中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

残暑の鎌倉;低山歩き;大平山・亀山・鎌倉山縦走

2015年08月16日 03時42分10秒 | 鎌倉あれこれ

                             <東光寺の八十八ヶ所巡り>

       残暑の鎌倉;低山歩き;大平山・亀山・鎌倉山縦走
            (独り散策)
      2015年8月14日(金)  晴・残暑

<ルート地図>


←クリック拡大


■今日は終戦記念日
 今日は8月15日.敗戦の日.テレビは,どのチャンネルも同じような内容ばかり放送しているので,正直なところ,ウンザリする.だから,毎年,この日が近付くと,私は,何というか,居ても立っても居られないような奇妙な気分になる.もちろん,あの日,直立不動の姿勢で,玉音を
拝聴したことを鮮明に覚えている.戦中戦後のことは,思い出したくもあり,思い出したくもない.ただ,自分の脳裏に焼き付いているあの頃のあれこれが,今は歴史上のこととして扱われているのに戸惑いを感じるとともに,オレも随分年取ったな,歴史上のしがない人物になり果てたなという気分になる.
 3時頃起床する.これは毎度のこと.今日は土曜日.私は久々に塔ノ岳に行こうかと身支度を始める.そして念のため携帯電話を使って今日の天気予報を確かめる.ところが,朝晩は多少涼しくなったにもかかわらず,今日も日中の気温は35℃を超えそうである.
 私は山で熱中症になるのが怖いし,万一,良い年をして周囲の方に迷惑を掛けることになったらまずいなと思って,急遽,塔ノ岳詣でを中止した.残念だが…
 さて,午後になる.今日はどの辺りを散歩しようかと迷う.
 “そうだ! 今日は敗戦記念日.ならば亀山を訪れよう…”
と閃く.亀山の山頂には日清戦争・日露戦争以降の戦没者を祀った忠魂碑が建っている.ここをお参りして,私なりにこの日の心の整理をしておこう.それに,この頃始めた鎌倉低山歩きにもつながるぞ.

■大平山公園
 今日の出発点は鎌倉中央公園寺分口である.私は愛用のバカカメラと小銭だけを持って,14時05分に寺分口から歩き出す.
 住宅地の中を通り抜けて,14時09分,大平山公園入口に到着する.園内を抜けて,バス停大平山付近に登り詰める.バス通りをほんの数百メートル西へ向かい三差路に突き当たる.ここから,山道にはいる. 
 
<大平山公園入口>                           <つきあたりの三差路>

■駒形神社
 山道は急な下り坂である.足元に注意しながら坂道を下る.今日はだれも通っていないらしく,クモの巣がやたらに顔に張り付く.
 14時18分,駒形神社境内に下山する.
 『かまくら子ども風土記』(p.267)によると,駒形神社の祭神は駒形大神.もともと千葉県にあった安房神社を移したもの.右下の写真は拝殿,この奥に本殿がある.寺分の鎮守である.また境内には富士浅間神社碑,弁財天などが祀られている.
 
<クモの巣だらけの山道>                        <駒形神社>

■大平山からの眺望
 駒形神社の境内は大平山の中腹,小高い所にあるので,木の間からの眺望が良い.今日は霞が掛かっていて,丹沢や箱根の山は見えないが,藤沢方面の家並みや,弥勒寺の裏山などが良く見えている.
 眺望を堪能した後,長い石段を下って,14時21分,参道入口に鳥居に到着する.

<大平山中腹からの眺望>

■東光寺と大慶寺
 14時22分,東光寺に到着する.ここは真言宗の寺.本尊は不動明王.境内に弘法大師の石像がある.
 続いて,14時27分,大慶寺を詣でる.ここは臨済宗.境内にあるビャクシンが有名である.大慶寺は,当ブログにも度々登場するので,これ以上の記述は省略.続いて等覚寺方面に向かう.
 
<東光寺>                                <大慶寺> 

■等覚寺
 14時32分,等覚寺に到着する.ここも東光寺と同じ真言宗の寺.境内にある出世子育て地蔵が有名である.
 少々蒸し暑い.等覚寺付近で,携帯電話を温度計で気温を測定してみる.なんと34.7℃もある.まだまだ凄い蒸し暑さである.
 ”塔ノ岳へ出掛けなかったのは,やっぱり正解だったかな…”
とチョッピリ負け惜しみ.
 
