<花立山をご常連が下る>
久々の富士山それに大勢の登山客で賑わう丹沢;塔ノ岳(今年21回目)
(大勢のご常連と一緒に登る)
2012年5月5日(土) 快晴
■今日は天気が良いぞ
折角のゴールデンウイークも,毎日雨ばかり.特に一昨日から昨日に掛けて,低気圧が日本列島を南から北へ駆け抜けた.そのため去年の大震災で甚大な被害があった東北地方にも無情な豪雨が降り続いた.一方,北アルプスの白馬岳,爺ヶ岳,涸沢岳でも,多数の遭難者が出たとことである.慚愧に堪えない.こんなニュースばかり見聞きしていると,実にやり切れない気分になる.
被害に遭遇された方々に比較すれば,私の悩み事など,正にごまめの歯ぎしりに過ぎないが,この所,私は私なりに憂鬱である・・・というのも,ゴールデンウィークの始めに,我が家に押し寄せていた孫達の誰かから風邪をうつされてしまい,4月30日から昨日まで喉が痛いやら,頭痛がするやら,ゴホンゴホンと咳が出るやらで,もう散々である.最も寝込んでしまうほどではないが・・・・
そんな憂鬱な毎日が続いたが,今日はどうやら風邪も治まったし,天気も今日だけ晴で,明日からまた崩れるという.ならば,塔ノ岳に登るのは今日しかない.
私は,今朝も何時も通り早朝3時頃起床する.そして,ブログの記事をサッサとまとめて,3時半頃,ブログに登録し,1人だけで朝食を済ませてから,5時10分に家を出る.
もう,今は5月.5時ちょっと過ぎだというのに,辺りはすっかり明るくなっている.前回,塔ノ岳に登ったのは,先週の土曜日である.そのときは随分と蒸し暑かったが,今日は気温は高いものの,湿度が低く爽やかである.
■車窓から富士山と矢倉岳を望む
今日は祝日.小田急電車は休日ダイヤである.したがって,小田原駅で駆けっこをしなくても,余裕を持って乗り換えることができる.これは私にとって,とても有り難いことである.上りの小田急電車は,いつもガラ空き.もっとも新松田でドッと乗客が乗ってくるが・・・
車窓から外を眺める.快晴.
新松田の手前で,山裾まで雪で真っ白な富士山と矢倉岳が良く見えている.今日は富士山の風景が堪能できそうだなと期待する.
<小田急線車窓から富士山と矢倉岳を眺める>
■見晴階段とエビネ
渋沢で大倉行1番バスに乗車する.私がバス乗り場に到着したとき,バスはもう超満員になっている.やっと,乗り込んだところで,後の人はもう乗り切れなくなる.
のるをを諦めた人たちが列を作っている.その列の中に韋駄天のTさん,K大Nさん,K井さん,F田さんなどのご常連も沢山居られる.もっとも,私が乗車したバスと,ほぼ同じ時間に発車する臨時バスが出たので,大倉には,2台のバスがほぼ同じ時間に到着する.
結局,大倉バス停では,韋駄天のTさん,三角髭のTさん,U村さん,K井さん,K大Nさん,ホッシーさん,マドンナさん,F田さん,N村さんなど,お馴染みの顔ぶれが揃っている.こうして,ご常連と会うのが,何よりの楽しみなのである.
例によって大方のご常連は,ソソクサと塔ノ岳に向けて,歩き出す.私は,皆さんより6~7分遅れて,K大Nさんと一緒に,7時08分,大倉から歩き出す.今日のK大Nさんは,重たいゴロー製の靴を履いている.
「おや,今日はゴローですね・・」
「そう,ゴローは重たいけど,自分の足に合わせて作っているので,下山してからの疲れが違いますね」
「そうですか,やっぱりゴローは良いですね・・・」
「ところで,足底板,今日も使っているんですか?」
「もちろん,とても調子が良いですよ.踵の痛みもすっかりなくなりましたよ」
ゆっくりノンビリペースで,7時45分,雑事場ノ平に到着する.
