耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

箒草

2013年10月23日 12時17分18秒 | 郊外
 伊豆大島の惨状のニュースの口直しでも無かろうが、秋の風景として
箒草の紅葉の映像を朝のニュースで見た。
 箒草とはコキアとも言い、真っ赤に色づいた姿が見事だ。それが丘
全体を覆う様は、さぞや壮観であろう。
意外なことにその実は「とんぶり」と言って食用になる。

 台風一過の好天が見込めそうだったので、久し振りに出かけることに
した。


 ディズニー渋滞なのだろうか、葛西から三郷まで激混みの上り線を
横目に、常磐道の下りは空いていた。
 2時間掛かるだろうと見込んで出たが、首都高を意外に早く抜ける
ことが出来たので、まず、谷田部東PAで休憩。何時もはこんな近くは
通り過ぎるが、石碑が有ったりして小さいながらも面白い。



 子供達が居た頃の家族旅行は子供があ中心だった。子供が喜ぶ
ように弁当を用意し、行く所も考えた。しかし、老夫婦二人だけの
少し旅は趣きがが違う。自分達が楽しむことを考えればよい。



         二人旅常磐道は天高し 蛙蝉


 次は友部。東関道に乗り換える直前のSAだが、ここは大きかった。
中庭に石庭を作り込んで洒落た土産物屋も有る。名物の納豆や
水戸の梅を買いたかったが、後でも買えると思ったのが間違い。
有る時に買わないと、次のチャンスはもう来ない。

 丁度11時に那珂湊の魚市場に着いた。私はここの岩牡蠣が狙いだが、
かみさんは市場内の寿司が目当てだ。勿論回るとこだけど。



 ここから国営ひたち海浜公園は直ぐそこだ。

 流石に月曜だから駐車場は空いている。すぐそこに停められるのに、
右に行ったり左に回らされたり馬鹿みたい。

 我々はもう年だから歩き回るのは止めて、園内周回のバスに乗ること
にした。歩いては行けない所を見ることができて面白い。

 目的地は、箒草で覆われている「みはらしの丘」だ。春は丘全体に
ネモフィラが植えられて壮観だったが、今回は箒草は上の方だけで、
下部はコスモスだった。そのコスモスが直前の台風で倒されて、
見栄えが悪いのがちょっと残念だった。

      



 しかし空は澄み渡り、丘を吹くそよ風は頬を撫で、太平洋を見下ろして
爽快この上ない。



 丘の下の古民家や、蕎麦畑や松林も楽しい。しばし時を忘れて子供に
帰った気分を楽しんだ。



 天気が良いので、観覧車に乗ったが、これは葛西やお台場に迫力で
負けていた。

 少し風が冷たくなったので、引き上げることにして、もう一度魚市場。

 市場の店頭に殻に入った牡蠣が積み上げられて、若い衆が殻を剥いて
くれる。それにアジポンを振りかけて啜り込む。前回は600円で大粒で
旨かったが、今回は一個200円で少し小振りだった。

     牡蠣啜る津波の跡も見えぬ海 蛙蝉



 同じ道を帰るのもつまらないので、今度は海沿いの51号に向かった。
10月の日暮れは早く、景色が見えないのが残念ながら、順調なドライブ
ウエーだった。



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