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<サボテンの丘で休憩>
モロッコ訪問記(19):世界遺産アイドベンハットゥを目指して
(アルパインツアー)
2009年6月7日(日)~18日(火)
第7日目:2009年6月13日(土)
<オテルアミンの朝>
■バイキング形式の朝食
真夜中にトイレに行きたくなる.面倒だが貯めていても仕方がないので,大のトイレに立つ.こんな真夜中にである.ということは,まだまだ身体の方は,時差に馴染まず,勝手にJSTで動いているようである.
とは言っても,マラケシュの標高が低いためか,昨夜はまあまあよく眠れた.
5時30分頃,どうしても目が覚めてしまう.仕方がないのでベッドの中で毛布を被って,ヘッドランプを点灯する.そして『鎌倉検定』の本を開いて,適当に読みあさる. 6時20分に起床する.部屋から廊下に出てみる.中庭に面したろうか空,朝の冷気が流れてくる.とても心地がよい.
6時45分,まだ朝食の時間には間があるが,同室のKさんとつれたって,ホテルの1階まで降りてみる.時間前だったが,レストランに入れたので,そのまま適当なテーブルに座って,朝食を摂ることにする.バイキング形式である.
私はカロリーの過剰摂取をしないように気を配りながら,お皿に野菜中心の食べ物を取り分ける.そして,まずはコーヒー.大きなタンクに入っているコーヒーをコーヒーカップに入れる.このコーヒーが結構美味しい.
静かに朝食を楽しんでいると,次々に同行者がレストランに入ってくる.そして,私たちと同じテーブルに座る.途端に私の周りが騒々しくなる.文化の違いだから仕方がないことだが,朝から関西流の駄洒落を聞かされるのは鬱陶しくて苦痛である・・・が,私はそんな気持ちはおくびにも出さずに,顔だけはニコニコさせている.内心では,
「何も,私ごとき日本人の側に座らなくても良いのに・・・こんなときにこそ外国の方々とふれあったらいいのに・・」
と思っている.
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<バイキングの朝食> <様々なパンが並ぶ;美味しい>
■出掛ける前のひととき
コーヒーを2杯ほどお代わりしてから,7時30分頃,自室に戻る.
7時40分,バゲージダウンをする荷物を部屋の前の廊下に出す.そして,部屋の扉を開けたままにして,何となく廊下の様子や,バゲージをボンヤリと眺めている.
私たちの近くに,何処かヨーロッパ系の国から来た団体が宿泊しているようである.ものすごく太った中年のオバサンが,廊下の幅一杯になって,ヨチヨチ歩きをしながら,エレベーターの方へ向かっている.あまりに大きな身体なので,見ている私が呆気にとられてしまう.
「どうして,あんなに太るまで食べるんだろう・・・」
正直なところ,とても不思議な気分になる.
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<出発前のホテルの部屋>
<いよいよ出発>
■バゲージダウン
8時03分,バゲージダウン担当の従業員が,私の荷物を運び出したのを見届けて,1階のロビーへ降りる.
まだ集合時間までには,少々時間があるが,もうロビーでは,現地ガイドのアブダラさんが,私たちが降りてくるのを待っている.私もアブダラさんの脇に座って,暫くの間,英語と日本語のチャンポンで雑談をする.
アブダラさんの話によると,モロッコを訪れる外国人で,圧倒的に多いのがフランス人,次いでドイツ人だという.アメリカ人は少ないようである.日本人は全体の5%程度のようである.中国人,韓国人は殆ど居ないそうである.
私たちのように,登山をする外国の観光客は,極々,少数だという.ということは,一般観光客から見たら,私たちは希少な変わり者ということになる.
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■専用車で発車
定刻,8時30分に専用車に乗車する.
私たち日本人は,実にパンクチュアルである.誰一人として遅刻する人が居ないから,とても気分が良い.
今日は,マラケシュを出発して,ワルサザード(Ouarzazate)を目指して,一路,南東へ下るよていである.途中,アイドベンハットゥ(Aid-Benhaddou),チフォウテパスパ(TiFaute kasbah)などの史蹟を巡る予定である.
私たちの専用車は,8時31分にオテルアミンを発車する.
