中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

早春の鎌倉:江ノ電沿線社寺史跡巡り(2)

2010年01月25日 21時25分18秒 | 鎌倉あれこれ

                        <御霊神社の春>

         早春の鎌倉:江ノ電沿線社寺史跡巡り(2)
            (「鎌っこ倉ぶ」第93回例会)
          2010年1月23日(土) 
(つづき)



■成就院
 12時58分,熊野神社を出発する.
 極楽寺坂を登って,成就院を詣でる.アジサイの時期に比較すれば,観光客の数は少ないが,それでも絶え間なく,観光客が訪れている.成就院については,このブログでも何回も取り上げているので,今回は省略する.
 私は,道を挟んで成就院と反対側にある西方寺跡に興味がある.ここには立派な五輪塔と方筐印塔が並んでいる(“筺”は正確な感じではない.ワープロにない字なので,似ている字を使っている).もう10数年以上昔,偶然,迷い込んで見学したことがあるが感動した(立入禁止とも知らずに).
 「・・・あの時,もっと勉強していたら良かったのにな~ぁ・・・」
と,心の中で思っているが,偶然見学したことは,口には出さない.


■虚空蔵堂と星の井
 13時13分,虚空蔵堂を詣でる.長い石段を登るのが面倒なので,星の井付近で待っていたが,一同が何時までも降りてこないので,しびれを切らして,石段を登る.ここは成就院が管理している.
 本尊の虚空蔵菩薩は,福徳と知恵を与える仏(鎌倉教育センター,2009,p.153).源頼朝も敬っていたという.同書によると,昔は35年に一度開帳していたが,今は毎年1月13日に御開帳がある.
 次いでと言ってはまずいが,隣にある舟守地蔵にも頭を下げる.
 

■御霊神社
 星の井を覗いてから,力餅屋の角を曲がって,13時23分,御霊神社(ゴリョウジンジャ)を詣でる.神社境内から江ノ電の電車の写真を撮りたかったが,うまくいかない. ここは,当ブログでも,鎌倉七福神巡りの記事で,何回も取り上げているので,詳細な記述は省略する.


■長谷寺
 13時40分,長谷寺を詣でる.私は鎌倉市民で福寿手帳を持っているので,お寺のご厚意で入山は無料.年金暮らしの身には,とても有難い.
 私ごときの素人が,この有名な寺のことをあれこれと記述するのはおこがましいので止めよう.
 さすがに沢山の観光客が訪れている.駐車場には数台の大型バスが並んで駐車している.
 境内に入る.ちょっとシンドイと思いながらも,石段を登って,ご本尊を拝む.境内の端にある展望台から,沢山の観光客に混じって,材木座海岸から逗子方面の眺望を楽しむ.
 

■主馬盛久頸座
 14時18分,長谷寺を出発する.由比ガ浜通りを鎌倉駅方面に歩く.
 14時32分,主馬(しゅめ)盛久頸座に到着する.
 立ち木の脇に五輪塔が数基並んでいる.平家の家臣,主馬盛国の末っ子,八郎左衛門盛久は頼朝に追われ,処刑されそうになったときに,ここに敷皮を敷いた.盛久が西に向かって10回,南に向かって20回念仏を唱えると,役人が振りかざした刀が折れてしまった.そして処刑をまぬがれただけでなく,奇異の国の土地が与えられたという(鎌倉市教育センター,2009,p.138).


■寸松堂
 14時35分,寸松堂の前に立つ.この建物は国登録有形文化財である.1936年(昭和11年),鎌倉彫彫師佐藤宗岳の店舗兼住宅として建てられた(鎌倉商工会議所,2009,p.146).
 お寺とお城が合体したような感じの建物である.


■六地蔵
 14時47分,今小路との交差点にある六地蔵に到着する.江戸時代の俳人松尾百遊という人が,芭蕉の句 “夏草やつわものどもの夢のあと” の句碑を建てた(鎌倉商工会議所,2009,p.46).


■やっと鎌倉駅,モアで懇談
 のろのろと歩いて,16時17分,やっと鎌倉駅に帰着する.めでたし,めでたしである.
 参加者14名全員,小町通り「モア」で懇親会.たまたま私の前後に座った方が喫煙者.正直なところ,大迷惑.でも,黙って我慢する.
 たった5.9キロメートルの道のりを4時間44分も掛けてのろのろと歩いたことになる.休憩時間込みの平均時速は1.25キロメートル/時.最低記録を更新した.
 「でも,まあ,いいさ・・・楽しかったから」
 私はすぐに善意に解釈する.