この辺りまで登ると,自分の体調が何となく分かってくる.
ここでK大Nさんにお断りして,私は歩行速度を上げて,先に行かせてもらう.
7時47分,見晴茶屋を通過して,いよいよ見晴階段に差し掛かる.すぐ前にホッシーさんとF田さんの後ろ姿が見えている.
階段の中程まで来たときに,少し前を歩いていたU村さんとF田さんが,
「エビネが咲いている・・・」
と言う.
なるほど,階段脇の金網の向こうに,エビネが数輪咲いている.金網の編み目にデジカメを差し込んで写真を撮ろうとするが中々上手くいかない.
<見晴階段を登る>
■堀山の尾根
一本松を過ぎた頃,三角髭のTさん,K井さんの後ろ姿が見え出す.私もこの集団に合流する.そして,雑談をしながら,ユックリペースで歩き続ける.
私は三角髭のTさんに,
「何時,(塔ノ岳登頂)1700回になるんですか?」
と伺う.すると,
「実は,4月30日が1700回目でした・・・」
「ありゃ~・・・そうでしたか.1700回記念の横断幕を作ろうと思っていたんですが・・・」
「実は,私はシャイなんで・・・1人でお祝いの登山をしましたよ・・」
とのこと.
8時18分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してからの所要時間は1時間10分.まあ,途中で道草をしているので,こんなものかなと自己評価する.
<一本松を過ぎたところでご常連に合流する>
■堀山の尾根
やがて堀山の尾根道になる.今日は富士山がとても良く見えている.もちろん,ここで定番の写真を撮る.ただ,例によって,どうも青空の色がへんてこりんにしか撮れない.
「このボロカメラめ・・・!」
と心の中で言ってはみたものの,要するに私のカメラ術が未熟なのだ.未熟なのは分かってはいるが,どうも良く撮れないのがしゃくである.
<堀山の尾根からの富士山>
■ご常連のKシゲさん
8時36分,堀山の家に到着する.今日は20℃と気温が高い.
汗をかきたくない私は,
「ここからは,ユックリ登りますので,どうぞ先に行って下さい・・」
と三角髭のTさん達に先頭を譲る.皆さん,ちょっと怪訝な顔をされて,私の先に建つ.たちまちの内に,Tさん達との距離が広がっていく.
私は,内心では,だんだんと間隔広がるのが残念に思っているが,こうしないと,私ごときロートルは,登山を長続きさせられない.このことを自分自身に言い聞かせ,はやる心をジッと押さえる.
何時の間にか私はマドンナさんと一緒に登っている.マドンナさんに,
「どうぞ先へ行って下さい・・」
「いえいえ,今日はユックリ登ります.今日は丹沢山まで行ってみたいなと思ってます.未だ先が長いのでユックリ登ります」
とのこと.丹沢山往復と簡単におっしゃるマドンナさんはやっぱり凄い.
やがて,長い階段道になる.
「戸沢分岐の手前が,いつも苦しいんです・・」
と愚痴を言いながら,だらしない格好で,下を向いたまま,エッチラホッチラと登り続ける.
突然,下山してくる人に,握手される.
ビックリして見上げると,ご常連のKシゲさんがニコニコしている.
「やあ,やあ,登ってきましたね.今日は爽やかで良いですね・・・」
と何時ものように,明るい声で話しかけていただく.
一寸立ち止まって,Kシゲさん,マドンナさんと3人で雑談する.
「こういうの実に良いな・・」
と私は内心で思っている.
<Kシゲさんとすれ違う>
■萱場平
8時57分,萱場平を通過する.もうすっかり夏の風景である.相変わらずマドンナさんと一緒である.
ベンチで,若い男性が休憩を取っている.
「向かい側のベンチで,ネコのSさんと良く会ったな・・・」
と私は数年前のことを思い出す.それにしても,Sさん,どうしたんだろう?
<萱場平>
■後7分坂
やがて後7分坂に到着する.今日は気温が高いので,7分なんて無理を言わずに8~9分の時間を掛けて登ろうと思う.
