<大西洋が見え始める>
モロッコ訪問記(37):カサブランカに到着
(アルパインツアー)
2009年6月7日(土)~18日(木)
第10日目:2009年6月16日(火) つづき
<カサブランカに到着>
■西日を浴びながらバスは走る
ハッサンの塔を見学した私たちは,18時05分に専用バスに戻る.すぐに発車する.
バスは市街地の中を,信号の赤青を縫いながら,少しずつ進む.賑やかな街である.沢山の自動車,乗合バスが走っている.
18時38分頃,いつの間にか市街地を通り過ぎて,田園地帯を走ってるのに気がつく.バスの進行方向右手に大西洋が見え始める.夕暮れの太陽を反射して,海面がピカピカと光っている.
18時50分頃,バスは相変らず田園地帯を走っている.西日がバスの中に差し込んでくる.日光の輻射熱が熱い.バスは快調に走り続ける.
<カサブランカの市内に入る>
■汚い街並み
私はいつの間にか居眠りを始める.
30分ほど居眠りをした後,19時22分,目が覚める.バスは街中を走っている.公園やビルが次々に表れる.やがて,大きな工場の脇を通過する.次いで自動車ディーラーの店,空家,廃墟のような建物が続く.
歩道のタイルは至る所で剥がれている.そして,ゴミが散乱している.それに激しい交通渋滞が始まる.渋滞にはまった自動車が絶えずクラクションを鳴らしつづける.とにかく汚い街並みである.道路は人と車がゴチャゴチャになっている.
<車で混乱するカサブランカの街>
<賑やかな市街>
<オテルリボリ>
■ホテルにチェックイン
19時22分,私たちのバスは,今日の宿泊場所のオテルリボリ(Hotel Rivoli)に到着する.カサブランカの地図が入手できないので,このホテルがカサブランカのどの辺りにあるのか,全く分からない.とにかく四つ星ホテルである.
薄暗いロビーで,ゴチャゴチャした書類を書く.そして,その書類を持って,現地ガイドのアブダラ氏がチェックインの手続きをする.その間,陰気なロビーで待つ.私は今日も名古屋の百姓ことKさんと同室である.
Kさんと一緒に割り当てられた4階の部屋に行く.ところが鍵カードの具合が悪くて部屋の入口の扉が開かない.仕方なく,ブロークンイングリッシュを使って,フロントで鍵カードを作り変えてもらう.
こんなことがあったので,20時14分,やっと自分の部屋に入る.
<ホテルに到着>
<ホテルリボリの玄関>
■遅い夕食
やっと部屋に入ったKさんと私は,とりあえず荷物を部屋に置いて,すぐに1階のレストランへ戻る.
今晩は現地ガイドのアブダラさんも同席する.一緒に食事を摂りながら,アブダラさんがなかなかのジェントルマンだと再認識する.
今日はモロッコ最後の夕食なので,私も皆さんとお付き合いして,地ビールの小瓶を奮発してお付き合いする.でも,このビール,何となくコクがなくて美味しいとは思えない.もっとも,元来,下戸の私が言うことだから,あまりあてにはならない.
メインディッシュは白身の魚の串刺しに,ライス,野菜にレモン.この魚,とても大きな魚だというが,魚の名前は分からない.
私が持参した100円醤油を,この魚に掛けると,とびきり上等な味になる.残り少ない醤油を皆で使い切る.
<醤油を掛けると,これがまたうまいんだ!>
■アブダラさんと同じテーブルで食事
同じテーブルで,アブダラさんと食事をしながら,雑談を交わす.10数日一緒に旅をしたためか,私たちにもやっと色々な話を同じ目線で話してくれるようになった.でも,明日はお世話になったアブダラさんにお別れして,帰国する予定である.
私は,アブダラさんとの,とりとめもない雑談の中から,印象に残る話をメモに残す.その内容は以下の通りである.
*アブダラさんの日常
ガイドとしてのアブダラさんは,海外からの旅行客を,年間平均20回案内しているとのことである.1グループ平均10日間案内するとして,年間約200日案内していることになる.これは,結構忙しいなと思う.
*国別の旅行客
モロッコを訪れる国別の旅行客の順位は,1位フランス,2位イタリア.その他ヨーロッパ各国からの旅行者が多いという.日本は少ない方.中国や韓国からの旅行者はほとんどいない,
*国別の傾向
ロシア人は海だけ観光する人が多い.それに対して,ドイツ人はトレッキングを好む.一番騒がしいのはイタリア人.日本人はおとなしい・・・というのがアブダラさんの感想.
