<獅子山山頂>
香港トレイル50km大踏破;第5日目(2);獅子山登頂
(アルパインツアー社)
2016年1月28日(木)~2月1日(月)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/92159f4c193fd37f0262016f2bcb2b9c
第5日目;2016年2月1日(月) (つづき) 雨一時曇
<ルート地図>
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<獅子山山頂を目指して>
■歩き出してすぐに南無阿弥陀仏
専用車から下車した私達は,ウォームアップストレッチをしないまま,現地ガイドのMKさんを先頭に,早速歩き出す.私には,平素,山歩きの場合,必ずウォームアップストレッチをする習慣があるので,ストレッチなしで,7時17分に,いきなり歩き出すのに少々戸惑うとともに,大丈夫かなという不安が残る.
歩き出してすぐに,かなり急な舗装道路の登り坂となる.坂に面した建物の壁に「南無阿弥陀仏」の1文字ずつをデザインしたプレートが貼り付けてある.
”ああ,そうだった!…香港にも仏教徒が居るんだ…”
と当たり前のことを再認識して,なんだか気分が楽になった感じがする.
<坂道に南無阿弥陀部と>
■鉄平石を敷き詰めた立派な階段
7時33分,鉄平石が敷き詰めてある階段道を登り始める.
この辺りはまだ公園の一角のような雰囲気がある.鉄平石を敷き詰めた立派な階段が続く.
歩き出したときから,小雨が降り続いている.小雨の中を歩いていると,なんとも惨めな気分になってくる.
暫くの間,急階段の登り坂が連続する.
<雨の中鉄平石の階段を登り続ける>
■前方に獅子山の尾根が見え始める
7時37分頃から,前方の風景が次第に開け始める.稜線伝いの道をひたすら登っている.前方に見えているのは,これから登る獅子山の山裾である.ここが香港とは思えないほどボリューム感のある山である.
雨が少し小止みになる.
<前方に獅子山の山裾が見え始める>
■九龍と飛行場跡の眺望
7時48分,見晴の良い場所に到着する.ここで暫く立ち止まって,展望立ち休憩である.
眼下には九龍の市街地が手に取るように見えている.その先にうねうねと続く稜線は昨日まで歩いていた香港トレイルがある山々である.
雨が上がって,幾分雲も薄くなったようである.このまま雨が上がってくれれば良いが…
<九龍と飛行場跡の展望>
■沙田坳邨から1.3キロメートル
8時丁度に「沙田坳邨1.3km」の案内標識を通過する.ここで,沙田坳邨から歩き出して,丁度1.3キロメートルになったということである.
この辺りから暫くの間,緩やかな勾配の道が続く.
8時15分,「獅子山頂0.5km」の案内標識が立っている場所に到着する.ここで登山道は左に大きく曲がり,いきなり急な階段道になる.
<沙田坳邨から1.3キロメートル> <獅子山山頂0.5kmの道標>
■山頂前の急登
山頂前の急登が始まる.
ここからは,このブログをご覧頂いている方々には,少々嫌みに見えるかもしれないが,気に触ったら読み飛ばしてもらいたい.
実は,今回のツアーは見所も多く,食べ物も美味しいし,実に楽しいが,私にとってただ一つ物足りないものがある.それは歩行速度と1日辺りの歩行距離である.
”そんなこと,ツアーに参加する前から分かっていたんじゃないの…”
と言われてしまえば,”はい! それまでよ”のことである.でも,ほんの少しでも良いから,マイペースで歩いてみたい.そうしないと喉に何かがつっかえているような気分のままこのツアーが終わってしまう.
”山頂まで,あとたった500メートルか…! それにここが今回のツアーで最後の登りだ.ならば,自分の速度で山頂まで登って,皆が到着する僅かな時間の間に,山頂からのスケッチをしたいな…”
と思う.
そこで,現地ガイドのMKさんに,現在地から山頂まで一本道か,山頂には分かりやすい標識があるかを確かめてから,
「スミマセンが,山頂まで先に居替えて貰えないでしょうか…」
とお願いしてみる.
「どうぞ,どうぞ…分かりやすい一本道だし,山頂には大きなひょしきがあるので迷いませんよ」
と笑顔で快諾してくれる.”ありがたい…”
「では…」
ということで,ここから山頂までマイペースで歩かせて頂く.
<左折して急登が始まる>
<獅子山山頂>
■獅子山山頂
私は僅かな距離の登り坂を,思いっ切りマイペースで登る…と,いっても大した速度ではない.毎度御一緒している塔ノ岳の常連さんが聞いたら苦笑する程度の速度である.多分高度差450メートル/時程度の速度だろう.それでも私は大満足である.
8時27分,獅子山山頂(標高495メートル)に到着する.
山頂には誰も居ない.
山頂には沢山の巨石がゴロゴロと転がっている.
曇天ながら,さぞかし見晴が良かろうと期待していたが,辺り一面に濃い霧が掛かっていて,全く何も見えない.こうして,数分でも良いからジックリスケッチしたいなという細やかな願望は消え失せた.実に残念である.
