<眼下がトレッキング終点のカシャパンパだ>
アンデス・ブランカ山脈紀行;第8日目(2);トレッキング4日目;
カシャパンパ
(アルパインツアー)
2016年9月6日(火)~16日(金)
第8日目;2016年9月13日(火) (つづき) 晴
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3fba617ec1449577f94355aaeb1f3810
<ルート地図>
■ヤマコラル→カシャパンパ(再掲)
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<もうすぐカシャパンパだ>
■立派な掲示板と休憩所
11時05分頃,何となく人里の気配が感じる場所に到着する.ここはちょっとした広場.広場の一隅に屋根付きの掲示板のようなものがある.
掲示板に近付いて見ると,
"Remenber; Register your return and sign the notebook with your suggestions. Enjoy your trip"
と書いてある.
私は戦時中育ちなので,敵性外国語である英語の教育は,ほとんどまともには受けていないが,それでも訳の分からないスペイン語(かな?)の掲示板ばかり見てきたので,少し分かる英文を見ると救われたような気分になる.
改めて,この英語を訳す必要はないと思うが,
「注意.貴方の下山時刻を申告し,貴方の行動予定を記録帳に署名をして下さい.旅をお楽しみ下さい」
というようなことが書いてある.
この掲示板から少しは馴れたところに,瓦屋根の立派な休憩所がある.ここでちょっとばかり立ち休憩を取る.
<立派な掲示板> <休憩所>
■緑豊かな山裾
立ち休憩を終えて,11時09分,休憩所から歩き出す.
すぐに前方の視界が開ける.目の前に緑豊かな斜面が向かって左から右に向かって続いている.斜面のあちらコチラに民家が見えている.柔らかい日光が降り注ぐ斜面は如何にも住み心地が良さそうである.
現地ガイドが,眼下を指さしながら,
「あそこがカシャパンパです」
と英語で説明する.
高所順応日を含めて約1週間の高所トレッキングもいよいよフィナーレを迎えようとしている.
<眼下にカシャパンパが見える>
■カシャパンパに到着
11時14分,カシャパンパの集落に到着する.
これまで山の中ばかり歩いていた私達の目には,電柱と電線があるカシャパンパがとても都会的な所のように感じられる.
電線だけでなく民家の庭先に自動車が停まっている.
”やっと文明の中に戻ったな…”
と感じる.
11時15分,集落入口にトレッキングルートの案内杭の前を通過する.そこには
RUTA DE TREKKING SANTA CRUZ
と書いてある.英語に似ているので何となく意味は分かる.
要するにここがサンタクルストレッキングコースの入口である.
…と,いうことは,私達のトレッキングも,この案内板の所でおわりと言うことになる.
<カシャパンパに到着> <トレッキングルートの終点>
<カシャパンパの広場>
■カシャパンパの広場に到着
トレッキングルート案内板を通過して集落の中を道なりに歩く.日干煉瓦大きな建物を通過すると,目の前に立木に囲まれた一角が見え始める.どうやら広場のようである.
11時16分,広場入口の粗末な塀の間を抜けて広場に入る.ここがどうやら本日の終点のようである.
<大きな家の向こうに広場が見える> <広場の入口>
■沢山の馬で賑やかな広場
広場に入る.広場の広さは1500~2000平方メートルほどもあるだろうか.沢山の馬が駐車(駐馬?)している.ここは物流の中心部のようである.駐馬場の片隅に休憩所か屋根付き駐馬場か良く分からない建物が建っている.広場を挟んで反対側にはレストラン兼売店のような建物が建っている.
<馬で賑やかな広場>
■野菜類の露店と郷土料理の炉
レストランの建物の前には露店が出展中である.イモや豆の他にチマキ風のものも於いてある.中身は一体何だろう.
露店の脇では,数人の男性が炉のようなものを作っている.数年前にペルーのブランカ山脈の一角にあるピスコ山(標高5,752メートル)に登ったときに,日本人のMIさんが経営するコップ山荘で,同じような炉で料理したペルー風の食事をしたことを思い出す.
そう言えばあのときお世話になった現地駐在のMIさんや現地の山岳ガイドKDさんのことを鮮明に思い出す.お二人とも数年前にワスカランで雪崩にあって遭難された.私にとっても悲しい思い出である.
<野菜の露天商> <郷土料理の炉>
<満ち足りた気分で昼食>
■まずは乾杯
11時45分頃から,広場の一角にあるレストランで昼食が始まる.