*アブダラさんの日本経験
アブダラさんは日本にも来たことがあるとのこと.神戸,大阪,京都,東京,横浜を回ったという.
■お湯がまともに出ない
21時30分頃,ようやく食事を終える.
これで,機関銃のように次々に聞かされた大阪の方々のダジャレからも解放されるかと思うと,正直なところ,ホッとする.
部屋に戻り,荷物を整理する.その後,風呂に入るつもりで,バスタブにお湯を張ろうとするが,バスタブの水漏れがひどく,お湯もしっかりと出ない.4つ星ホテルがあきれるほど,設備のメンテナンスが悪い.お湯に浸かるのを諦めて,やたらに水温が変化するシャワーを浴びるだけで済ませる.
22時頃,就寝.
こうして,モロッコの旅10日目は終わった.いよいよ明日は帰国である.
(つづき)
**************************
私は,若いころから,カサブランカやモロッコには,ある種の憧れを抱いていた.
まだ,私が東北地方の某市にある大学生の頃,古い映画を安く見せてくれる映画館で,映画『カサブランカ』を見た.ハンフリーボガードとイングリッドバークマン主演の映画である.映画の筋書きは全く覚えていないが,反ナチス抵抗運動を背景にしたラブストーリーだったような気がする.
もう一本の映画は『モロッコ』.こちらはゲーリークーパーとマレーネデートリッヒが主演だった.ゲーリークーパーのカッコ良さと,煙草の煙がもうもうと立ち込める酒場で,長いパイプで煙草を吹かすマレーネデートリッヒを思い出す.
これらの映画で想像だけしていたモロッコ,特にカサブランカに,今,私が滞在しているとは・・・なんだか不思議な感じがする.
私と同年代の方々にとっては,ハンフリーボガード,ゲーリークーパー,イングリッドバークマン,マレーネデートリッヒといえば,それはもう憧れの大スターだった.
あの頃が懐かしいな~ぁ・・・・
**************************
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e4b3c457293e7702f8320ae892c8400b
「モロッコ訪問記」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/57df785f3db4695e5f0dc1671922b0f4
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)
モロッコ訪問記(37):カサブランカに到着
(アルパインツアー)
2009年6月7日(土)~18日(木)
第10日目:2009年6月16日(火) つづき
<カサブランカに到着>
■西日を浴びながらバスは走る
ハッサンの塔を見学した私たちは,18時05分に専用バスに戻る.すぐに発車する.
バスは市街地の中を,信号の赤青を縫いながら,少しずつ進む.賑やかな街である.沢山の自動車,乗合バスが走っている.
18時38分頃,いつの間にか市街地を通り過ぎて,田園地帯を走ってるのに気がつく.バスの進行方向右手に大西洋が見え始める.夕暮れの太陽を反射して,海面がピカピカと光っている.
18時50分頃,バスは相変らず田園地帯を走っている.西日がバスの中に差し込んでくる.日光の輻射熱が熱い.バスは快調に走り続ける.
<カサブランカの市内に入る>
■汚い街並み
私はいつの間にか居眠りを始める.
30分ほど居眠りをした後,19時22分,目が覚める.バスは街中を走っている.公園やビルが次々に表れる.やがて,大きな工場の脇を通過する.次いで自動車ディーラーの店,空家,廃墟のような建物が続く.
歩道のタイルは至る所で剥がれている.そして,ゴミが散乱している.それに激しい交通渋滞が始まる.渋滞にはまった自動車が絶えずクラクションを鳴らしつづける.とにかく汚い街並みである.道路は人と車がゴチャゴチャになっている.
<車で混乱するカサブランカの街>
<賑やかな市街>
<オテルリボリ>
■ホテルにチェックイン
19時22分,私たちのバスは,今日の宿泊場所のオテルリボリ(Hotel Rivoli)に到着する.カサブランカの地図が入手できないので,このホテルがカサブランカのどの辺りにあるのか,全く分からない.とにかく四つ星ホテルである.
薄暗いロビーで,ゴチャゴチャした書類を書く.そして,その書類を持って,現地ガイドのアブダラ氏がチェックインの手続きをする.その間,陰気なロビーで待つ.私は今日も名古屋の百姓ことKさんと同室である.
