だったアンドレ(アレクセイ・グシュコフ)は、今はさえない劇場清掃員として働いていた。ある日、出演できなくなった楽団の代わりのオーケストラを探しているというFAXを目にした彼は、とんでもないことを思いつく。それは、いまや落ちぶれてしまったかつての仲間を集めて楽団を結成し、コンサートに出場するというものだった。」シネマトゥデイ
あり得ない~と笑わずにいられない展開が続いて、コメディタッチなのに、
描かれているのは、
歴史に傷つけられながらも
たくましく生きてきた人たちが手にする
人生の素晴らしさ・・・みたいな
とっても心豊かになるストーリーなので。
私好み。歯痛にぴったり!
夢中になりました~!
特に 最後は・・・
ソリストの魂の演奏によって
オーケストラ全員の魂が高揚し混ざり合って
感動のハーモニーが創り出されてゆく・・・
まさに協奏!コンチェルト!
そのチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」演奏のシーン・・・
ラストまで・・・
ず~と 涙涙涙!!!
あまり泣きすぎて、歯痛より頭痛になってしまった
そしてやっぱり、この映画でも・・・
ソリスト役の女優さんがとーってもきれいで、魅了されました。
さて・・・ボルタレン効いているうちに 寝なければ・・・
朝が怖い・・・