中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉:台峰・矢戸池と鎌倉中央公園散策

2008年04月01日 16時51分44秒 | 鎌倉あれこれ

                        <谷戸の山桜>

      鎌倉:春の台峰・矢戸池と鎌倉中央公園散策
               (単独逍遥)

           2008年3月30日(日)
 曇のち雨

 本当は塔ノ岳に登ろうと思っていた。でも天気が悪そうなので,塔ノ岳詣では中止した。所在なく家に籠もって,平素,滞っているデスクワークにでも専念しようかと思ったが,肝心の身体が言うことを聞かない。そこで,やむなく,午後から近場にある台峰,矢戸池,鎌倉中央公園付近を,ぐるり一回りした。
 鎌倉の桜は丁度満開で見頃。
 源氏山方面は,観光客で大変賑わっているが,少し離れた中央公園付近では,ユックリと桜見物ができるのが嬉しい。

<散策路>

                 ※プリントすると綺麗に見えます。

■鎌倉中央公園
 例によって,鎌倉中央公園入口から散策を開始する。まずは中央公園を横断して獅子岩に向かう。天気は余り良くないが,芝生では近隣の方々がお弁当広げている。
 園内では,桜だけでなく,色々な樹木や草が,紅色,黄色,白色など,沢山の綺麗な花を咲かせている。そして,公園の中を流れる小川の水も温んでいるようである。公園を囲む山に自生する山桜も見頃を迎えている。

              <春の小川:鎌倉中央公園の谷戸をトロトロと流れる>

■山ノ内展望台
 梶原口から公園を出る。住宅地を抜けて,山ノ内配水場前の上り道を歩く。途中から,源氏山公園へ向かうか,それとも尾根伝いに北鎌倉へ向かうか迷うが,ほんの少しだけ源氏山公園を覗いてから,再び,山ノ内浄水場に戻ることにする。
 葛原ヶ岡神社前の桜も満開である。生憎の曇り空ながら,日曜日とあって,沢山の観光客で賑わっている。このまま鎌倉駅へ抜けようかとも思ったが,今日は,なるべく人混みを避けることにしよう。
 再び,今来た道を戻る。桜並木を通って山ノ内浄水場に戻る。ここから山道を尾根伝いに歩き,山ノ内展望台で一休みする。ここからの見晴らしは素晴らしい。目の前に,山桜が咲き始めた六国見山が大きく見えている。

          <山ノ内展望台から六国見山が良く見える:山桜が綺麗に見える>

■谷戸池
 数分,景色を堪能した後,尾根伝いに北鎌倉女学園グラウンドの方に向かう。台峰の手前から左折して,山道を谷戸に向けて下る。途中,何カ所かの分岐があって,迷いやすいが,谷筋に沿って,山道を下り続ける。
 やがて,山道の左側に,湿地帯が広がる。
 この辺りは,某大手不動産会社が,宅地造成をしようとして,環境破壊的な行為ではないかと,世論の厳しい反対を受けた所である。
 私は当事者ではないので,詳しいことは知らないが,鎌倉には大きな緑地が3箇所ある。鎌倉市の西南にある広町緑地,中央にある常磐緑地,それに,今,私が居る台峰緑地である。鎌倉市の広報によれば,広町緑地に続いて,ここ台峰緑地の問題も解決の方向に向かっていると聞く。自然が保持されるのは,まことに嬉しいことである。
 こんな偉そなことを言っている私も,現在,同じ不動産会社が開発した大規模団地の一角に住んでいる。言い換えれば,環境破壊の結果,得られた住宅地に住んでいることになる。だから,偉そうなことを言う資格など全くないのだが・・・
 何処かの講演会で伺ったことがある。それは,自然といっても,自然とは何かを考えるといろいろと難しい。ここ台峰周辺も古くから色々な用途に使われていたという。例えば,今,私が歩いている谷間は,古くから田畑として使われていた所らしい。ただ,今は田畑もなくなり,一面の雑木林になっている。自然が回復できる程度に,自然も上手く活用していくのが,自然なのだと,どなたかが主張して居られた。
 そんなことを考えながら,谷戸に沿うなだらかな下り道を進むと,やがて,進行方向左手に,深い木立に覆われた矢戸池が見えてくる。ただ,この池,如何にも野趣豊かな湖のように見えるが,本を正せば,潅漑用の人造湖である。
 湖の畔の泥濘に立って,暫くの間,湖面を眺める。いつの間にか小雨が降り出している。雨粒が湖面に小さな同心円を幾つも作っている。雨が強くなる前に,早く家に帰らなければと,腰を上げる。

                     <谷戸の池>

■隣の谷戸を遡る
 矢戸池から道なりに下る。
 池の畔に,「池沼内およびその周辺は立入禁止 魚釣りは出来ません」という真新しい看板が立てられている。安全重視のためとはいえ,また規制が掛けられてしまうのは残念といえば残念である。
 話が変わるが,鎌倉には,私の知る限りで,「ヤトノイケ」という名称の池が2箇所ある。もう一つの谷戸池は,玉縄にある。どちらのヤトノイケも同じぐらいの大きさだが,住宅地のど真ん中にある玉縄の谷戸池は,安全確保のためかどうか知らないが,周囲を高い網で囲んである。止むを得ないことだとは思うし,個人の感じ方の問題なので,なんとも言えないが,私には無粋で興ざめする池に見える。蛇足ながら,こちらの池の周囲には桜が沢山植えてあるので,今頃は多分満開の見頃であろう。
 山道を下ると,やがて山崎小学校に突き当たる。何か行事でもあるのか,日曜日なのに,沢山の子ども達が校庭で遊んでいる。
 山崎小学校の脇から鋭角に左折する。とても有名な某文化人邸の垣根に沿って回り込むように進むと,矢戸池のある谷戸から,ひとつ西側の谷戸に入り込む。ここには山崎小学校の自然観察農園がある。
    
             <ロープがぶら下がる急坂:ロープに頼らずに登る>

■再び中央公園へ
 谷戸を邸宅の柵に沿って横切る。そして,谷戸の左岸側(西側)の尾根に取り付く。「保存樹林 鎌倉市」と書いてある杭のところから,急坂を登る。この坂にはロープがぶら下げてあるが,いつ切れるか分からないロープに頼りっぱなしは危険である。なるべく自分の足で,足元を確保しながら,一歩一歩,注意して登らないと,ここはダメ。
 ほんの5分ほどで尾根に出る。
 その直ぐ近くの踏み跡のような道を辿ると,鎌倉中央公園の某所に下山できるが,公開されていないようなので,ここでは省略する。ただこの尾根を南へ下ると,鎌倉中央公園梶原口に至る。
 雨が本降りになってくる。
 先ほどまで,家族連れで賑わっていた中央公園の芝生には,今はもう誰も居ない。

            <寺分口から見た花一杯の中央公園>


             <石の継ぎ目に咲く花:鎌倉中央公園にて>
 
                            (おわり)



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