中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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秩父市内観光

2008年05月09日 19時58分26秒 | 関東・伊豆箱根・上信越
                    <少林寺のシャクヤク>

               秩父市内観光
              (単独観光)

           2008年5月2日(金)
 曇

 2008年5月2日(金)~3日(土)に開催される山旅スクール挑戦コース赤岩尾根縦走に参加するために,少々早めに秩父市を訪れ,近場の社寺を訪問した.連休の最中とあって,沢山の観光客で賑わっていた.
 秩父三十三箇所札所の中から,西武秩父,お花畑駅付近の社寺数カ所を急ぎ足で参拝,山旅スクール山行の集合場所,秩父鉄道三峰口に向かった.

<ルートマップ>

    

どうも冴えない天気になりそうだ
 山旅スクール挑戦コース赤岩尾根縦走に,やっと参加する積もりになった.
 実は数日前からの天気予報では,今日,明日の天気が悪い.私見だが,今回のように危険が伴う岩登りコースは,悪天候が予想される場合,主宰者は,勇気を持って中止すべきである.中止にともなって費用がともなうのであれば,保険を掛けておくべきだと強く思う.
 実は,天気予報を見て,事前にキャンセルしようと思ったが,あいにく連休中で,主催会社の電話には誰も出ない.さらに,添乗員の携帯電話に掛けても,電源が入っていないとかで,全く不通のままである.このまま不参加にすると,他の参加者にも迷惑が掛かる.
 散々迷った末に,とにかく集合場所へは行くことにしよう.しかし,折角,費用と時間を掛けるのなら,秩父市内を観光しようと思い立つ.

■西武池袋線で西武秩父へ
 大船から湘南新宿ライン,西武池袋線特急を乗り継いで,西武秩父駅を目指す.
 余談だが,私は現役時代,もう10数年も前,飯能にある某大学の非常勤講師を,2年ほどの間,していたことがある.
 私が通勤していた頃に比較すると,路線の一部は高架になっているし,沿線の宅地化も大分進んでいる.大学の建物が見えてくる.よくもまあ,こんな遠くまで,通ったものだ.
 11時48分,無事,西武秩父駅に到着する.
 駅前に降り立つ.右手に大きな山が聳えている.武甲山(標高1,304m)である.広場裏手の駐車場に入り込んで,武甲山の勇姿をカメラに収める.

                  <西武秩父駅から見た武甲山>

■仲見世通りで昼食
 取りあえずは,駅前の仲見世通りをぶらついて見る.大きな屋根の下に,沢山のお店が軒を連ねている.飲食店もある.どこからともなく,お茶の香りが漂ってくる.土地勘がない私は,とりあえず観光案内所を訪れて,チラシやパンフレットをかき集める.そして,仲見世通りの飲食店の中で一番安い店に入って,昼食を摂る.
 お腹は空いているが,自分の年齢を考慮して,あまりはいカロリーなものは避けたい.本当は秩父ならではの美味しい料理があるんだろうが,探すのも面倒くさい.適当にナントカセットというあり合わせのメニューで済ませる.
 12時35分に食事を終えて,お店を出る.まずは,お花畑駅まで行って,三峰口行電車の時刻表を調べようと思う.
 
       <秩父仲見世通り>                  <昼食>

 仲見世を端まで歩く.そこから道なりに左折,そして右折,自動車道に突き当たる.私にとって,この辺りは,始めてきた所である.ここで.いきなり案内標識が途絶えてしまうので,一体,お花畑駅とやらが,どっちにあるのか分からなくて,少々戸惑う.
 「まあ,いいや・・・大きな建物の方へ行ってみよう・・・」
と心の中で決める.自動車道を横切って,少し登り坂になっている右手の道を辿る.すると,直ぐに広い広場に面した大きな建物の前に出る.秩父市役所である.ここで,やっと自分が間違った所に来ていることに気が付く.
 坂を下って,12時41分にお花畑駅に到着する.駅は沢山の観光客で賑わっている.早速,三峰口行電車の時刻表を調べる.ついでに,自動販売機で三峰口までの乗車券も購入する.

■お花畑駅を出発
 さて,どこを見物しようかと迷う.
 先ほど,観光案内所で貰った沢山の資料を拾い読みする.その結果,西武鉄道発行の『初めての巡礼旅虎の巻』に出ている地図を頼りにお花畑駅周辺の札所を幾つか廻ってみることにする.
 
