<万休院公園から甲斐駒ヶ岳を望む>
歩いて巡る甲州道中四十四次(第7回);第3日目(4);万休院;第3日目の纏め
(五十三次洛遊会)
2013年11月16日(土)~18日(月)
第2日目;2013年11月18日(月) 晴 (つづき)
<ルート地図>
※再掲
<大武川>
■大武橋を渡る
11時45分,私たちは大武川に架かる国道20号線の大武橋を渡る.かなり長い橋である.橋を渡り終えて下山吹に入る.
11時52分,バス停下三吹で国道20号線から左折して旧甲州街道を西へ向けて歩く.
<大武橋を渡る>
■火の見ヤグラと道祖神
11時53分,火の見ヤグラに到着する.
火の見ヤグラの足許には道祖神,常夜灯が立っている.
<火の見ヤグラ> <道祖神,常夜灯など>
■石塔群
11時59分,石塔群がある場所に到着する.資料1には庚申塔寺として紹介されているところに居るつもりだが,果たしてここが庚申塔寺かどうかは良く分からない.ここには5基の石塔が並んでいる.
石塔の周りの草は綺麗に刈られていて,管理が行き届いているのが分かる.
この辺りから先の道路は,現在工事中で通ることができない.今回の旅の終点は,工事中の道をもう少し先へ進んだところにある万休院にするつもりだったが,とにかくここで左折して,万休院の山裾沿いに入って見る.
<石塔群>
<万休院下の公園>
■万休院の舞鶴マツと庭園
資料1によると,万休院は馬場信春の子馬場民部少輔が開基した寺,馬場信春は武田四名臣の一人だという.境内に樹齢400年の舞鶴松,赤松の巨木などがある.
資料3には,「山梨県北杜市武川町三吹2915。樹齢は約450年と伝わる。枝の上に枝を重ねた樹形が美しく、ツルが羽を広げた姿によく似ていることからその名が付いた。樹高9メートル、根回り4メートル、枝分かれし、左右に広がる総枝回りは74メートル。全体が約370本もの支柱で支えられている。全国でもまれにみるアカマツの名木。国天然記念物。」と紹介されている.
今回は,時間が押しているので万休院の見学は省略して次回に譲るが,数年前にここを訪れたときの写真を引用しておこう.
<万休院の舞鶴マツ説明板:前回訪問の時撮影したもの>
<万休院庭園;前回訪問の折りに撮影したもの>
■公園の吾妻屋が終点
今回の交渉道中の旅第7回3日目の旅は,万休院下の公園が終点である.公園の中程にある東屋付近でまずは休憩を取る.万休院はこの写真で左手の山の上に位置している.
広々とした公園である.それに上天気.何とも言えない心地よさである.
<吾妻屋で休憩>
■日向ぼっこをしながら昼食
私たちは,ここで三々五々集まって昼食を摂る.
私も先ほど立ち寄ったコンビニで購入した弁当を広げる.298円也の格安弁当である.ビンボー人の私には格好の食事である.暖かい日射しの元に美味しく頂く.
<私の昼食>
<第7回の打ち上げ式>
■甲斐駒ヶ岳をバックに記念写真
昼食が終わったところで,第7回の2泊3日の全行程を終わりにする.
甲斐駒ヶ岳が良く見えているので,これをバックに記念の集合写真を撮る.
“ご参加の皆さん…ご苦労様でした”
ということだが,カメラのシャッターを押している私は,この写真には写っていない.
ただシャッター係を交替して私が入った写真も撮影してあるので,パソコンを使って写真を合成すれば良いのだが…正直,面倒だ.
<甲斐駒ヶ岳をバックに集合写真>
■全員で万歳
第7回の旅も無事終わった.
リーダーから締めくくりに挨拶がある.そして,旅が無事終わったことを祝して,全員で万歳! 今回の旅も,一人の落伍者を出さずに無事終わった.良かった,本当に良かったである.
第8回目の旅は,2014年4月の予定である.
<旅は万歳で締めくくり>
<電車を乗り継いで無事帰宅>
■タクシーで日野春駅へ
リーダーが数台のタクシーを呼んでくれる.
中央本線日野春駅が最寄りの駅である.そこまでタクシーに分乗しての移動である.ただ,何と言っても人口希薄な土地柄である.そう簡単に4台ものタクシーは一度に集まらない.
長幼の序とやらに背中を押されて,私は図らずも1台目のタクシーに乗せて頂く.
12時45分,私が乗車したタクシーは,万休院下の公園から発車する.釜無川の断崖を登るジグザグ道が連続する.タクシーが急カーブを曲がる度に,右へ左へと振り回される.
12時52分,タクシーは日野春駅に到着する.
日野春駅はこぢんまりとした駅である.電車の本数は1時間に1~2本.特急電車は停まらない.直近の上り電車の発車時刻は13時23分.待ち時間が大分ある.
改札口からホームに入る,ホームのベンチに座って日向ぼっこを楽しむ.そうこうしている内に,全員が揃う.
ここからは自由行動である.中には下り電車に乗る方も居られる.