Kさんと一緒に割り当てられた4階の部屋に行く.ところが鍵カードの具合が悪くて部屋の入口の扉が開かない.仕方なく,ブロークンイングリッシュを使って,フロントで鍵カードを作り変えてもらう.
こんなことがあったので,20時14分,やっと自分の部屋に入る.
<ホテルに到着>
<ホテルリボリの玄関>
■遅い夕食
やっと部屋に入ったKさんと私は,とりあえず荷物を部屋に置いて,すぐに1階のレストランへ戻る.
今晩は現地ガイドのアブダラさんも同席する.一緒に食事を摂りながら,アブダラさんがなかなかのジェントルマンだと再認識する.
今日はモロッコ最後の夕食なので,私も皆さんとお付き合いして,地ビールの小瓶を奮発してお付き合いする.でも,このビール,何となくコクがなくて美味しいとは思えない.もっとも,元来,下戸の私が言うことだから,あまりあてにはならない.
メインディッシュは白身の魚の串刺しに,ライス,野菜にレモン.この魚,とても大きな魚だというが,魚の名前は分からない.
私が持参した100円醤油を,この魚に掛けると,とびきり上等な味になる.残り少ない醤油を皆で使い切る.
<醤油を掛けると,これがまたうまいんだ!>
■アブダラさんと同じテーブルで食事
同じテーブルで,アブダラさんと食事をしながら,雑談を交わす.10数日一緒に旅をしたためか,私たちにもやっと色々な話を同じ目線で話してくれるようになった.でも,明日はお世話になったアブダラさんにお別れして,帰国する予定である.
私は,アブダラさんとの,とりとめもない雑談の中から,印象に残る話をメモに残す.その内容は以下の通りである.
*アブダラさんの日常
ガイドとしてのアブダラさんは,海外からの旅行客を,年間平均20回案内しているとのことである.1グループ平均10日間案内するとして,年間約200日案内していることになる.これは,結構忙しいなと思う.
*国別の旅行客
モロッコを訪れる国別の旅行客の順位は,1位フランス,2位イタリア.その他ヨーロッパ各国からの旅行者が多いという.日本は少ない方.中国や韓国からの旅行者はほとんどいない,
*国別の傾向
ロシア人は海だけ観光する人が多い.それに対して,ドイツ人はトレッキングを好む.一番騒がしいのはイタリア人.日本人はおとなしい・・・というのがアブダラさんの感想.
*アブダラさんの日本経験
アブダラさんは日本にも来たことがあるとのこと.神戸,大阪,京都,東京,横浜を回ったという.
■お湯がまともに出ない
21時30分頃,ようやく食事を終える.
これで,機関銃のように次々に聞かされた大阪の方々のダジャレからも解放されるかと思うと,正直なところ,ホッとする.
部屋に戻り,荷物を整理する.その後,風呂に入るつもりで,バスタブにお湯を張ろうとするが,バスタブの水漏れがひどく,お湯もしっかりと出ない.4つ星ホテルがあきれるほど,設備のメンテナンスが悪い.お湯に浸かるのを諦めて,やたらに水温が変化するシャワーを浴びるだけで済ませる.
22時頃,就寝.
こうして,モロッコの旅10日目は終わった.いよいよ明日は帰国である.
(つづき)
**************************
私は,若いころから,カサブランカやモロッコには,ある種の憧れを抱いていた.
まだ,私が東北地方の某市にある大学生の頃,古い映画を安く見せてくれる映画館で,映画『カサブランカ』を見た.ハンフリーボガードとイングリッドバークマン主演の映画である.映画の筋書きは全く覚えていないが,反ナチス抵抗運動を背景にしたラブストーリーだったような気がする.
もう一本の映画は『モロッコ』.こちらはゲーリークーパーとマレーネデートリッヒが主演だった.ゲーリークーパーのカッコ良さと,煙草の煙がもうもうと立ち込める酒場で,長いパイプで煙草を吹かすマレーネデートリッヒを思い出す.
これらの映画で想像だけしていたモロッコ,特にカサブランカに,今,私が滞在しているとは・・・なんだか不思議な感じがする.
私と同年代の方々にとっては,ハンフリーボガード,ゲーリークーパー,イングリッドバークマン,マレーネデートリッヒといえば,それはもう憧れの大スターだった.
あの頃が懐かしいな~ぁ・・・・
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「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e4b3c457293e7702f8320ae892c8400b
「モロッコ訪問記」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/57df785f3db4695e5f0dc1671922b0f4
「モロッコ訪問記」の最初の記事
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「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)