<等覚寺>                                 <深沢の気温>

■相鉄ローゼンから亀山へ
 14時38分,藤沢鎌倉道路沿いの相鉄ローゼンに到着する.
 左折して相鉄ローゼン脇の道に入る.道路右手前方に,石垣で囲まれた小さな丘が見える.これが,今回の低山歩きの目玉,亀山である.
 ”えっ! これが山!”
 この写真を見ただけでは,これが山かとビックリするだろうが,こんな哀れな姿でも鎌倉の中では由緒ある山の一つである.
 
<相鉄ローゼン>                              <亀山全景>

■亀山山頂
 14時41分,亀山の山頂に到着する.
 入口から十数段の階段を登ったら山頂である.まるでパロディだ.
 前掲書(p.279)によると,ここはもともと亀の甲のような形をした山だった.以前は「かめのこ山」と呼んでいたようである.ところが頂上部を平にして公園にしたので,山の形も変わった.そこで,今では亀山と呼んでいる.昭和31年(1956年),戦没者の霊を慰めるための慰霊碑が建てられた.以前は,ここに湧水があったとも言われているようである.
 今日は終戦記念日.私も特攻隊で戦死した従兄弟のことを回想しながら,慰霊碑に向かって手を合わせる.従兄弟の戦死の報に接しても,人前では決して涙を出さなかった伯母を思い出す.葬儀のとき,私が従兄弟の遺骨を持った…が,骨壺には遺骨はなく空だった.まもなく東京大空襲があった.戦時中の教育で洗脳されていた私達は,それでもなお,いつかきっと神風が吹いて,日本が勝つと確信していた.
 ”教育って怖いものだな…”
と改めて思う.
 逆に言えば,全世界の子供達に,幼少期から徹底的に平和の尊さを教育できれば,戦争はなくなりそうなものだという,淡い期待を持っている.
 …ま,ともかく,亀山を訪れたことで,本日の私の目的は,ほぼ終わった.後は序でのブラブラ歩きである.

<亀山山頂の慰霊碑>

■笛田の谷戸を遡る
 ここから先は序で旅である.
 成り行きで,笛田川沿いに開けた谷戸を遡る.鎌倉市内で現存する田園地帯では,ここが一番広いところのように思える.
 田畑と集落の間をクネクネと曲がる砂利道をノンビリと歩く.前方には鎌倉山が見えている.ここは何回歩いても飽きることのない素晴らしい散歩道である.

<笛田の谷戸;前方に鎌倉山が見える>

■仏行寺から急坂を登る
 14時52分,仏行寺に到着する.
 仏行寺をお参りしてから源太塚まで登ろうかと思ったが,ここはつい先日訪れたばかりなので,今日は目先を変えようと思う.そこで,仏行寺前の坂道を笛田公園に向けて登る.
 久々にこの坂道を登ってみると,結構大変.言い調子で登っていると,たちまちの内に息切れがしてくる.
 
<仏行寺>                                 <仏行寺前の急坂>

■笛田公園
 14時56分,ようやく笛田公園に到着する.
 急坂を登った甲斐があって,進行方向左手の視界が開ける.目の前には常磐緑地と大平山丸山住宅地が広がっている.遠くには大長寺から皆城山に連なる山脈が見えている.
 すばらしい展望である.どうやら今日は積乱雲は湧いていないようである.私は展望を堪能しながら,笛田公園沿いの坂道を登り続ける. 

<笛田公園から大平山丸山方面を望む>

■公園で給水休憩
 14時57分,テニスコート脇の建物で,1分ほど給水休憩を取る.水道脇のゆりの花が見事.
 もう15時になる.あまり遠くまで行かないで,そろそろ引き上げなければと思い始める.フラフラ歩きも,ここまでにしよう.
 
<テニス更衣室>                             <水飲み場脇のユリ>

■鎌倉山さくら通り
 15時10分,登り坂の最高地点を通過する.一応ここを今回の鎌倉山到着点としよう.なだらかな下り坂を数十メートル下ると鎌倉山さくら通りに突き当たる.ここを右折して,バス停若松方面に向かう.
 15時13分,鎌倉山集会場前の交差点に到着する.交差点を右折して,やや急な下り坂に入る.狭い道だが自動車の往来が結構頻繁なので,イライラ感が増す.
 
<鎌倉山に到着>                            <鎌倉山集会場>

■夫婦池公園
 長くて急な坂道を下って,15時17分,夫婦池公園に到着する.この辺りは海風が抜けないらしく,やたらにムシムシする.
 残暑が厳しいためか,公園には全く人影がない.

