教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

平和を維持するためには、考え続けなくてはならない

2014-08-16 | 雑感(教育以外の話題)
昨日は69回目の終戦記念日でした。

これを機会に、NHKで2011年に放送された「日本人はなぜ戦争へと向かったのか(全4回)」
を視聴してみました。


日本が戦争に向かっていった理由。番組から見えてきたのは、以下の点です。
この番組では、外交、組織の問題、メディア、リーダーシップなどが切り口になっていますが、
日本人のメンタリティとして次の点があげられるように思いました。

・だれも責任を取ろうとしない(本来責任にあるポジションの者がその責任を全うしようとしない)自分の身のかわいさ、屈折したプライド
・セクショナリズム(全体性は考えず所属している部署の利益のみを追求する)
・大きな出来事がはじまり進行すると止められない。止めようという勇気のある者は現れない。
・それまでかけていたお金や人(戦争の場合は戦死者)を考えると、後戻りはできないという思想
・チャンスはあるのに、もうやむを得ないのだと言い聞かせてしまい、あきらめる。
・メディアの盲信や批判的思考力の欠如。流される情報を疑おうとしない。真実や都合の悪い情報は(保身のため、組織防衛のため)隠す。
・全体性をみたり設計できる人の欠如

といったところです。


特に間違った方向に舵を切りだしたときに、自由にものを言う雰囲気を国民自らが制限して閉ざしていったところは大きいです。

平和というのは、「平和」を声高に主張していても維持できないと思いました。
人間の弱さ、組織のもろさや集団が暴走していくときの怖さなどを予め知っておかねば同じ過ちを犯していきます。
ただ、歴史でおきたことを覚える教育ではなく、歴史は人がつくっていくものだから、関係している人物がどのように考え行動したのかまでを検証しながら考えていく。そうしたことについて気軽に話していける雰囲気が必要だとも思いました。

これは原発問題でも全くあてはまることで、そういう意味では戦後はまだ続いているのでしょう。

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