中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ペルー周遊記(36):第10日目(2):深い谷間の道を進む

2008年09月09日 18時56分24秒 | ペルー:ブランカ山脈ピスコ山登頂

                   <勾配が急な峠道>

     ペルー周遊記(36):第10日目(2):深い谷間の道を進む
         2008年7月10日(金)(つづき)

<フォタレザ川に沿って>

■レストラン,エルリベラトールを出発
 エルリベラトールで昼食を済ませた私達は,12時30分に,専用バスに乗り込んで,出発する.バスの運転手は交代要員を含めて2人.添乗員は居ない.バスの運転手は英単語が少し分かる程度なので,私達との意思疎通はなかなか円滑にはいかない.そんなときに活躍するのが,KOさんである.ご自慢のペルー語の解説書を開きながら,運転手と会話をしている.
 バスは,可愛い三輪車が沢山走っている街中をゆっくりと走る.
 その内に,昼食がこなれ始めたのか,眠くて堪らなくなる.そして,何時の間にか,すっかり寝込んでしまう.

      <礫と砂だけの山>                 <フォタレザ川左岸を登る>

■フォタレザ川を遡る
 13時07分,目が覚める.
 バランカを出発して間もなく,パチビルコ(Pativilco)で,バスは右折する.海岸線沿いの国道,パンアメリカンハイウェーから,北東へ向かう道路に入る.バスの進行方向左側は礫と砂だけが盛り上がったような山が見えている.ただ,反対側には豊かな緑の谷間が広がっている.
 13時18分,標高395メートルまで登る.バスはフォタレザ川(Rio Fortaleza)沿いの広い谷間の左岸を登っていく.バスが進むにつれて,次第に谷間が深くなる.道路は次第に九十九折りの急坂に変わる.遠藤にはサボテンが見え始める.

     <トラバース道を進む>                <洗濯物を干した民家>

■汚いトイレ
 13時32分,ジャスピタンポ(Chasquitambo:標高700m)の街に入る.埃っぽい小さな街である.街の中心街には,数軒の商店が並んでいる.同行の女性の1人がトイレに行きたいと言い出す.KOさんが,例のペルー語解説書を開きながら,バスのドライバーに,どこかでトイレ休憩を取るように伝える.
 ドライバーが,とある店と交渉して,トイレを借用する.
 軒の低い店内に入る.ここはインターネットカフェのようである.10台ほどの韓国製のパソコンが設置されている.パソコン本体前面にフロッピーディスク装置がついている古い機械である.数名の若い男性がパソコンの前に座っている.
 狭い店内の奥にトイレが2箇所ある.どちらも汚いが,1箇所は排水管がつまっていて,汚物がそのままになっている.トイレの前はゴミだらけ.見た途端に,「オェ~・・」となりそうになる.太った店員が掃除に来たが,ろくに掃除もせず,ゴミも拾わない.こんな汚いトイレに入るのは,ペルーに来てから初めての経験である.

         <ジャスピタンポの中心街:インターネットショップは自動車の横


■エンジンがオーバーヒート
 13時45分,ジャスビタンポを出発する.
 すぐに緑豊かな谷間を進む道になる.もう標高945メートルまで登っている.バスは急な曲がりくねった坂道を登り続ける.道はますます険しくなる.
 14時13分,標高1570メートル地点に達したときに,バスのエンジンがオーバーヒートしてしまう.エンジンルームから「ピー,ピー,・・・」と警告音が鳴り出す.運転手はバスを路肩に寄せて,暫くの間,停車する.
 14時16分,漸くエンジンが冷えたので発車する.バスはいつの間にか谷の右岸を走っている.
 また眠くなり,暫くの間,うたた寝をする.
 14時58分.目が覚める.バスは谷の左岸を走っている.標高は2,295メートルに達している.進行方向左手は深い谷が続く.
 15時26分,標高2,830メートルに達する.道路の舗装状態が悪くなり,バスは上下左右に大きく揺れ始める.谷の中腹をトラバースする坂道を,バスは登り続ける.時々,大きなトレーラとすれ違う.崖沿いの道端には,崖から滲み出してきた水が小川になって流れている.谷底を流れる川の両側には,草木が沢山繁茂している.結構,植生は豊かなようである.

       <バスの中:バックミラーに反射させて撮影.左端が休憩中の運転手>
             ※13時43分頃.左右反対に写っている.