私が山頂に到着してから4分後の8時31分に先頭グループの皆さんが山頂に到着する.
嫌みの記事はここで終わり.ただし言い訳:…
この記事の末尾の計算式で示したとおり,今回の登攀速度は毎時286メートル.
極めて歩き易い登山道だったことを勘案すれば,かなりの低速だったことは事実である.
<沢山の巨石が転がっている獅子山山頂>
■獅子山山頂で休憩
山頂に取りついたところから左右に尾根が連なっている.向かって左手の尾根道入口には,「懸崖危険切勿前進(Dager-Steep Cliffs No Access beyond this Point)」と大書した看板が立っている.
”どんなところか,皆が来る前に,ちょっと覗いてみたいな…写真に撮りたいな”
という誘惑にちょっとばかり駆られるが,そんなことは自重してしないでおこう.
全員がに揃ってから,暫くの間,休憩を取る.
残念ながら,濃い霧が立ちこめていて,いささか寒い.
<急峻な岩稜につき立入り禁止を示す看板>
■獅子山は双耳峰
8時38分,獅子山山頂から出発する.
急峻な岩稜がある側とは反対側の稜線に入る.岩を縫うようにして,岩混じりの稜線を移動する.山らしい雰囲気がある面白いコースである.
緩やかな登り下りのある稜線を歩く.
<獅子山の稜線を行く>
■もう一方は岩塊の山
8時44分,前方にコルを挟んで岩塊でできた山が見える,ここが双耳峰のもうひとつの山頂である.
と残土はコルから岩塊の右手に下るように作られている.コルで左に枝分かれをした道を少し登ると岩塊の山頂に到着する.ここは人一人がやっと通れるほどの細い道なので,一方通行しかできない.
希望者だけ岩塊の山を往復することになる.
私も後ろの方から,岩塊の山頂を往復したが,相変わらず周囲を濃い霧が覆っているので,視界が全く利かない.霧の写真を撮ってもつまらないので,山頂に到着してから,すぐに往路を引き返す.
<双耳峰のもう一方は岩塊の山>
<変化に富んだ下り坂>
■巨石の間を縫うように下る
9時03分,コルから下山開始.
巨石の間を縫うように急な下り坂が連続する.私は内心で,
”やっと,山らしくなったな…”
とほくそ笑んでいる.
9時08分頃,巨石混じりの登山道が終わって,森林の間を下る普通の登山道に変わる.
<岩礫混じりの急坂を下る>
■「獅子山頂0.4km」の道標
9時12分,「獅子山頂0.4km」の道標を通過する.この道標の直ぐ側に石柱が立っている.石柱の脇に石柱の案内板が立っているが,難しい漢字ばかりの文章なので,なんのことハッキリとは分からないが,とにかく古い文化財のようである.
私は訳が分からないまま,この石柱と案内板の写真を撮る.
<獅子山0.4kmの標識> <古い石柱>
■吾妻屋で一休み
9時14分,吾妻屋に到着する.ここで休憩を取る.
休憩を取っている間に,霧雨が降り始める.
<吾妻屋で休憩>
■吾妻屋からの眺望
吾妻屋で休憩を取りながら,眼下の眺望を楽しむ.ここの正確な標高は分からないが,山頂からは大分下まで降りた.多分棚引いている雲の下まで降りたので,視界が開けたんだろうと勝手に理屈を考える.
眼下には九龍のビル群が雨後の竹の子のように林立している.その先に国際空港跡地が海に向かって延びているのが見える.さらにその先に横たわって見えている山脈は香港島である.
それにしても,この吾妻屋は随分と高い所にある.ということは,登山道をまだまだ沢山下らないと獅子山公園には着かないということになる.
<吾妻屋からの眺望>
■再び階段道を下る
9時18分吾妻屋を出発する.ここからは緑陰の中の階段道となる.
階段道はよく整備されていて歩き易い.
<整備された階段道>
<獅子山公園>
■落書きだらけの案内板
9時32分,「獅子山頂,1km」の案内標識を通過する.
この辺りから,鉄平石を敷き詰めた立派な階段道となる.道路が立派になりはじめると,終点まで後僅かだなと勝手に思うおながら,前の人にくっついて下り続ける.
9時45分,「獅子山」と大書した看板の前に到着する.
ただ残念なことに,この看板に随部沢山の落書きがある.正直,興ざめ.
”こんな汚い案内板を見ても,現地の人達は平気なのだろうか…”
<獅子山の案内板>
■獅子山公園に到着
獅子山の案内板から公園風の道をユックリ歩いて,9時50分に獅子山公園入口(標高160メートル)に到着する.
ここで,専用車の到着を待つ.待っている間に雨が一層激しくなる.
<獅子山公園入口>
(つづく)
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「香港トレイル50km」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/66e122691315c1628f0ac6b16c47b250
「香港トレイル50km」の索引
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