私たちは,今回の旅行の最大目的であるツブカル山登頂を無事終えている.登頂を終えた翌日の今日は,朝から開放感で一杯である.今日からの残りの日程は,たんなる観光である.そう思うと何とも言えない楽な気分になる.
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<専用車に乗ってホテルを出発>
■マラケシュの郊外
私たちを乗せた専用車が,カサブランカ市内のどこを通っているか良く分からないが,ごくおおざっぱに言えば東北東に向かっている.走り出してから,ものの5分ほどで広々とした郊外に出る.広場には観光用と思われるラクダが何頭も駐車(?)している.
広い道幅の立派な道路には,素敵なデザインの街路灯が規則正しく並んでいる.街路灯の写真をデジカメで撮ろうとするが,どうも上手く撮れない.仕方がないので,急いでノートに写生するが,常にバスが揺れるので,イライラする.
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■サボテンが群生する丘で休憩
8時40分頃,だんだんと赤土の原野が広がり始める.車窓から見える家も,だんだんと疎らになっていく.気が付くと,街路灯のデザインもシンプルなものに変わっている. 気を付けて見ていると,8時50分頃,ついに街路灯がなくなる.その代わりに,コショウ,サボテンの並木が延々と続くようになる.
専用車は,東南東に向けて,単調な原っぱの中を,のんのんとばく進する.
9時14分,小さな集落を通過する.地図で確かめると,アイトウリル(Ait Ourir)という所らしい.進行方向右手前方に,低い山並みが見えている.所々で,ユーカリの街路樹が続く.
9時25分,専用車は,小高い丘の上で停車する.目の前には,木が一本も生えていないテーブルのような山が見えている.足元には大きなサボテンが群生している.
素晴らしく大きくて,勢いの良いサボテンである.現地ガイドのアブダラさんが,黄色い花を指さしながら,
「これがサボテンの花ですよ・・・」
と説明する.
広い谷間の向こうには,木が全く生えていないテーブルのような形をした大きな丘が見えている.
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<勢いの良いサボテン>
(つづく)
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ca5affbb7e6a52144851a03e600ca2fd
「モロッコ訪問記」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c4ea7ef69b9f09425d20a5cb19db1aaf
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)
モロッコ訪問記(19):世界遺産アイドベンハットゥを目指して
(アルパインツアー)
2009年6月7日(日)~18日(火)
第7日目:2009年6月13日(土)
<オテルアミンの朝>
■バイキング形式の朝食
真夜中にトイレに行きたくなる.面倒だが貯めていても仕方がないので,大のトイレに立つ.こんな真夜中にである.ということは,まだまだ身体の方は,時差に馴染まず,勝手にJSTで動いているようである.
とは言っても,マラケシュの標高が低いためか,昨夜はまあまあよく眠れた.
5時30分頃,どうしても目が覚めてしまう.仕方がないのでベッドの中で毛布を被って,ヘッドランプを点灯する.そして『鎌倉検定』の本を開いて,適当に読みあさる. 6時20分に起床する.部屋から廊下に出てみる.中庭に面したろうか空,朝の冷気が流れてくる.とても心地がよい.
6時45分,まだ朝食の時間には間があるが,同室のKさんとつれたって,ホテルの1階まで降りてみる.時間前だったが,レストランに入れたので,そのまま適当なテーブルに座って,朝食を摂ることにする.バイキング形式である.
私はカロリーの過剰摂取をしないように気を配りながら,お皿に野菜中心の食べ物を取り分ける.そして,まずはコーヒー.大きなタンクに入っているコーヒーをコーヒーカップに入れる.このコーヒーが結構美味しい.
静かに朝食を楽しんでいると,次々に同行者がレストランに入ってくる.そして,私たちと同じテーブルに座る.途端に私の周りが騒々しくなる.文化の違いだから仕方がないことだが,朝から関西流の駄洒落を聞かされるのは鬱陶しくて苦痛である・・・が,私はそんな気持ちはおくびにも出さずに,顔だけはニコニコさせている.内心では,
「何も,私ごとき日本人の側に座らなくても良いのに・・・こんなときにこそ外国の方々とふれあったらいいのに・・」
と思っている.
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<バイキングの朝食> <様々なパンが並ぶ;美味しい>
■出掛ける前のひととき
コーヒーを2杯ほどお代わりしてから,7時30分頃,自室に戻る.
