散歩路地《サンポロジー》      毎日が発見! 身近な自然が見えてくる!


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細なが~い飾り! アオサギ、マンサク in 日比谷公園 

2014-02-23 | その他探訪記
昨日、日比谷公園に行ってきました。
上野公園と、日比谷公園で実施されている東京パークスギャラリーの説明会に出席するためです。これは、「緑の普及啓発の一助となるようなテーマ作品の発表の場」として設けられているものです。1週間ないし2週間単位で、様々な団体にギャラリーとして使わせてくれるというものです。僕も知人から紹介され、このログでも紹介した「どんぐり工房」としてネイチャークラフトの作品で応募させていただきました。


今回はどんぐり工房として、「公園の拾いもの―動物に生まれ変わった木の実たち」というテーマで実施させていただく予定です。展示は、平面の作品という規定になっているため、標本箱のような形態や額縁の中に作品をレイアウトして変わるつもりです。ぜひ遊びに来てください!

ありがたいことに、第一希望通り、8月25日~9月6日に展示させていただけることになりました。日程が迫りましたら、このブログでも改めて紹介させていただきます。

さて、せっかく日比谷まで行くのだからと、カメラを担いで、皇居の桜田濠に立ち寄り、この冬3度目のカモ撮影をしました。その後日比谷公園に行くと…。
大きなレンズを付けたカメラを持った年配の方々が、ぞろぞろと歩いてくるのです。僕はピンときました。どうやらカワセミフリークの方々のようです。カワセミの移動に合わせて、ぞろぞろと付いて歩いているようです。
僕は、その集団に一緒に加わる勇気はありません。それよりも、目の前の石の上にたたずむアオサギにちょっと引かれました。
半逆光の中で、透けた嘴が凛々しく、妙な立体感が感じられます。それでも、誰にもカメラを向けてもらえないので僻んでいるのか、それとも落ち込んでいるのか…、時々頭を振るのを見ると、ため息が出ているのではないかと思えました。
「それなら僕が獲ってやるよ」とひとりごちて、僕はザックからカメラを出し、アオサギをファインダーに捉えました。


石の上にたたずむアオサギ 2014-02-22 日比谷公園

また頭を振り、わずかに嘴を動かしました。本当に何を考えているのでしょう。
僕は、撮った画像を再生して、写り具合を確認しました。


アオサギ:嘴を動かしたのだが…。 2014-02-22 日比谷公園

「おや…。」よく見ると、嘴を動かしていたのは、自分の冠羽(飾り羽)を咥えていたからだったのです。アオサギの冠羽というのは、頭の後ろにある2本の細長い飾り羽のことです。

  アオサギの冠羽(上) 2012-02-28 砧公園           冠羽を加えていた(下) 2014-02-22 日比谷公園

なかなか写真を撮ってもらえないので、一生懸命おめかしをしているのでしょうか? それにしても、こういった行動を見るのは、僕は初めてでした。

そろそろ時間だなと思い、移動してゆくと、春を告げる花マンサクが咲いていました。マンサクの名の由来は、春、まず咲く花から、まずさく→マンサクとなったと聞いています。
なんだか嬉しくなり、こちらも「カシャリ!」 目立たない花ですが、この黄色は、確かに春の花のイメージ!
 ※春はなぜか、黄色い花が多く咲くのです。
よく、「この花、どれが花びら? 一体どうなってるの」と聞かれますが、実は、黄色い細長いのが花びらなのです…。おや! こちらも細長い飾り!



春の訪れを感じさせてくれたマンサク 2014-02-22 日比谷公園

アップで見ると、あずき色の愕片の中に、細長い4枚(本)の花びらが出ているのがわかります。
冬の間、鳥・鳥・鳥とほとんど鳥ばかり見ていたのですが、細長い飾りが、そろそろ班ですよと、鳥から花への切り替わりのサインを送ってくれたような気がしました。
毎年繰り返されるサイクルなのですが、これからは、春の花が中心の散歩が楽しめそうです。ということは、僕にとっては、花粉に苦しむ時期ということになるのですが…。
次にお会いする時は、マスクを掛けてということになっていることでしょう。こちらも毎年繰り返されるサイクルの一環なので!