同じ上り電車に乗るにしても,韮崎から特急電車に乗り換える人,甲府から特急電車に乗り換える人,そのまま普通電車で高雄まで行く人,さまざまである.
<日野春駅>
■帰りの電車は一人旅
12時23分発普通電車に乗車する.
電車は結構混雑している.座席には座れたが,殆どがバラバラになる.皆さんとお別れして1人で座ると,何となくホッとした気分になることも事実である.勿論,仲間と一緒に旅をするのは楽しいし張り合いもあるが,その反面,一人になったときの開放感も,これまた旅の醍醐味である.
私は一人になった身軽さで心がウキウキ,解放された気分になる.
13時47分,甲府駅に到着する.私は,14時09分発スーパーあずだ18号に乗り換える.勿論自由席である.電車は空いている.窓側の席に座る.車窓からゆっくり外の景色を眺めながらの旅である.これこそ旅の醍醐味.ぼんやりと車窓を楽しむ…私にとっては何とも贅沢な時間である.
15時04分,八王子に到着する.
八王子は徐行客が多い駅である.喧噪の中,浜線の電車に乗り換える.ラッキーなことに乗り合わせたのが快速電車である.これで東神奈川での乗換はなしになる.
16時02分,浜駅に到着する.このまま終点の大船まで乗っていても良いなと一瞬思ったが,沢山の乗客が浜駅で降りたので,ついつい付和雷同で私も下車してしまう.
浜駅から東海道本線に乗り換えて,17時前に無事帰宅する.
<日野春駅で普通電車に乗車する>
■大団円
こうして2泊3日の第7回甲州道中の旅は無事終わった.古い言葉で言えば大団円である.
私事になるが…
つい先日,ふとしたことから怪我をしてしまった家内を家に置いたまま3日間留守にしてしまった.自宅の近くに長女一家が住んでいるとはいえ,正直なところ,旅行中も家内の病状が気になって仕方がなかった,もし,私一人の旅行なら,当然,旅行は止めていただろう,でも,今回はグループ旅行だったので,そうもいかない.正直に言えば,私一人ぐらい居なくても,グループ活動には大した影響はないだろうが,私の場合,どうもその辺り身の処し方に,戦前の教育の残渣が色濃く残っているように思える.滅私奉公ではないが.多感な頃に受けた教育の影響はどうにもならない.ついつい自分の家庭のことは二の次にしがちである.
とはいえ,自宅へ戻って,正直なところ,実にホッとする.
とりあえずは,何時ものように風呂を沸かして,ゆっくり…といっても15分程度だが,風呂に入る.何時も烏の行水みたいな風呂の入り方をしている私にとって,15分も風呂場にいるなって大変なことである.
“さて,これから旅行記を纏めるのが大変だな…でも,12月中旬までには纏まるだろうな…”
と風呂の中で皮算用する.
…………………………………………………………………………
今日は,もう2014年1月14日である.旅を終えて,早2ヶ月を経過しようとしている.やっと今日で最終原稿を書き上げる.画き揚げるのに予想以上に日時を費やしてしまった.でも,まあ,書く速度はこんなものかと,今は達観している.
“何て言ったって年なんだから…仕方ないさ”
でも,“年だがら仕方がない”っていう言葉は,自分でも口にしながら,本当にイヤな言葉だなあと思う.
次回の“歩いて巡る甲州道中四十四宿”第8回目は,4月に開催する予定である.次回も2泊3日の日程で,上がりの諏訪神社に到着する筈である.
今はもう1月中旬である.2月早々から,第8回の旅の資料作りを始めなければ間に合わない.まだ1月中旬だというのに,私はもう焦り始めている.
<ラップタイム>
7:25 ホテルルートインコート韮崎歩き出し
7:40 白旗神社
7:57 秋葉神社
8:01 水難供養塔
8:19 神明社
8:56 小桐橋渡る
9:03 徳島堰
9:04 雨宮神社
9:10 八幡神社
9:40 円井逆断層標識
10:12 かかしの里オブジェ
10:34 妙浄寺(10:38まで参拝)
10:53 児童公園
10:56 セブンイレブン(11:06まで休憩)
11:08 小武川橋
11:17 黒沢橋
11:20 一里塚
11:25 武川町農産物センター
11:30 題目塚
11:32 花坂勘三郎先生碑
11:44 大武橋
12:06 万休院下の公園(昼食)
12:37 万休院下の公園で解散
[歩行記録]
■水平歩行距離 10.6km
■累積登攀高度 174m
■累積下降高度 76m
■所要時間(休憩時間込み)
ホテルルートインコート韮崎発 7:25
万休院下公園着 12:37
(所要時間) 5時間12分(5.20h)
水平歩行速度 10.6km/5.20h=2.03km/h
[参考文献]
資料1;完全踏査街道マップシリーズ「ちゃんと歩ける甲州道中四拾四次」五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1998,『今昔三道中独案内 日光・奥州・甲州』日本交通公社
資料3;http://www.minamialps-net.jp/data/article/742.html
(つづく)
「甲州道中」の前回の記事
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「甲州道中」の索引
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