<夫婦池公園>

■鯉と亀
 池沿いの道を歩いていると,池の遠くの方から鯉や亀が私を目がけて集まってくる.池の中からも池の畔を歩く人影が見えるんだろうなと思う.
 私は鯉にあげる餌は持ち合わせていないし,夏のこの時期,もし池の中に食べ残しがあると腐敗して,水質を悪くする可能性があるので,仮に餌になるものを持っていてもあげないだろう.
 私は,鯉を眺めながら,
 “この池,それほど広くはないが,鯉にとっては結構な広さに感じているだろうな”
と勝手に想像する.
 今,池の水温がどの程度あるか知らないが,ここの鯉どもは,暑いと感じているんだろうか,それとも暑い寒いなど全く感じないんだろうか…こんなどうでも良いことが気になる.もっとも変温動物にとって,暑い寒いなんていう感覚は不要なものなんだろうか.一度,鯉に利いてみたい.

<夫婦池の鯉>

■夫婦池から萩郷住宅地へ
 15時21分,夫婦池下の池を通過する.
 15時25分,三差路を左折して萩郷住宅地に入る.住宅地内の歩道のある広い道を下る.途中,笛田ぎんなん公園を通過する(15時27分).
 
<夫婦池下の池>                           <笛田ぎんなん公園>

■仏行寺遠望
 途中から右折して枝道に入る.
 15時29分,高い石垣の上に到着する.ここから笛田の谷戸越えに仏行寺の全景が見える.

<仏行寺遠望>

■再び笛田の谷戸へ
 15時32分,再び笛田の谷戸に下山する.ここからは,往路で通った道は意識的に避けて.まずはバス通りを北へ向かう.
 途中で左折してテニスコートへ向かう道に入る.
 ここからは静かな散策路になる.私のお気に入りの散策路の一つである.やがて笛田川を渡って,笛田川右岸沿いの道となる.
 15時45分,湘南記念病院の前を通過する.そして,15時50分,深沢交差点に到着する.
 
<再び笛田の谷戸へ>                          <裏道に入る>

■モノレールのある風景
 深沢からモノレール沿いの道を辿る.途中でコンビニに立ち寄って,店内を一回り.特段,買いたいものは何もないが,涼しいのが何よりである.
 数分でコンビニを出る.
 頭上にモノレールの線路がある風景にちょっと興味を惹かれる.
 ”この奥行き感,絵になるな…”

<モノレールのある風景>

■富士塚が見える
 途中から裏道に入る.
 15時58分,湘南町屋駅近くにある富士塚が良く見える.
 ”次回の鎌倉低山歩きは,富士塚かな…”
と思いながら通過する.

<富士塚が見える>

■今日の終点は寺分口
 大平山丸山住宅地内の道を適当に歩いて,16時10分,本日の終点,鎌倉中央公園富士塚口に到着する.
 塔ノ岳詣でには到底及ばないが,水平歩行距離約7キロメートル,累積登攀下降高度約175メートルの散策を終える.
 残暑厳しい中のお散歩だったので,心地よい疲労感がある.
 こうして今日の低山お散歩は終わりになる.
 夕方,2回の自室で,ボンヤリしていると.階下からうるさい声が聞こえてくる.どうやら長女が来たようである.
 こうして,また,貴重な1日が過ぎていく.

<ラップタイム>

14:05  鎌倉中央公園寺分口から歩き出し
14:09  大平山公園
14:18  駒形神社(14:21まで参拝)
14:22  東光寺
14:27  大慶寺
14:32  等覚寺
14:41  亀山(14:45まで)
14:52  仏行寺
14:56  笛田公園
15:10  鎌倉山
15:13  鎌倉山集会場
15:17  夫婦池公園(15:21まで)
15:25  萩郷住宅地
15:32  笛田の谷戸
15:45  湘南記念病院前
16:10  鎌倉中央公園富士塚口着

[お散歩記録]

■水平歩行距離              6.9lkm

■累積登攀高度               175m

■累積下降高度               174 m

■所要時間   (休憩時間込み)
  鎌倉中央公園寺分口発        14:05            
       〃   清水塚口
着       16:10 
   (所要時間)             2時間05分(2.08h)
 水平歩行速度         6.91km/2.08h=3.32km/h
                                                                                    (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d470015341ce38a21f3e8fe2ace36185
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/81dab264d74fae50301265dbf6a4772d









最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。