耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

第2回液状化対策実現可能性技術検討委員会

2012年08月24日 18時52分44秒 | 都会の風景
浦安市主催の技術検討委員会に、傍聴参加した。

 戸建住宅地区を対象とした各種対策工法について、液状化防止軽減効果と
事業リスクの評価を行い、道路などの公共施設と宅地の一体的な市街地液状化
対策事業の実現可能性を検討、というのが趣旨のようだ。

 土木や建築の技術的な検討内容の説明は、専門的すぎてほとんど理解でき
なかった。シミュレーション結果の図示は解り易かったが、計算の前提条件や
解釈の仕方が理解できないので、そうですか、というしかなかった。しかし、
議論の方向性は大変興味深く、委員会の進め方も懐かしいものだった。

 大体このようなお役所主催の技術委員会は、ストーリーが先に出来ていて、
それを追認するために業者や、業界団体に発注してまとめることが多い。
私も昔は、電機工業会が通産省から受託した委員会に出席させられることが
多かった。

 今回もワーキンググループを3つ作って、WG1で「地下水位低下工法」、
WG2で「格子状改良工法」、WG3でその他の6つの工法を検討する、という。
はじめから2つの工法のどちらか、あるいは両方の使い分け、という結論が
見え見えである。


 参加してみての素朴な疑問だが、こんな議論の前にやることがあるように
思う。

 浦安市の中でも、液状化の被害が大きかった地区と、殆ど液状化しなかった
地区がある。極端な例では、大きな被害が出た団地に隣り合った団地で液状化
の被害が無いところもある。団地建設時のデベロッパーの対策に手抜きがあった
として、訴訟している例もある。

 この、液状化しなかった地区の事前の対策内容を評価すること、液状化した
地区の問題点の分析、まずはこのふたつを徹底的に検証することが先決では
なかろうか。
 いや、こんなことはもうとっくにやっているのかも知れない。しかしやって
いるのなら、その結果を公表して、まず共通の認識を構築することがお役所の
やるべきことだと思う。それが有れば無駄な訴訟騒ぎなど無用になるのにネ。



 浦安は、いや新浦安はその住民がマリナーゼと称せられるほど、憧れの的
だった。それが今や、「ウメタテーゼ」だの「ウレネーゼ」だのと馬鹿にされて
いる始末である。液状化に対しても、今焦眉の課題である領土問題と同様、毅然
とした対応をしないと失地回復はできないぞ。

 頑張れ、浦安!


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