   
                    <峠近くの何もない道>

   
       <広い平原を進むと,白い雪山が見えてくる:迫力は写真には敵わないが・・>

■谷間に大きな集落
 15時35分,道端にへばり付くように建っている家の前を通過する.標高はすでに3,100メートルを超えている.民家の脇の空き地に洗濯物が干している.
 突然,進行方向右手の断崖の上から,数頭の綿羊の一群が駆け下りてくる.バスは急停車.綿羊が通りすぎるのを待つ.
 バスは,再び,急坂を登り続ける.そして,15時48分,バスは再びオーバーヒート.民家の軒先で,再び停車する.暫くエンジンを冷やしてから,15時55分,走り出す.
 見晴の良い所から,谷を見下ろすと,川に沿って,大きな集落が見える.多分,数百人の住民が居るのだろうと思われる.やがて,バスは広い草原の中を走り始める,前方には,山頂に白い雪を戴く大きな山が見え始める.ワスラカン山である.

               <素晴らしいワスラカン山が見え出す>

■コノコチャ峠
 16時35分,見晴の良い場所に到着する.コノコチャ峠(Conocotha)である.標高は4,080メートルに達している.もう富士山より高い所に達している.前方の足元に大きな湖が見え出す.遠くには,ワスラカン山が一層見事に見えている.ここでバスを停めて,休憩を取る.
 素晴らしい風景である.私達は暫くの間,休憩を取る.

        <コノコチャ峠からの眺望:眼下に湖,遠くにワスラカン山が見える>

<サンタ川に沿って>

■コノコーチャで小休止

 16時49分,見晴の良い峠を出発する.
 16時53分,私達のバスはコノコーチャ(Concocha)の街に到着する.標高4,050メートルである.軒の低い家が建ち並んでいる.ここで小休止.喉が渇いた私は,小さな店で,インカコーラのボトルを購入する.これが,結構,美味しい.

         <コノココーチャの中心街>              <美味しいインカコーラ>

■パチャコトを経由してワラスに到着
 16時57分,再びバスに乗って出発する.目の前には大きな山が,ずっと見えているが,辺りは次第に薄暗くなってくる. 再び眠くなった私は,何時のまにか,居眠りをしてしまう.
 どのくらい眠ったのだろうか,目が覚めると,辺りはもう真っ暗になっている.途中,パチャコト(Pachacoto,標高3,700m),レクアイ(Recuay:標高3,400m)などの集落を通過したことになる.そして,18時21分,ワラス(Huaraz:標高3,090m)市内に到着する.

            <大きな白い山が近くに見える:17時06分頃>

<アンディーノクラブホテル>

■アンディーノクラブホテルに到着

 凸凹道が続く.道路には沢山の車が往来している.坂の多い街のようである.運転手が,町の人に,
 「ツッパリアは何処だ・・?」
と何回も聞いている.ツッパリアとは? 多分,ツッパリアは地名だろうと思うが,何だか良く分からない.
 いろいとと迷って,18時44分,漸く,今夜の宿泊地アンディーノクラブホテル(Andino Club Hotel)に到着する.
 アンデスコフッフ山荘のオーナーで,私達のペルー周遊計画を立案した三井さんが,私達を出迎えてくれる.
 早速,ホテルにチェックインして,自分の部屋に入る.
 シングルベッド2台,クローク,テレビ,応接セットなどが完備した快適な部屋である.

■ホテルのレストランで夕食
 19時04分からホテルのレストランで夕食を摂る.
 私は,何時ものようにアルコールは抜きである.オニオンスープ,メインディッシュはラム肉,牛肉,鶏肉の盛り合わせにホウレン草,サラダなど.パンがとても美味しい.飲み物はコカ茶を所望する.




■廊下のパソコンで自分のブログを見る
 夕食後,三井さんを囲んで,暫くの間,雑談をする.
 20時20分,漸くお開きになる.自分の部屋に戻る途中で,2階の廊下に設置されているパソコンを“ON”にしてみる.少々古いタイプのパソコンだが,インターネットが楽しめそうである.早速,自分のブログを開いてみる.日本語も全く文字化けせずに読むことができる.
 ただ,スペイン語のWindows XPなので,コマンドやキーボードの勝手が違って,少々,戸惑う.
 自分のブログを開いてから,自分のIDとパスワードを入れると,ブログの編集もできるが,日本語ワープロのソフトが入っていないので,英文字でしか入力できない.当たり前といえば当たり前だが,残念.

■内容が分からないCNN,そして就寝
 パソコンでのお遊びを終えて,21時50分,自室に戻る.暫くの間,テレビでCNNのニュースを眺める.残念ながらNHKは受信できない.CNNの内容は,大体,何のニュースかは,映像と,たまたま聞き取れた英単語で,おぼろげながら分かるが,細かいことは皆目分からない.
 風呂に入って,洗濯を済ませる.
 22時30分頃,就寝.
 こうして,第10日目は無事終わった.
                            (つづく)
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