耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

マンガ-劇画-コミック

2012年05月22日 15時50分32秒 | 思い出
 朝の連ドラ「ゲゲゲの女房」が再放送されている。
 水木しげるの話である。

 私が大学に入った頃は、少年漫画誌が売れ出していて、
少年マガジンは学生たちの愛読書だった。
私も「巨人の星」や「明日のジョー」を熱心に読んだもの
である。リングの上でジョーが真っ白に燃え尽きるラスト
シーンは今でも目に焼き付いている。

 当時、マガジンは確か35円。博多の市電やラーメン一杯分
と同じ値段だった。今でも大体そうで、世の物価の指標と
言えるだろうか。

 あの頃の先進的な学生は、JAPAN as No.1を築き上げた
団塊の世代で、新左翼にかぶれ高倉健の任侠映画を見て、
そしてマンガを好んだ。「週刊プレイボーイ」もこの頃で、
世の中は多様化し出していた。

 東京豊島区のトキワ荘が手塚治虫の拠点で、そこから
藤子不二雄、赤塚不二夫、石森章太郎、つのだじろう、
園山俊二などが世に出たのは有名だが、「バカボン」の
ような子供用のギャグ漫画から、ストーリーを重視した
連載物の「劇画」が流行りだしたのもこのころである。
新聞マンガでは、長谷川マチコ、横山隆一、東海林さだお、
加藤芳郎などが、独自の世界を構築していた。


 劇画中心の漫画専門誌「ガロ」は、私が大学1年の時に
創刊された。もちろん創刊号から定期購読した。
白土三平の「カムイ伝」が表看板だったが、水木しげるの
妖怪漫画もガロから世に出た。

 滝田ゆう「寺島町奇譚」、つげ義春「ねじ式」、林静一
「赤色エレジー」、永島慎二、小島剛夕、懐かしいなあ。
うず高く積み上げられたガロの山を、親父に処分された
時は悲しかった。


 1968年に「ビッグコミック」が創刊された。
「ゴルゴ13」は衝撃的だった。「佐武と市捕物控」、
「子連れ狼」、「のたり松太郎」など、名作が続いた。

 このころから漫画雑誌はコミック誌と言われるように
なった。絵を描く劇画作家とストーリー作家との共同
制作になるものも多い。「明日のジョー」も原作は
梶原一騎で、ちばてつやが画を描いた。

 サラリーマンの時は時々漫画週刊誌を買うことも
あったが、最近は全く見なくなった。動画のような
安易で刹那的な映像や、ウェブサイトから必要な情報が
手軽に手に入るのも、考えものである。

 あの頃の感動を、もう一度体感したいものである。


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