中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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光岳・聖岳縦走(2)

2007年09月07日 20時24分51秒 | 南アルプス・西日本

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          南アルプス:光岳・聖岳縦走(2)
          (アルパインツアーサービス)
             飯田駅集合
         2007年9月1日(土)~5日(水)
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 第1日目:9月1日(土) 曇一時雨

<まずは飯田へ>

■いよいよ出発

 いよいよ待望の光岳・聖岳登頂に出発する当日である。多少緊張しているためか,昨夜は夢ばかり見ていて,熟睡できなかったような気がする。何時もの通りに4時頃起床。この頃はすっかり日が短くなって,もう4時だというのに外は真っ暗である。まずは,パソコンの電源をONにして,着信メールを確認する。現役を去ってから,はや1年余り,さすがに着信メールの数は激減した。それでも夜中の間に数通の着信メールがある。半数は企業のPRまかいのメールである。面倒なので,ざっと目を通しただけでお仕舞いにする。
 持ち物の最終チェックを行う。荷物を極力少なくしたいと思っている。そのために着替えはたった1組だけ持参することにしている。4~5日の山行ならば着の身着のままで過ごして,最終日に風呂に入ってから下着を替えるつもりである。
 今回はシュラフとマットを持っていかなければならない。シュラフやマットの重量は大したことはないが,がサバって扱いづらい。私はZeroPoint製のリュックNUPLI PACK35に入れられるだけの荷物しか持っていかないと断固決心する。実の所,リュックの容量の約半分はシュラフとマットで占有されてしまう。

■新宿から飯田行の高速バスに乗車
 6時30分頃,家を出る。大船から湘南新宿ラインの電車に乗って,少し早めの8時26分に新宿駅に到着する。今日は土曜日。サラリーマンの数は少ないが,観光客や家族連れの姿がやたらに目立っている。
 新宿駅西口のコーヒースタンドで,コーヒーを飲みながら,暫くの間,休憩を取る。私は新宿駅発10時00分飯田行の高速バスを予約している。発車間際に慌てるのは厭なので,発車時刻の30分ほど前に,高速バス乗り場に到着する。折から土曜日とあってバス乗り場は沢山の帰省客や観光客で混雑している。
  9時50分頃,飯田行のバスに乗車する。土曜日なので2台のバスで運行するらしいが満席である。私の席の直ぐ斜め後に,今回のガイド,Tさんが座っている。Tさんには剣岳,荒川三山のツアーでお世話になっている。勿論,Tさんは私の顔など覚えていないだろうが・・・ バスは定刻10時00分に,新宿駅前を発車する。途中,道路がえらく渋滞しているために,大幅に遅延する。それでも,12時45分に双葉SAに到着。ここで15分ほど休憩。ここでTさんに,
 「お世話になります・・後で改めてご挨拶しますが,宜しくお願いします」
と挨拶する。私の顔を覚えていないTさんは「キョトン」とした顔で,怪訝そうに頭を下げる。
 小一時間遅延して,14時52分に,無事,飯田駅前に到着する。