        <お花畑駅>                   <慈眼寺>

■第13番札所旗下山慈眼寺
 最初に,お花畑駅の直ぐ近くにある第13番札所の旗下山慈眼寺を訪れる(12時48分).立派だが,こぢんまりとした本堂が建っている.数名の参拝客が境内を散策している.静かで落ち着いたただ住まいに,心の中で「良いお寺だな」と思いながら,参拝する.
 境内の片隅に「市指定史跡第十二札所旗下山慈眼寺」と書いた説明板が立っている.
 12時50分,慈眼寺を出る.暫くの間,山門の前の自動車道を西北西に歩き続ける.そして国道299号線との交差点を右折する.東京電力社屋の前で左折して,道幅が狭い道に入る.交差点の側に,すり減った石の標識と秩父童子の彫像が安置されている.近くに建っている案内板によると,この場所が秩父の道路原票になっている所のようである.

今宮神社
 東京電力の四つ角を左折して,細い路地を西北西に進む.すると進行方向右手に,沢山の木々に囲まれた神社が見えてくる.今宮神社である.私は何の気もなしに神社の境内に入り込む(12時55分).
 池に掛かる橋を渡って境内に入る.境内入口には,赤い布に白い字で八大龍王と染め抜いた登り旗が沢山並べて立ててある.その前の砂利道を進んで境内に入る.境内はそれ程広くはないが大きな木々に囲まれて静寂な雰囲気を醸し出している.
 左手には大きな欅の木が聳えている.本殿はどこかなと思いながら辺りを見回す.すると,どこからともなく,初老の女性が現れる.眉毛を剃り落とした後に,グイッ~とへの時の眉毛を書いている.私に,今宮神社のパンフレットを手渡しながら,
 「巡礼されているんですか・・・?」
と尋ねる.
 中高年の女性が苦手な私は,ドギマギしながら,
 「いえ・・あの・・その,,,,取りあえず,今日は様子を見に来ただけです.気に入ったら,また,正式に巡礼旅に参ります・・・」
と出任せで答える.どうやら今宮神社の方のようである.
 「そうですか.それでは,また多数お誘いの上,是非,来てください」
と言う.今宮神社はとても由緒のあるお社で,秩父札所には入っていないが,巡礼の最初,または最後に必ず立ち寄る要所だと説明する.
 
  <秩父町道路原標:東京電力ビルの側にある>                   <今宮神社の参道>

 ここには,水を司る神,八大龍王が祀られていて,毎年4月4日には分水祭(みくまりさい)が執り行われる・・・そして,12月3日には,稲の収穫を感謝して,お水を武甲山(「お山」という)にお返しをするお祭りがあるという.
 能弁な女将は,なかなか私を解放してくれない.細々とした説明をしてくれるのは嬉しいが,予備知識のない私の頭には,なかなか入らない.私が辟易としながら,説明を聞いている間にも,参拝客は1人も現れない.

                 <欅の大木:今宮神社の境内>

■第14番札所今宮坊
 13時10分,漸く開放された私は,今宮神社を後にする.そのまま,今来た道を西北西に歩き続ける.辺りは閑散としていて,街を往来する人影も疎らになる.
 13時13分,第14番札所今宮坊(観音堂)に到着する.住宅地に囲まれ,ひっそりとお堂が建っている.数名の参拝客が拝んだり見物したりしている.白装束を身にまとった老人の夫婦が,お堂の前に立って合掌しながら,般若心経を早口で唱えている.私はこの老人達の邪魔をしないように,境内の片隅で待機する.
 老夫妻は読経が終わると,近くの駐車場に戻って,自家用車に乗り込む.そして,サッサとどこかへ向かって走り出す.この余りの手際よさに,何か幻滅したような妙な気分になる.

         <今宮坊>                     <爪龍寺>

■第15番札所五葉山少林寺のシャクヤク
 私も直ぐに今宮坊を後にする.駐車場脇の路地を北北東に進む.途中のお店で,素晴らしい着物が展示されているのを見掛ける.ため息が出るぐらい美しい.
 13時19分,畠中山爪龍寺の前を通過する.ここは札所ではないので,訪れる参拝客は居ないようだが,参道の奥に,立派な本堂が見えている.
 参道入口近くに庚申塔が立っている.
 内田病院の角を右折して,今度は東北東に向かう.暫くの間,真っ直ぐに歩き続ける.そして,再び,国道299号線を渡る.渡って少し右手の路地を,さらに東北東に進む.やがて装飾煉瓦で舗装された秩父神社の参道に出る.さすがに,ここまで来ると,沢山の観光客で賑わっている.参道を秩父神社の方へ少し進み,右折して,狭い道に入る.この狭い道が,第15番札所五葉山少林寺への参道である.かなりの観光客が,この路地に気が付かないで通過していく.