屋外映画「泥遊び」 出演:シロハラ、ツグミ、ムクドリ。友情出演:カワラヒワ

2014-02-21 | 僕の散歩道
「あんた何やってきたの、そんなに泥だらけにして!」
子どもの頃、外で遊んできたとき、よく母親にそう言われました。
その頃は、まだ僕の家に風呂は有りませんでした。雑巾を渡され、裏口にあった水道で手足を洗ってから、家の中に入っていたのを思い出します。
雪の後、ちょっと足を伸ばして昼食に出かけてみました。帰りに、いつもの散歩道を通ると、カワラヒワの群れが、集団で採餌をしていました。雪が解け始めて、地面が顔を出しはじめた道脇です。人が近くを通るたびに、《ピッピーッ》と鳴いて、一気に木の上に飛び去ってしまいます。しかし、人が歩き去ると、また降りてくる。しばらくの間、雪の中で餌が食べられれない状況だったのでしょう。何度も、何度も繰り返していました
大胆に泥をこねくり回して、小さな種などを探しているようです。カメラのズームを望遠一杯にして眺めると、嘴には泥の塊が付いていました。


大きな泥の絡まりを付けたカワラヒワ 2014-02-17 世田谷

《ギョ、ギョ、ギョ》という鳴き声に上を見上げると、こちらはツグミ。
僕には関係ないと言った顔で、木の枝に止まっているのですが…。こちらも嘴がチョコレート色に…。


嘴に泥を付けたツグミ 2014-02-19 世田谷

「あんた、なにしてるの!」
「僕何もしてないよ…。」
「あら、テーブルの上にあったお菓子食べたでしょ!」
「食べてないよ。僕、チョコなんて食べてないもん」
口の周りにチョコレートを付けて、一生懸命母親に言い張る、子どもの頃の自分の姿がよみがえります。

こちらは大胆。人が近くに居てもお構いなしに、餌探しに余念がありません。

 

土中の虫を探すムクドリ 2014-02-19 世田谷

最後はシロハラです。凛とした表情に、如何にも優等生に見えます。
「私は、そこらの鳥とは違います。泥なんか突いていません。ただ散歩しているだけです」と紳士を装っているのですが…。


キリリと引き締まった表情のシロハラ 2014-02-19 世田谷

カメラはちゃんと捉えていたのです。


土中から幼虫をつつきだしたシロハラ 2014-02-19 世田谷

昼食に出かけた帰り道、雪の溶けはじめた公園で、ちょっとした映画でも見たような気分です。子どもの頃の記憶を呼び起される、楽しい時間を過ごさせてもらえました。
出演してくれた鳥たちに感謝!



雪の中…。 いつもと違う、キジバトとドバト。

2014-02-15 | 僕の散歩道
雪、すごいですね。
我が家は、賃貸のテラスハウス。隣りの家とは庭続きで、境目は30㎝程の小さな柵があるだけなのですが、今回の雪で、お隣さんとの境目が分からなくなっていました。

さて、雪が降ると、鳥たちが餌をとれる場所が無くなるため、特定の場所に集まってきます。
以前、八王子自然友の会元会長、故金井郁夫さんから聞いた子供の頃の話です。

「雪が降ったら子どもたちは大喜びだったね。田んぼの真ん中の雪をどけて、つっかえ棒して大籠を立て掛ける。あとは、田んぼの隅でたき火して待ってたよ。雪の上じゃ餌が取れないもんだから、土の出ている所に鳥が集まるんだな。適当に集まってきたら、紐を引いて鳥を捕まえたよ。その場でたき火であぶって食べちゃったね。子どもにとっちゃ良いおやつだったよ。やっぱりツグミは美味かったね!」

今は、野鳥を捕まえて食べるわけにはいきませんが、確かに雪が降ると植え込みの下など、土の出ている所に鳥が集まってくるので、そこを狙ってゆけば、観察しやすいのは事実です。
ということで、雪があがって、ちょと明るくなってきたところで、砧公園に出かけてみました。


さすがに、ほとんど人が居ません。見える範囲では一人だけ。
いきなり、ヒマラヤシーダの大きな枝が折れていました。今回の雪は、水分が多くて重い雪いのでしょう。


雪の重みで枝が折れたヒマラヤシーダ 2014-02-15 世田谷(砧公園)

さすがに雪が深く、常緑樹の下でさえ、土がのぞくところはありませんでした。最初の目論見は空振りです。
そこで、少し先の梅の木があるところまで行くことにしました。花はすでに咲いているので、蜜を吸ったり、花弁を食べに小鳥が来ているかもしれません。


白梅と雪景色 2014-02-15 世田谷(砧公園)


紅梅と枝に残る雪 2014-02-15 世田谷(砧公園)