7時40分,バゲージダウンをする荷物を部屋の前の廊下に出す.そして,部屋の扉を開けたままにして,何となく廊下の様子や,バゲージをボンヤリと眺めている.
私たちの近くに,何処かヨーロッパ系の国から来た団体が宿泊しているようである.ものすごく太った中年のオバサンが,廊下の幅一杯になって,ヨチヨチ歩きをしながら,エレベーターの方へ向かっている.あまりに大きな身体なので,見ている私が呆気にとられてしまう.
「どうして,あんなに太るまで食べるんだろう・・・」
正直なところ,とても不思議な気分になる.
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<出発前のホテルの部屋>
<いよいよ出発>
■バゲージダウン
8時03分,バゲージダウン担当の従業員が,私の荷物を運び出したのを見届けて,1階のロビーへ降りる.
まだ集合時間までには,少々時間があるが,もうロビーでは,現地ガイドのアブダラさんが,私たちが降りてくるのを待っている.私もアブダラさんの脇に座って,暫くの間,英語と日本語のチャンポンで雑談をする.
アブダラさんの話によると,モロッコを訪れる外国人で,圧倒的に多いのがフランス人,次いでドイツ人だという.アメリカ人は少ないようである.日本人は全体の5%程度のようである.中国人,韓国人は殆ど居ないそうである.
私たちのように,登山をする外国の観光客は,極々,少数だという.ということは,一般観光客から見たら,私たちは希少な変わり者ということになる.
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■専用車で発車
定刻,8時30分に専用車に乗車する.
私たち日本人は,実にパンクチュアルである.誰一人として遅刻する人が居ないから,とても気分が良い.
今日は,マラケシュを出発して,ワルサザード(Ouarzazate)を目指して,一路,南東へ下るよていである.途中,アイドベンハットゥ(Aid-Benhaddou),チフォウテパスパ(TiFaute kasbah)などの史蹟を巡る予定である.
私たちの専用車は,8時31分にオテルアミンを発車する.
私たちは,今回の旅行の最大目的であるツブカル山登頂を無事終えている.登頂を終えた翌日の今日は,朝から開放感で一杯である.今日からの残りの日程は,たんなる観光である.そう思うと何とも言えない楽な気分になる.
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<専用車に乗ってホテルを出発>
■マラケシュの郊外
私たちを乗せた専用車が,カサブランカ市内のどこを通っているか良く分からないが,ごくおおざっぱに言えば東北東に向かっている.走り出してから,ものの5分ほどで広々とした郊外に出る.広場には観光用と思われるラクダが何頭も駐車(?)している.
広い道幅の立派な道路には,素敵なデザインの街路灯が規則正しく並んでいる.街路灯の写真をデジカメで撮ろうとするが,どうも上手く撮れない.仕方がないので,急いでノートに写生するが,常にバスが揺れるので,イライラする.
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■サボテンが群生する丘で休憩
8時40分頃,だんだんと赤土の原野が広がり始める.車窓から見える家も,だんだんと疎らになっていく.気が付くと,街路灯のデザインもシンプルなものに変わっている. 気を付けて見ていると,8時50分頃,ついに街路灯がなくなる.その代わりに,コショウ,サボテンの並木が延々と続くようになる.
専用車は,東南東に向けて,単調な原っぱの中を,のんのんとばく進する.
9時14分,小さな集落を通過する.地図で確かめると,アイトウリル(Ait Ourir)という所らしい.進行方向右手前方に,低い山並みが見えている.所々で,ユーカリの街路樹が続く.
9時25分,専用車は,小高い丘の上で停車する.目の前には,木が一本も生えていないテーブルのような山が見えている.足元には大きなサボテンが群生している.
素晴らしく大きくて,勢いの良いサボテンである.現地ガイドのアブダラさんが,黄色い花を指さしながら,
「これがサボテンの花ですよ・・・」
と説明する.
広い谷間の向こうには,木が全く生えていないテーブルのような形をした大きな丘が見えている.
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<勢いの良いサボテン>
(つづく)
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ca5affbb7e6a52144851a03e600ca2fd
「モロッコ訪問記」の次回の記事
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「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)