                <街角で見掛けた素晴らしい着物>

 路地の行き止まりにある秩父鉄道の踏切を越えて,勾配がきつい数十段の石段を登り詰める.そして,五葉山少林寺の境内に到着する.
 ここは,秩父神社に近いためか,結構沢山の観光客が訪れている.境内には,今が見頃の赤,白のシャクヤクが,沢山咲いている.花に疎い私にはボタンとシャクヤクの区別が,あまりハッキリとは分からないが,花の茎がスッキリと上に立っていて,その先に見事な花が咲いている姿が,「立てばシャクヤク,座ればボタン,歩く姿はユリの花」を彷彿とさせるので,ここでは,一応,シャクヤクとしておこう.合っているか間違っているか,今度,ジャイアンさんにお目に掛かったときにでも確かめることにしよう.まあ,どちらにしても,直径が優に30センチほどもあろうかと思われる見事な花である.

                       <少林寺>

 
                   <少林寺のシャクヤク>

■秩父神社
 急な階段を降りて,再び,秩父神社参道に戻る.相変わらず沢山の観光客が往来している.私も観光客の波に乗って,参道を北北東の方向に歩く.
 13時37分,秩父神社に到着する.広い境内を持つ立派な神社である.参道入口に,石造りの大きな鳥居が建っている.境内には沢山の参拝客が屯している.敷石を敷き詰めた広い参道を進む.
 境内を一回りした後,13時42分に秩父神社の外に出る.

         <秩父神社>                     <常楽寺>

■第11番札所南石山常楽寺
 さて,どこを廻ろうかと迷う.もう余り時間がないが,せめて,後,1箇所は廻りたいと思う.そこで,ここから東南東約1キロメートル余りのところにある第11番札所常楽寺を訪れることにする.
 歩行速度を速めて,広い自動車道を歩く.自動車の音がうるさい.少し下り坂である.途中のコンビニに立ち寄って,デジカメ用の乾電池を購入する.辺りは郊外風の長閑な風情になる.やがて遠くに寺らしい建物が見え始める.
 13時55分,バス停五方の辻に到着する.ここから,ほんの少し坂を登ると第11番札所南石山常楽寺の境内である.参道には白地に赤い文字で「奉納正一位上文宮稲荷神社」と染め抜いた旗が何本もはためいている.奉納金は1本5,000円位かなと要らぬ邪推をする.
 傾斜地に立てられた境内は狭い.後に山を背負った本堂は,小振りだが威風堂々の風情がある.数名の参拝客が参拝している.
 境内の片隅に,赤い鳥居が沢山並んでいる道が続いている.道の入口に「聖地公園・札所三番寺」と書いた杭が立っている.時間があれば,是非,子の路を辿ってみたいと思うが,もう時間がない.

■お花畑に戻る
 14時丁度に常楽寺を後にする.地図とコンパスを頼りに,細い舗装道路を西南西の方向に歩く.行く手の左手(南側)には,木で覆われ,こんもりとした丘陵が見えている.地図を見ると,この丘はどうやら羊山公園らしい.ここも,是非,訪れてみたいが,今日は時間がない.
 やがて,市街地に入る.前方に一段と大きな建物が見えてくる.市役所である.ここまで来れば,地図やコンパスは不要である.これらをリュックに収めて,歩き続ける.そして,14時12分,無事,お花畑に戻る.

[ラップタイム]

11:50  西武秩父歩き出し
12:10  仲見世食堂(12:35まで昼食)
12:41  お花畑駅
12:48  旗下山慈眼寺(13番札所)(12:50まで参拝)
12:55  今宮神社(13:08まで参拝)
13:14  今宮観音堂(第14番札所)
13:19  畠中山爪龍寺
13:29  五葉山少林寺(第15番札所)(13:33まで参拝)
13:37  秩父神社(13:42まで参拝)
13:55  南石山常楽寺(第11番札所)(14:00まで参拝)
14:12  お花畑 着

[散策データ]

■水平歩行距離
    4.2km
■登攀下降高度    38m
■歩行時間(休憩時間を含む)
  西武秩父発    11:50
  お花畑 着    14:12
  (所要時間) 2時間22分(2.37h)
 歩行速度   4.2km/2.37h=1.77km/h
                         (おわり)


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