耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

麻綿原

2009年06月27日 21時01分34秒 | 郊外
アジサイの季節になった。

 七変化というが、私は濃い青のアジサイが好きだ。土が酸性だと青くなると
いうが、土壌にあるアルミニウムで花は青くなるようだ。さしずめ、私はアル
ミの色を愛でているようなものだ。

 雨も一段落したようなので、アジサイを見に行こうということになった。
 沼津御用邸のアジサイは見事だった。このあたりでは柏市の本土寺や北鎌倉
の明月院が有名だが、若干俗っぽいので、房総の山の中の麻綿原(マメンバラ)
高原に行くことにした。養老渓谷を登って狭い山道を抜けると、妙法生寺という
お寺がある。日蓮聖人ゆかりの清澄寺のすぐ近くなので日蓮宗であろう。
 代々の住職が植えたというニホンアジサイが山肌に展開しているが、残念なが
ら今回はあまり感激しなかった。空色の花だけで変化に乏しいし、葉っぱは虫食
いだらけでクモの巣が掛っている。


                 あじさいは葉にこそ寄らん山の虫 蛙蝉

 土産物屋も無く余りにも俗っぽさがなくて、素っ気ない。浅草の仲見世ほど
ではなくとも、少しくらいは賑やかな方が嬉しいのは、都会に毒されているか
らだろうか。

 山の上の茂みに、カマキリの巣のような白い塊があった。指でつついてみる
と、5mm程の蠢く物がある。よく見るとオタマジャクシだ。そう、モリアオガエル
の卵であった。
しかし、木の下は排水路ではあるものの一滴の水もなく、この蛙の子たちは干
からびてしまう運命を待っていると思うと哀れであった。



 房総半島は広い。伊豆半島の見当で出かけてきたが、ショボイアジサイを見
ただけでもう3時である。結局この日は、大多喜の道の駅に寄っただけで、あと
はどこにも寄れなかった。
もう少し計画的に出かける必要がありそうである。

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