川縁の枝にたたずむカワセミ 2014-01-24 砧公園(世田谷)
一昨日、思わせぶりに乗せた不思議な絵。その解答の前に、これまでのいきさつを紹介しておきましょう。
前々回、ノスリ探索というログを書きました。それ以降のいきさつは、
1月20日 昼食帰りにノスリが、カラスに追われる姿を発見。砧公園方向に移動
「ことしもきていたか! 後で確認に行こう。」
21日 午前。ノスリ探索に出かける。残念ながら発見できず。
「ノスリどころか、他の鳥も少ない」ショック!
24日 午前。気を取り直して再び探索。カワセミ、アオゲラ、カワラヒワ。21日と比べると、鳥が多い。
しかしノスリ発見できず。諦めて帰りかけたところ、騒がしいカラスの鳴き声が…。
といった流れで、ついにノスリを確認できたのです。
さて前回の問題に移りましょう。掲載した写真に対し、「不思議な絵と書いてあったんですが、私には何が不思議なのかよくわかりません。」というメールが届きました。メールのやり取りで、そのかた(Mさん)は「影がゆがんでいるということ?」という程度に思われていた事がわかりました。そういった方もいるようですね。最終的に「今度のログを見てください」と言っておきました―Mさん見てる!― 。でも今はもう気が付いているのではないかと思います。
それでは回答です。以下のの3枚の写真(連写)を見ていただければ一目瞭然です。
ノスリとカラス 2014-01-24 砧公園(世田谷)
お気づきの通り、影のように見えたのは、ノスリの上に重なったカラスだったのです。よく考えれば、青空に影が映るはずはありませんからね…。でも、自然に影だと思ってしまうほど、うまく重なったのですね。撮影した本人は、たんに連写した中の一枚ですので、その瞬間は何も思いませんでした。つまり偶然の産物というわけです。
自然界は、見事な演出をしてくれるものです。さながら《大空劇場》といった感があります。何点か、見事な演舞を紹介しておきましょう
見事な演舞 ノスリとカラス 2014-01-24 砧公園(世田谷)
もちろん、実態はそんな優雅なものではありません。テリトリーに侵入してきたノスリにカラスが寄ってたかって攻撃を加えているのです。いったいどこまで追うのだろうかとみていると、ノスリは、上昇気流に乗ってかなり高くまであがってゆくのです。ある程度の高度まで行くと、徐々にカラスはあきらめ、追跡体から離脱してゆ来ます。しかし、先の影のように見えたカラスだけは、何時になってもかなりしつこく追っていました。
そして、観察が困難になるほど上昇し、カラスの追撃を振り切ったはずなのですが…。
10分ほどすると、再び、低い位置カラスの鳴き声が…。 そちらを見ると、再び空中戦が始まっていたのです。
①何時の間に降りてきたのでしょう?
②そうまでして、ここに居たいわけ?
③いや、ひょっとしたら別の個体?
など、など、いろいろな疑問が頭の中を渦巻きます。かくして、ノスリVSカラスの第2ラウンドが開始されたのです。
さて、パソコンで見ていて気が付きました、腹面の模様を見ると、このノスリは、21日に見つけた個体とは明らかに違うのです。ということは、先ほどの③のように、第2ラウンドのバトルは、違った個体だった可能性があります。
都内においては、比較的大きな公園ではありますが、わずか40ha程のこの公園に、ノスリが2羽居付いているとするならば、あまり普通の現象だとは考えにくいと思います。近いうちに《大空劇場》第2幕を見にに行こうと思っています。
最後に、大空劇場ハプニング編を紹介しておきましょう。主演:ノスリ、取り巻き:カラス そして通行人(エキストラ)が…。
ノスリとカラスのバトルだが…。 2014-01-24 砧公園(世田谷)