                <飯田駅前広場:左手奥がユニー>

■魅力的な飯田市
 私は長野県小諸市の出身である。同じ県内とは言え,遠く離れた飯田市には,昔から何となく興味を持っていた。私が卒業したU高校は上田にある。飯田には飯田長姫高校という県内有数の高校がある。大学進学率もU高校と似たり寄ったりである。また,私が勤務していた某社の飯田工場は,QWL(Quality of Working Life)活動発祥の場所として有名なことを,教職に就いてから知った。飯田市のリンゴも美味しそうである。
 私は時間があったら,是非,飯田市の街中を散策したいと思っていた。重いリュックを背負って,軽登山靴を履いての散策は,少々勝手が悪いが,初めての街のそぞろ歩きは心が弾む。
 まずは駅前を一瞥する。随分と立派である。長野新幹線ができてから,すっかり寂れてしまった小諸や上田とは大違いである。第一,人気がある。駅前のスーパー,ユニーの大型店に入ってみる。4階まである広い売り場には商品が溢れている。時間があるので1階から4階までブラブラとウインドウショッピングを楽しむ。
 序でに4階のスタンドでアイスクリームを購入する。傍らのベンチに座って,アイスクリームを舐めていると,若い高校生の女性が賑やかにお喋りしながら,私と同じアイスクリームを舐め出す。その隣では,つい先ほどまで野良仕事をしていたような雰囲気で,年輩の女性達が,ジュースを飲みながら,懐かしい信州弁で賑やかに井戸端会議をしている。東信州訛りとは少し違うが,懐かしい信州弁を聞いていると,ほのぼのとしてくる。
 1階の食料品売り場を覗いてみる。Tガイドがリンゴ,パイナップルなど随分と沢山買い込んでいる。多分,私達に提供する食料品を仕入れているのだろう。私の姿を見付けると,
 「先ほどは失礼しました・・・よろしくお願いします」
と私に挨拶する。
 青果売り場を一回りしてみる。野菜が随分と安い。私は衝動的にキュウリとトマトを購入する。キュウリは100円一寸で,5~6本も買える。1人では食べきれないなと思いながら,1袋5~6本入りのキューリと,4個で150円のトマトを購入する。
 一旦,駅前へ戻る。駅前広場の片隅に,飯田市・上村・南信濃村合併記念庭園がある。石で表現した聖岳,荒川岳,赤石岳が並んでいる。なかなか面白い。

                      <オブジェの説明>
 
      <聖岳>                       <荒川岳>

<ホテル「なかや」>

■集合場所へ向かう

 店の外へ出る。駅前の繁華街を歩いてみる。緩い下り坂なっている。道路の両側には商店軒を連ねている。小諸の商店街はシャッター通りになってしまったのに,飯田の象限街は結構賑わっているように見える。それでも10分ほど下ると,街は段々と寂しくなる。
 途中で引き返すことにする。なだらかな登り道を,ノタノタと歩いて駅に戻る。改札口付近には,一目で今回の参加者と分かる数名の猛者が集まっている。私は恐る恐る集団に近付いて,オズオズと挨拶する。私は小心者である。勇壮な出で立ちの方々の前では,ヘビの前の蛙のように小さくなってしまう。
 16時23分,TガイドとMガイドが現れる。そして,参加者が確定する。今回は男性9人,女性1人,合計10人のパーティである。全員がベテラン揃いのように見えるので,気が弱い私は,何となくコンプレックスを感じてしまう。

■ホテルで初ミーティング
 Tガイドが参加者を集めて挨拶をする。そして,取りあえずは本日の宿泊場所であるホテル「なかや」へ歩いて向かう。先ほど1人で歩いた繁華街を進む。やや下り坂の道を6~7分歩くと,右側にほてる「なかや」がある。つい先ほど,ブラリブラリと歩いたところである。「なかや」の入口は地味な作りで目立たない。そのために先ほど,このホテルの前を歩いたにもかかわらず,ここがホテルだとは気が付かなかった。
 建物の中に入る。小さなビジネスホテルのようである。フロント係は初老で愛想の良い女性である。腰を低くして私達を迎え入れる。私達男性は1室3人ずつの相部屋である。部屋の鍵を受け取って,2階にある部屋に入る。6畳の廊下付き和室である。もう3人分の布団が敷かれている。
 まずは取りあえず4階にある風呂に入る。蛇口が4~5箇所ほど,やや狭い風呂である。 18時から2階の食堂へ全員が集まって初顔合わせを行う。まずは自己紹介。全員が山のベテランのような印象を受ける。私よりも年輩の方が居られるのには驚く。この方は,光岳が100名山登頂の最後の山だという。
 その後,Tガイドから明日の行動予定と注意事項の説明がある。

■夕食
 18時30分から1階の食堂で夕食。数名の方がアルコールを飲んで饒舌になりはじめる。私が一番苦手なタイプである。酔うほどに,大声で山の自慢話が始まる。あそこの山では何がどうした・・・と他愛のない話だが,酔われている方に混じって,正気のままの下戸が聞いているのは退屈でもある。私は早々に夕食を済ませて,部屋に戻る。
 
   <ほてる「なかや」>              <ホテル「なかや」の夕食:前菜>
 
         <おさしみ>                   <あゆ>

 20時頃,就寝。
 こうして長い初日が終わった。
                        (つづく)



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