速度を落として登っている内に,マドンナさんとの距離が少しずつ開いていく.
もう少しで花立山荘に到着する頃,後ろから,どなたかが,いきなり声を掛けてくる.ジャイアンさんである.相変わらず汗ビッショリになってはいるものの高速である.
「やあ,元気そうですね,随分速いですね・・・」
とジャイアンさんが私に言う.
私は元気でもないが,元気そうですねと言われるとまんざらでもない.ジャイアンさんはたちまちの内に私を追い越していく.
<マドンナさんとの距離が開き,ジャイアンさんに追い越される>
■花立山荘
遅ればせながら,9時22分に花立山荘に到着する.大倉を歩き出してから,2時間14分.遅いぞ! でも,まあ,仕方がないな.数年前なら,そろそろ山頂近くを登っている時間だ!
「情けないよ・・・実に!」
私は一人で悔しがる.
山荘前の広場は沢山の登山客で賑わっている.富士山も相変わらず良く見えている.
<花立山荘>
<すぐ前をマドンナさんとジャイアンさんが歩いている>
■花立山
花立山荘から花立山までが結構シンドイ.
観念して,ユックリと登るしかない.数人の若者に追い抜かれる.
もうすぐ花立山に辿り着く頃,下ってくるN村さんとすれ違う.相変わらずの韋駄天振りである.
「(FHさんは)お元気そうですね・・」
と私に言う.汗をかかずに登っているので,元気そうに見えるのかもしれない.
相変わらず富士山が良く見えている.ここまで来れば,塔ノ岳山頂まではあと僅か.私は写真を撮りながら,ユックリと登り続ける.
そうこうしている内に,マドンナさんの後ろ姿が見えなくなる.
<花立山付近から富士山を望む>
■金冷シでマコさんとすれ違う
写真を撮りながら,9時35分に金冷シに到着する.
ここで下山してくるマコさまにバッタリ.
マコさんは,某パソコンSNSの私のページに,ときどきコメントを頂戴する女流超韋駄天さんである.
「やあ,暫く振りです・・・」
で,2~3分立ち止まって雑談.
<金冷シでマコさんとバッタリ>
■三角髭のTさん
塔ノ岳山頂近くの階段で下山してくる三角髭のTさんとすれ違う.
堀山の家までご一緒したのに,もうこれだけの時間差が付いている.
「息子が,(FHの)ブログを見たと言っていましたよ・・」
と三角髭のTさんが言う.
「じゃあ・・今回も写真を撮らせて下さい・・・」
でパチリ.相変わらずお元気そうである.
<相変わらず健脚のTさん>
■塔ノ岳山頂
ノソノソと道草歩きをしていると,何時の間にかF田女史に追い付かれる.
9時53分,F田女史と一緒に塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間45分.今日は暑かったので,まあこんな時間でもカンベンしておこう.
山頂には登山客が一杯である.
私が山頂から四方の写真を撮っていると,韋駄天のTさん,ジャイアンさん,F田さんが立ち話をしている.折角のチャンスなので,富士山をバックにお三方の写真を撮らせて頂く.
<富士山をバックにご常連の写真を撮る>
<山頂は登山客で一杯>
■尊仏山荘
F田さんと前後して尊仏山荘に入る.
山荘の入口で,久々にご常連のH女史にバッタリ.早速,ブログ用のスナップ写真を撮らせて貰う.
今日の小屋番はW林さん他.ネコのミー君の姿はない.
「ミー君元気かな・・・?」
と思いながらも,皆さん忙しそうなので,ネコのことは言いそびれる.途端に「シュレディンガーのネコ」という素粒子の世界の面白い思考方法を連想するが,理科系の方以外には興味がないことだろう.だから,ここでは省略.とにかくミー君が元気かどうかは,私がこの目で確かめたときに,ハッキリと決まるということ.
客室にはU村さん,F田さん,それに韋駄天のF田さん(男性),K井さんなど多士済々.
