教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

「自分のご機嫌を他人から取る」から、「自分のご機嫌は自分で取る」世界観へ

2022-10-24 | 生き方・働き方改革

現代社会は情報に満ち溢れています。
自分の行動や考えもSNSなどで気軽に発信できる反面、それがどう他人に受け取られているかを敏感に察知しやすい状況にありますね。

さらに、世の中も流動的で先行きがわからないとなると、社会の動向や他人の動向が気になり、ついつい比較したり、将来的な自分の身分の安定などを考えると、職場の上司やまわりに必要以上に気を遣うという事態が多くなっていることでしょう。

私は、最近、「自分のご機嫌をとる」ということが、幸福に強く結びついているのではないかということを感じています。結論から先に言えば、他人や社会などがどうあろうと、「自分で自分のご機嫌な状態をつくる、それをキープすることができる」人は幸せな状態になれるということです。

資本主義社会だとお金を払えば様々なサービスを受けられますし、選択肢も多い。そうなると、お金を払った分は自分を満足させて欲しいという意識が働いたり、「自分がこうなったのはあなたのせい・社会のせい」と他者や社会を責めたくなるような、そんな雰囲気が横行します。そうなるとどうなるか・・・・結局は、不機嫌な自分をまわりにまき散らすことになります。そういう人からはさらに人が離れていってしまいます。また、常に上司や組織の顔色をみて他人のご機嫌をとって生きることは、窮屈で本来の自分の良さが生かされない不満の残る人生展開になっていくことでしょう。

そこで、他人や社会がどうであれ、それに左右されず、自分一人が完結する「ご機嫌の取り方」を身に着けていればどうでしょうか? きっと荒波にもまれている船内でも落ち着いてコーヒーを飲んで安らげるような状態でいることができるわけなので、人に当たることも不幸を感じることも少なくなります。

前に自分を整えることについて当ブログでも書いてきたと思いますが、これに似ています。自分のご機嫌を取る手段はいろいろあると思います。お気に入りのグッズをながめたり、おいしいものを食べたり、好きな音楽をきいたり、お気に入りの本を読んだり、簡単なことで実行できます。ポイントはなるべく一人で完結できることが良いということ。他者と関係してはじめて、ご機嫌が取れるようだと、他者のコンディションに左右されますし、その他者がいなければご機嫌が取れないからです。

「今日一日の中で、自分はこれでご機嫌を取ろう」と決めるのもおすすめです。

教育もそうです。
すべての子どもが、小さいうちから、自分一人でも満足いくご機嫌な状態をつくれる人になっていけば、自己肯定感は確実にあがります。不遇な環境においても、ご機嫌を取り戻し、自分をセンターに戻すすべがあるわけです。

ひとりひとりが、自分のご機嫌を取れる世界。
それは無条件で平和な世界への実現の一歩ではないかと思います。

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