”耕論「消費頼み」モデルを変えよ” から

2011年1月15日の朝日新聞「耕論」では、英サリ―大教授のティム・ジャクソンさんが、”「消費頼み」モデルを変えよ”というタイトルで以下のような主張をしています。

成長神話を永遠に思い描くことは間違いであり、今回の世界的経済危機は3つの課題に直面している。１）信用取引の拡大により個人の借金を増やし続ければ実体経済はなお衰える２）大量消費をあおることは人々を精神的に豊かにしない３）自然環境の制約、気候変動のほか金属・鉱物資源が数年～数十年で枯渇する。

こうした課題に対し、物質的な消費の拡大に基づく経済モデルとは異なる別のシステムを作り上げることが必要。例えばサービス業、多くの人材を使って、丁寧に時間をかけて仕事するほど、労働が生み出す価値を高める。例えば保健医療、介護、教育。雇用を守りつつ、人々の生活の質を高め、環境負荷も小さい。この分野への投資拡大は現実的な選択とティム氏は主張しています。

今の若者の傾向をみていて、大量消費・大量破棄の時代ではないというのは実感します。多くの物質的なものに囲まれてというより、人との絆を重視しているように思うし、芸術やスポーツなどへの関心の高まりなども今後の経済のあり方のヒントになるような気がしました。