皆さん南アルプスのことを話題にしている.
そうこうしている内に.雑事場ノ平までご一緒したK大Nさんが到着する.
<尊仏山荘前のH女史>
■数珠つなぎの登山客とすれ違いながら下山
尊仏山荘で思わず長居をしてしまった.
10時36分,尊仏山荘を出発して下山開始.私が山荘で休憩を取っている間に,山頂の登山客は何倍にも増えている.
山頂直下で,登ってくるホッシーさんとすれ違う.
金冷シ付近で,ツツドリの啼き声を聞く.春だ!
次から次へと数珠つなぎに登ってくる登山者とすれ違いながら,ごくユックリトしたペースで下り続ける.こんな天気が良い日に,何も急いで下山する必要はないよと,絶えず自分に言い聞かせる.
11時04分,花立山荘を通過する.山荘前は溢れるほどの登山者で賑わっている.上りの登山客は数珠つなぎになっている.
■花立山荘付近の桜は見頃
花立山から後7分坂付近の桜は.今,正に見頃である.足を止めて,写真を撮りまくる.帰宅する時間が多少遅くなってもいいやと思い始める.
<花立山付近の桜>
<後7分坂の途中の桜>
■気持ちの良い一日だった
下りは,ノンビリ一人旅.
切れ目なしに絶えず登ってくる登山客とすれ違いながら,こんなに気持ちの良い日なら,何も急いで帰らなくても良いな.何時のバスでも構わないと思いながら歩き続ける.途中,何人もの方々に追い抜かれる.
12時45分,観音茶屋に到着する.目ざとく私を見付けた茶屋に女将が,私に,
「お帰りなさい・・・・ついさっきまで,韋駄天のTさんが居られましたよ・・」
と言う.
「そうでしたか・・・じゃあ 申し訳ありませんが,今日はこのまま失礼します・・」
で下山し続ける.
13時丁度に登山口を通過する.今からなら13時08分のバスに重文に間に合う.私は少し早足に切り替える.前方にノンビリ歩いている.男女お二人が居る.近付くと,ジャイアンさんと,H女史.暫く雑談.
ジャイアンさんから,
「8分のバスに乗られるんでしたら,未だ間に合いますよ・・」
と促される.
「成り行きに任せますよ・・」
とは言ったものの,もうすぐ大倉.間に合いそうなので,ギリギリになって急ぐ.
12時08分のバスは,結構混雑していて,満席.でも朝のバスのようにギュウギュウ詰めではない.これなら御の字だ.
飛び乗ると,目の前の席に,韋駄天のTさんと,以前,数回お会いしたことのある女性が座っている.Tさんから女性のお名前を教えて頂くが,伺った途端に忘れてしまう,困ったものだ.
渋沢駅と小田原駅の電車の接続が良かったために,15時前に楽々と帰宅する.
近くに住んでいる孫娘が来ている.
こうして,今日も,ハッピーな一日を過ごすことができた.
<ラップタイム>
7:08 大倉歩き出し
7:30 観音茶屋
7:47 見晴茶屋
8:18 駒止茶屋
8:35 堀山の家
9:22 花立山荘
9:35 金冷シ
9:53 塔ノ岳山頂着
10:36 〃 発
10:49 金冷シ
11:04 花立山荘
11:41 堀山の家
12:01 駒止茶屋
12:29 見晴茶屋
12:45 観音茶屋
13:04 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間(雑談時間を含む)
大倉 発 7:08
塔ノ岳 着 9:53
(所要時間) 2時間45分(2.75h)
水平歩行速度 7.0km/2.75h=2.55km/h
登攀速度 1269m/2.55h=497.6m/h
■下降所要時間(雑談時間を含む)
塔ノ岳 発 10:36
大倉 着 13:04
(所要時間) 2時間28分(2.47h)
水平歩行速度 7.0km/2.47h=2.83km/h
下降速度 1269m/2.47h=513.8m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4def65ba167e93cafa63717a84cd03a5
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0a9bc837f8a1c5e7a3032562daec5b71
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