レストランという言葉から何となく想像するレストランとは,ここはちょっと違っている.要するに広場の一角に屋根のある場所があり,そこにテーブルが於いてあるだけで,広場からの出入りは自由である.
アルミ製の折りたたみテーブルに,簡単な折りたたみ椅子が何脚か並べてあるだけ.
これでも,トレッキング中の食事テントに比較すれば,格段に素晴らしい.
特に素晴らしいのが,テーブルクロスである.このテーブルクロスは,勿論,現地の方々の手編みである.とにかく素晴らしい.余談だが,参加者のお一人が,このテーブルクロスに魅せられて,この写真の同じようなテーブルクロスを買い上げたようである.
まずは,全員が無事にトレッキングを終了したことを祝して乾杯.
気分最高.
<まずは乾杯>
■飲み物,スープとアペタイザー
私は下戸なのでアルコール類のことは良く分からないが,下左の写真に写っているのが,多分,地ビールである(間違っているかもしれないが…).
乾杯に次いでスープである.私は食べ物と植物のことはサッパリだが,ジャガイモを粉々にして塩味を付けたような味で,舌にざらざら感が残るような感じのスープである.
前菜は右下の写真の通りで分かりやすい.
<地ビールとスープ> <アペタイザーのサラダ>
■メインディッシュ
メインディッシュは,各種の芋や豆を炉で蒸し焼きにしたもの.ペルーでは大ご馳走である.以前,ピスコ山に登ったときにも,全く同じもの食べたことを鮮明に覚えている.
下の写真は1人前の料理である.私には半分ぐらいの量でもうお腹いっぱいになってしまうが,素朴な味が,田舎育ちの私にはピッタリ合っているようである.
とはいえ,これだけ大量の炭水化物を毎食摂っていたら,デンプン太りになってしまうに違いない.そういえば,ペルーには太った人が多いなという印象を受ける.
<メインディッシュ>
■デザートと地域犬
仕上げはデザート.これはさすがに缶詰めの果物である.
12時45分頃,昼食を終える.
贅沢を言えば切りがないが,テント泊中の食事に比べたら比較にならないほど充実した昼食であった.
私達が食事をしている間,ヤマコラルから私達にずっと付いてきた地域犬が,私達のテーブルの下で居眠りをしている.
”この犬,また,ヤマコラルまで戻るんだろうか…”
犬を見ていると何だか不思議な感じになる.太古の昔,人と犬との関係は,こんな具合にお互いが近付いていったのかなと連想する.
<デザート> <私達に付き添ってきた地域犬>
<専用車に乗ってカシャパンパを出発>
■現地スタッフとお別れ
13時頃,ツアーガイドが私達全員を集める.そして,
「…何か不要なものがあったら提供して下さい…何でも良いですから,出して下さい」
と私達に物品の提供を求める.
一同,こんな下らないものを提供して良いのかしらと訝りながらも,トレッキング終了後湯様になったものを差し出す.
すると,現地旅行社のEMさんが,提供された物品に番号を付ける.どうやら抽選会をやるようである.提供された品物を抽選で4人の現地スタッフに分配するようである.
私も下らないガラクタ物を出してしまったが,何だか上から目線で分け与えているような感じがして気分が優れない.しかし,どんな下らないものでも,全員がにこやかに受け取ってくれる.これには,申し訳ないなという気分と,よかったなという気分がまぜこぜになったような気分を感じる.
”こんなこと,欧米でトレッキングしたときに,するだろうか?”
どうも優越感に浸っている自分の姿が透けて見えるような気がして.気分が優れない.
いずれにしても,現地スタッフの献身的なサポートのお陰で,私達も無事トレッキングを終えることができた.この場を借りて,深甚なる謝意を表することにしたい.
<お別れ会>
■専用車に乗ってカシャパンパを出発
13時09分,専用車に乗り込む.
13時13分,私達を乗せた専用車は,カシャパンパを出発する.これから,カラス,ユンカイ,カルワスを経由して,ワラスのアンディーノクラブホテルまで戻る予定である.
なお,アンディーノクラブホテルは第2日目に宿泊したホテルである.
<専用車に乗って一路ワラスへ>
(つづく)
つづきの記事
↓
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/53297c6b2f94cc2d3e2a29a983bc6493
「ブランカ山群トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac14bd1d44b99a378555e26864f76b7
「ブランカ山群トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9e3ba704d9bf4f7278473747420c4534
[参考資料]
ペルー周遊記(ピスコ山登頂);インデックス
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f78082280c7a6bb87b1810478b6786ea
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