コクワガタ 2014-05-20 世田谷
今年初のクワガタを見つけました。
5月20日。いつもの散歩道で、僕が勝手に「チョウ調」と呼んでいるチョウの調査をしている際のことでした。
今年は、昨年とちょっとコースを変えました。新たな調査ポイントを2ヶ所加えたのです。
そのうちの1ヶ所は、昨年世田谷で初めてコムラサキを見つけた場所です。数は少ないですが、世田谷区内でもコムラサキは確認されています。初めてというのは、あくまで僕にとって初めてという意味です。
もう一カ所は、大きなお屋敷の跡を、そのまま緑地として管理している場所です。ここでは、オナガアゲハ、ジャコウアゲハ、カラスアゲハなど、世田谷であまり多くはない黒色系のアゲハチョウの仲間を何度か確認しています。
そのお屋敷跡の緑地を歩いてゆくと、白っぽいムクノキの幹に、黒い模様が目につきました。「なんかクワガタみたいな形の模様だな…。」と独り事を言いながら近づくと、それは樹の幹についた模様ではなく、本物のコクワガタでした。世田谷では、これまでにノコギリクワガタ、ヒラタクワガタ、そしてこのコクワガタと3種類のクワガタを確認していますが、いずれも、クヌギの樹液での確認で、まさかムクノキの幹にしがみついているとは思いませんでした。
ここまで書いて思い出しましたが、数年前、新宿の都庁周辺の街路樹で、ケヤキの幹に害虫を駆除するためのトラップを掛けていたら、その中に、大きなコクワガタが入っていたのを思い出しました。
さてムクノキのコクワがですが、カメラを近づけると、急に大顎を振り上げるのです。体長わずか3cmほどのくせして、ポーズだけはいっちょ前です。この見事なポーズをすかさずCasha! かっこいい姿をカメラに収めることができました。
今年初めてのコクワガタ(ムクノキの幹で) 2014-05-20 世田谷
今日はもう一つ、ちょとユーモラスな奴をご覧にいれましょう。何といっても、この漫画顔がチャームポイント。まずは彼らの声を聞いてみましょう。
『おいお前! 食べながらあんまりこっちばかり見るんじゃねぇ』
「そーですか、そーですか。それならあっち向いて食べますよ~だ。」
『お、今度はケツ向けやがったな。おい!そっちは風上なんだからな。わかってるな! なっ!』
こんな会話が聞こえてきちゃうんですよね。このひょうきんな漫画顔を見ていると…。
2頭のムシヒキアブ(マガリケムシヒキ♂)がフェンスのワイヤーの上で食事中でした。食べているのはヤマトシロアリのようです。この時期どちらもよく目立ちます。食事中の彼らを見ていると、こんな会話が聞こえてきちゃうんですよね。このひょうきんな漫画顔のせいでしょうか。
ムシヒキアブと言うのは、名の通りアブの一種で、この写真でわかるように、小型の虫を捕まえて、その体液を吸って生きています。そう聞くと気味の悪い奴のように思われますが、多くの虫はこのようにして生き、この様に他の生き物に食われ、適当に個体数調整されているわけです。
マガリケムシヒキ♂ 2014-05-20 世田谷
街路樹の切り株に発生するヤマトシロアリ 2014-05-01 世田谷
こちらは♀。もう少し大きな獲物を捕食中です。捕まえたのは、キンバエの仲間でしょうか。これまでに出た雄と違い、おなかの先端がとがっているのがよくわかります。
マガリケムシヒキ♀ 2014-05-20 世田谷
人間には危害を加えません。食事中の彼らを見つけたら、そっと顔を覗き込んでみてください。
僕が勝手に書いた会話が聞こえてくると思いますよ。