行ってみると、予想通り! きていました。
その場で20分ほどまってみたのですが、その間に来た鳥は、

メジロ カワラヒワ ムクドリ ヒヨドリ キジバト  《餌を食べに来ていた》
ツグミ、ビンズイ、ハシブトガラス、モズ、ドバト   《ただ立ち寄っただけ》


蜜を吸いに来たメジロ 2014-02-15 世田谷(砧公園)

この中の、ビンズイは僕にとって、砧公園での初記録でした。
梅の木の横にある樹林に目をやると、枝にキジバトが止まっていました。遠目に見ると、アカハラかと思うほど、オレンジ色に見えました。曇天だったのですが、積もった雪がレフ板の働きをしてくれて、ちょとオドロオドロしい色合いに見えるのです。
さらに、しばらく見ていると今度はドバトが…。
こちらも怪しいし雰囲気を漂わせた色合いをまとい、赤い目を光らせていました。


キジバト ちょっとオレンジ色っぽく見える 2014-02-15 世田谷(砧公園)


ドバト 怪しげな雰囲気をまとっている 2014-02-15 世田谷(砧公園)

明日は日曜日、きっと野鳥観察向けの雪の溶け具合になるのでしょう。でも、たくさんのちびっこが雪の中を駆け回り、大賑わいになることは間違えないでしょう。
というわけで、明日はあきらめ。チャンスがあれば、月曜日にもう一度のぞいてみようかな。
 

オガサワラハシナガウグイスの鼻の穴

2014-02-14 | その他探訪記
実は、一昨日まで小笠原に行っていました。
今回は、1航海(小笠原丸が、東京を出て、小笠原までの航海を一往復する)で6日間。現地では3泊4日の日程でした。3泊といっても、僕の行く母島では、向こうに着くのが午後3時頃。帰る日も10時には出向するので、実質動けるのは二日しかありません。
この間に、早朝から鳥の調査を始め、その他これまでの補足調査をこなしてくるので、結構ハードな日程です。


曇りがちな朝方の景色 2014-02-10 小笠原母島

早朝からの調査のためか、昼食を食べた後、軽い睡魔に襲われました。母島にしては、やや気温が低くかったのですが、風の当らない緩い斜面は温かく、横になると気持ちがいい。時々、遠くでオガサワラノスリの鳴き声が聞こえ、ザトウクジラがブリーチングをする、水音が響いてきます。これを子守歌代わりに、気持ちよく昼寝ができそうです。

ところが…。

寝させてくれないのです。
「ゴソゴソ、ゴソゴソ」と頭の上が騒がしいのです。「ああ、来たか…。」
鳥がやってくるのです。オガサワラハシナガウグイスやハハジマメグロが! 人など関係ないといった感じで動き回るのです。特にウグイスは、あえて、人の回りを動き回ると言った感じです。最初は好奇心が強いのかと思っていたのですが、ひょっとすると、若干の体温や服の色などに惹かれて小さな虫が集まりやすく、その虫が目当てなのではないかという気もします。

僕は、小笠原で見る鳥で、この鳥が一番好きです。人に近寄ってくるし、眼が大きく結構かわいらしいのです。
「仕方ないな…。撮ってやると」と独り言を言いながら、寝ころんだまま、カメラを覗き込みました。しかし…、しかし。2~3m。時に1mほどの所を、落着きなくちょこちょこ動き回ってくれるので、なかなかうまく撮れません。
そんな経験を幾度もしているので、たいして期待もせずに、寝ころんだままファインダーを覗き込みました。
ウグイスが、僕の頭上の小枝に止まって、顔を覗き込みます。すかさず「カシャリ!」 でもすぐに移動されました。
「ああ、ちょっと遅かったかな」と思い、カメラのモニターを覗き込むと
「おおっ!」
遅れたと思ったのですが、撮れているではありませんか。それもかなり可愛く!
この写真は、これまでに僕が獲った、オガサワラハシナガウグイスの中で一番可愛いと思いました。


とっても可愛いオガサワラハシナガウグイス 2014-02-10 小笠原母島

なんだか、寝ころんでいると力が抜けてうまく撮れるのでしょうか。もう一枚、ほどh殿が取れました。しかしこちらは、ちょっと膨れた感じの横顔。見比べると、同じ鳥とは思えないような変わりようです。


これ本当に同じ鳥? オガサワラハシナガウグイス 2014-02-10 小笠原母島

さて、宿に帰り、写真をパソコンに落とし込むと…。
「おや、ウグイスの嘴に穴が…。」
拡大してみると、鼻孔が突き抜けているのです。鳥のくちばしに、鼻孔が空いていることは知っていたのですが、左右の鼻孔が突き抜けて見えるとは知りませんでした。間違えなく、向こう側から光が入ってきているのです。