<ラップタイム>

10:00  鎌倉駅西口集合
10:12  鎌倉 発(江ノ電)
10:21  稲村ケ崎 着
================================
10:21  歩き出し
10:48  稲村ケ崎海浜公園山頂(10:50まで休憩)
11:00  十一人塚
11:03  針磨橋
11:07  日蓮袈裟掛松
11:27  極楽寺(11:38まで見学)
11:44  熊野神社(12:43まで昼食)
12:50  上杉憲方墓
12:50  成就院(13:10まで見学)
13:12  虚空蔵菩薩・星の井
13:23  御霊神社(13:35まで参拝)
13:40  長谷寺(14:18まで参拝・休憩)
14:32  主馬盛久頸座
14:38  寸松堂
14:47  六地蔵
15:05  鎌倉駅 着

<何で私はブログの記事を書き続けているんだろうか>

■お前の記事は単なる羅列だ
 家に戻った私は,早速,今日一日の資料をまとめる.これは私の「脳トレ」のためである・・・が,同時に研究第一主義の田舎大学で青春時代を過ごした残渣と,サラリーマン時代に叩き込まれたメモ取り主義が,サンデー毎日氏になってからも,シミのように残って,そんなことをさせているに相違ない.
 私は,今回,2回にわたる連載記録を認(シタタ)めながら,言いようもない嫌悪感に襲われている.私の心の奥底に潜んでいる「もう一人の私」(以後「裏方さん」と表記)が,表の私を責め続ける.
 「お前さんの書いている記事は,たんに時間の経緯に沿って,何処へ行ったか記録しているだけだ・・・下らないよ」
 私は,裏方さんの指摘は正鵠を得ていると思う.
 「もっと,歩きながら,見ながら感じた情感を前面に出して書かなきゃダメだよ」
 「はい・・仰せのとおりですね・・」
 「はい,はい,とばかり言っていないで,同行者の様子,それに,もっと自分の意見を赤裸々に語りなさい.そうしなければお前の記事の価値はないよ・・・」
 私は,裏方さんの指摘が,至極,もっともだと思う.

■あやふやなことは書くな
 裏方さんは,さらに私を責め続ける.
 「お前さんの書いたものは,どうも厳密さに欠けているな・・もっと客観的事実だけを書きなさい.あやふやな推量や,根拠のない文献や雑誌の記事を引用してはだめだよ・・」
 私は反論する.
 「ご指摘,ごもっとも・・でも,私は鎌倉のことを専攻したわけでもないし,それにブログは学術論文を書く場所でもないので,何でもありで良いんじゃないですか・・」
 「うん,・・そりゃまあ,そうだよ.ブログの記事は公序良徳に反しなければ,確かに自由だよ.それに,仮に不愉快な記事があったとしても「見ざる,聞かざる,話さざる」にすれば,どうということもないな~ぁ・・」
 でも,でも,である.
 実際のところ,私も色々な方が書き綴った鎌倉見聞録を拝見しているが,その多くは,どこかの案内書の記事を「孫引き」したものが多く,その記事の内容をそのまま信じてよいのか迷うものが多い.
 私は,自分の書いた記事だけは,折角,クリックしていただいたのだから,読者に空々しいとか,馬鹿馬鹿しいと思われたくない.
 そんな私にできることは,何かの文献の記事を引用した場合,どの文献の何ページから引用したかを明記して,少しでも鎌倉に興味をもたれた方に,できるだけ正確な情報を伝えたいと願っている.

■一体,何でブログの記事を書くの
 またまた,私には分からないことがある.
 私は,一体,何のために,毎日のように,せっせとブログ記事を書いているのだろうか.
 これが,実際のところ,良く分からない.
 冒頭に「脳トレ」のためと書いたが,これは本当である.
 でも,どう考えても,これだけでは書き続けている動機を完全に説明できない.
 こんな自分自身の不可解さが,これまた面白い.
 まあ,そんなわけで,私は,今日もまた,ブログ記事を書き続けているのである.


[散策記録]

■水平歩行距離
     5.9km

■累積登攀下降高度   168m

■所要時間(休憩時間込み)
   稲村ケ崎駅 発   10:21
   鎌倉駅   着   15:05
 (所要時間)    4時間44分(4.73h)

■歩行速度   5.9km/4.73h=1.25km/h

[参考文献]

鎌倉商工会議所(監);かまくら春秋社(編),2009,『改訂鎌倉観光文化検定』,かまくら春秋社
鎌倉市教育センター(編),2009,『かまくら子ども風土記』,鎌倉市教育委員会
                               (おわり)
「鎌っこ倉ぶ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bb995a268aab3e68a80face3a7c7cc51
「鎌っこ倉ぶ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/aa7f378d6acbe1fa8cca2b239fc208a0
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7058eeddb9b2b653e92b652811ca47ca
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4a2dcc53db640beb06274f17dbab873f 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。