「Kの母です。15年前に、Kがお世話になりました」
と、ご挨拶されました。
「Kのこと、センセイは覚えていらっしゃるでしょうか?」
・・そう言われても、すぐには思い出せませんでしたが、、、、
話をしているうちに、その頃のことが蘇ってきました。
「ああ、だんだん思い出してきたわ。そう、そう・・」
K君は当時、8歳で、・・障害をお持ちのお子さんでした。
目のクリっとした素直で愛らしいお子さんで、
でも、歩くこともままならず、立っているのもおぼつかなく、
「Kは、ここへ来るのを、とても楽しみにしてたんですよ・・」
K君は、幼児時代は歩けたそうです。
しかし、脳幹萎縮症という病であることが分り、
体の機能が少しづつ後退していき、
歩けなくなり、立っていられなくなり、這い這いさえ出来なくなり・・・。
病院を入退院しながら、その合間にMiz 整体室を訪れたのでした。
「でも不思議でしたねぇ。ここに来ると、這い這いが出来ちゃうんですよね。 Kはうれしそうに、得意になって這い這いをしましたよね。 覚えてますか」
「・・ああ、そんなこと、ありましたね」
「でも、家に帰ると、やはり這い這いが出来ないんですよ。
どうして、ここだと出来るのか、不思議でした」
「・・どうしてかしらねえ。・・私も分からない」
K君は、Miz 整体室に数回来ましたが、その後、
「入院するので・・」と、予約キャンセルの電話が入り、
そして、音信不通となりました。 ~~~ もしや、と。
Miz は、おそるおそる切り出しました。
「その後、K君は??」
「ええ、亡くなりました」
脳幹萎縮という病気は、余命10年ともいわれています。
K君は一人っ子。
仕事を辞め、K君につきっきりだったお母さんの気持が思いやられました。
K君のお母さんは、ここ数年間は、
父親の介護に、夢中で打ちこんで来たそうです。
父親が亡くなって、半年過ぎてから、急に体のあちこちにガタが来て、
~~~ ふと、思い出して、Miz のところに・・。
「自分はこのままダメになっていくようで、滅入ってしまってる」と。
「そんなことはないですよ。疲れがとれれば、大丈夫よ 」
_____つづく_____
これからの人生は、今までと違った喜び楽しみを味わってほしいですね。
続きも楽しみにしています。
それこそが、もう、大丈夫な方向へ向かっている証では?
目に見えないつながりを、見せていただき、感謝です
私自身も、K君のお母さんが、15年間の悲しく辛い思いを超えて、よくぞ来て下さったと、じーんとしましたよ。・・・K君を助けてあげられなかったのに・・。