オガサワラハシナガウグイスの鼻の穴 2014-02-10 小笠原母島

というわけで、結局昼寝はさせてもらえませんでした。

後日談。
東京が大雪に襲われるなか、母島では。うまい具合に雨に会わず、仕事をかたずけてくることができました。しかし、帰りの船は大荒れでした。夕方から激しく揺れ始め、パソコンは、重力センサーが働き動かなくなりました。船内で仕上げるつもりでいた仕事ができません。揺れは大きく、寝ていても、大きな横波が当たると、体が横に数十センチ飛ばされてしまいます。おかげで、夜もほとんど眠れず、しかも4時間も遅れての帰港になったのです。
前日10時に母島丸に乗り、父島で小笠原丸に乗り換え14時に出港。東京竹芝桟橋に着いたのは、翌日19時20分でした。
父島に居た1時間半を除いても約32時間船の中…。
とにかく疲れる旅でした。

痕跡! カワセミ探索と・・・。 おやぁ?

2014-02-04 | フィールドノート(多摩丘陵)
「おや、カワセミだ」
2月3日立春。仕事で、多摩丘陵の、ある丘陵地公園に出かけました。
この公園内の一角にある樹林地の概況を確認しなければならないのです。
しばらく見ていると、ツミという小型の鷹が飛ぶのが見えました、すぐに追いかけてみたのですが、見失ってしまいました。
しかし、その先にある池が目に入り、ついでに覗いてみたのです・・・。
『チャポン!』いきなり水音が聞こえました。音のする方に目をやると、コバルトブルーのカワセミが飛び去るのが見えました。そして池畔の小枝に止まりました。双眼鏡を向けると、小魚を加えており、あっという間に飲み込んでしまいました。


カワセミ 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

どういうわけか、昨年後半から、カワセミと顔を合わせることが多いのです。今年に入ってから、見に行った水場、あるいは仕事の途中で立ち寄った公園などが5カ所のうち、4カ所でカワセミと出会ったのです。
とにかく、どこへいてもカワセミがいる。このところの僕の印象です。

さて、池などに出かけると、そこにカワセミがいるかいないか…。僕は無意識のうちに、水場周りの石などに残る、糞の跡を探してしまいます。


護岸に残されたカワセミの糞の跡 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

糞の跡は、必ずしもカワセミとは限りません。シギやチドリのものであったり、大きなものは、カモメやカワウなどのこともあります。慣れると、かなりの精度で見分けられるのですが、最初は大変でしょう。
しかし、もっと簡単にカワセミの有無が確認できる方法に気が付きました。ほかの何カ所かにもあったのですが、今回の池にもありました。さて、その証拠が、わかりますか?


カワセミのいた池の端 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

どうでしょうか。
実は、池畔の木の枝なのです。
カワセミは人気者です。居ると分かれば、バードウォチャーが足を運んで、撮影に適した場所に木の枝などを設置するのです。さすがに、カモメやカワウをとめる場所を一生懸命作る人はいないでしょうから、糞より正確です。

 
池畔に設置された木の枝 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

最近は、かなりアップの映像を見慣れてしまっていますので、本物を見ると、「あんなに小さいの」といった感想をよく聞きます。色は派手でも、体は小さく長い嘴を含めても17㎝程しかありません。


10mほど先の枝に止まるカワセミ 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市 

望遠レンズで納めた映像 2014-02-02 多摩丘陵-川崎市

さて、この公園には、ほかにも池があります。仕事を終わらせ、そちらも覗いてみることにしました。
残念ながら、こちらの池には、木の枝が設置されていませんでした。
とりあえず、一番奥まで回ってみると…。
池畔のコナラの枝に、ヤママユガのまゆが付いていました。

 
ヤママユガの繭 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市 ヤママユガ成虫 1994-10-00 多摩丘陵-町田市

さらに行くと、今度は、鮮やかな緑色が…。「今度はウスタビガのまゆかな」と思って近づくと、それは釣り用のルアーでした。
辺りを見ると、ほかにも得体のしれない、ルアーが…。

  
   
  
池畔の木に引っ掛かっていた数々のルアー 2014-02-03 多摩丘陵(川崎市)


この池の周りにルアーが! 2014-02-03 多摩丘陵(川崎市)

この池はもちろん釣り禁止。違反をするとどうなるのか、僕は知りませ。でも、責任持って、取り外させてもらいたいですね。
冬枯れの枝に咲く異形のオーナメント。何とかしてもらいたいですね。